決意
※これは時津風視点の話です
つい先ほど教室で、大規模な反転作戦の内容が決まった。
それはまさに生徒会との「最終決戦」というのに等しい作戦だ。
勝つか負けるか、どちらにせよ負けたほうの被害は計り知れないだろう。
その被害はこの勝負がついてからの責任問題。
そして何より怖いのはこの勝負中に起こってしまうかもしれない「暴力的」な被害だ。
これはなんとしても防がなくてはならない。
今まで俺、時津風斬はたびたび暴力的に事を解決しようとする攻撃的な生徒会から皆を守るために・・・
何の迷いもなく、ただ相手を無力化してきた。
「自己防衛」「正当防衛」
なんて言葉が相応しいと思われる。
だが、次の最終決戦での俺の・・・
そして、お姫様の行おうとしている行為ははたして「正当防衛」といえるのだろうか・・・
簡単にいえば相手である生徒会にちょっかいをだして、気を引かせる役なのだが・・・
それはちょっかいを出したほうが悪い、というのは目に見えている。
逆に言えば、生徒会のほうに「正当防衛」というものがつく。
武道は喧嘩に使うものではない。
あくまで自分や誰かを守るため・・・
そう中学の部活で教わってきた。
だけど、それでも皆と勝利するために自らの役割を果たしたい。
・・・武道の教えに背いてでも、やりたいこと。
けど、そんなことをして今後、俺に剣道をやる資格なんてあるのだろうか・・・?
なぁ・・・仁村・・・
お前ならこの状況でどうする?
俺は今は誰もいない廊下をゆっくりと歩く。
いや、「誰もいない」というのは少々誤りがあるか・・・
隣には「お姫様」こと、川中水旋が歩いている。
「どうするつもりだ?」
彼女は考えても答えの見つからない迷いのなかに彷徨っている俺にただ問う。
「どうしましょうかねぇ・・・」
決心がつかないまま、勝負をしかけても負けは目に見えている。
だが時間もない。
・・・こういうのを「優柔不断」というのだ。
どちらにも決められない最悪のパターンだ。
(相変わらず俺は最低だな。)
そう実感する。
自分のせいで皆に迷惑をかけている。
それをわかっていながらに、答えは一向に出ないのだから。
「なぁ、外にでないか?空が綺麗だ。」
お姫様は廊下の窓から見える青空を見ていった。
廊下のど真ん中で立ち止まって、お姫様の見ている方向・・・
ガラス窓越しの青空を眺めると、青い空にちょうどお似合いの小さな雲が流れている。
外では心地よさそうな風がふき、木々がゆれる。
どうせ廊下で考えても、答えは出てきそうにない。
外の空気で、考えてみれば少しは考えがかわるのかもしれない。
そんなかすかな希望をこめて、返事をした。
「そうだな、行くか。」
階段を下って、下駄箱へと向かう。
靴を履いて、外へ向かう。
外にでてみれば、相変わらず強すぎず、でも弱すぎず・・・
そんな心地よい風が体中を包み込むかのように、優しく吹く。
「ふぅ・・・やっぱ外の空気は一味違うな。」
お姫様は背伸びをしていった。
ま、たしかに新鮮な空気だ。
これで、近くで車が走っていなければ最高なのだが・・・
それはさすがに欲張りすぎか。
とりあえず外をゆっくりと歩く。
こんなにマジマジとこの高校の光景を見たのは初めてかもしれない。
意外と桜の木が多い。
そういえば入学した日には満開だったな・・・
なんて2ヶ月ぐらい前のことを思い出す。
こうしてゆったりと歩きながら外の光景を見ていると、今の問題をスッと忘れてしまいそうになってしまう。
それからグランド前にある花壇の近くにあるベンチに座った。
木が近くにあるので、半分影になってしまっている。
お姫様も隣に座って、しばしの間目を閉じる。
俺もゆっくりと目を閉じて、自然の音を聞く。
お姫様は目を閉じたまま、再び質問をしてきた。
「・・・まだ迷ってるのか?」
その言いようだとお姫様は決心がついたようだ。
「お姫様はもう決心がついたのか?」
「あぁ。」
彼女は即答で応えた。
「そうか。」
俺はただただ頷いた。
お互いに目を閉じて話している。
嘘はなし、ということだ。
「お前はどうするつもりだ?」
「・・・」
やはり答えは出てこない。
「この道に誘ってきたのはお前だぞ?」
「そうだな。」
・・・自分でも呆れるぐらい単調な答えだ。
だが、今はこれぐらいの答えしか出せない。
「フッ、可笑しいと思わないか?」
「何がだ?」
お姫様は少し笑いをこめて言った。
「今まで私は卯月と敵対してきた。皆からすれば「敵」以外のなにものでもなかったはずだ。なのにあいつらはそんな私をあっさりとこの同盟に入れて、こんなにも信頼してくれていた。」
たしかに第5同盟は対卯月被害対策同盟。
いくら「対策」とはいえども、彼らからすれば敵でしかなかっただろう。
・・・実際にいろいろ十六夜にはきかれたしな。
・・・そんな俺らが同盟に入りたい、なんていったとき・・・
断るのが普通・常識的対応だろう。
入れないのが当たり前だった。
信頼されないのが当たり前だった。
だが彼らは「たとえ生徒会のスパイだとしても少し伝わるのが早くなるだけ」なんて、簡単なたてまえを作って、俺らを入れてくれた。
それどころじゃない、同盟内に入ってからはずっと仲間として信頼してくれていた。
「私はな、あいつらにただただ感謝をするしかない、「こんな私を信じてくれてありがとう」と。」
今の言葉から察するに、やはりお姫様はお姫様で第5同盟のことをまだ引きずっているようだった。
それは卯月に対して「やりたりなかった」という解散前の気持ちより・・・
「やりすぎてしまった」という後悔と悲しみの気持ちだろう。
最終的にはこいつは卯月にも自分と同等の被害を与えよう、と心の奥底で思っていることすら気づかずに復讐に走ろうとしていた。
卯月はそのことも承知していたとしたら?
おそらくお姫様が卯月に対して強固な姿勢をとると同時に苦しんでいる、と最終的に気づいてしまったのだろう。
だからそういう意味もこめて、謝ってきたと今更になって気づいた。
あの時は、過去の自分の行為そのものに対して俺らに謝ったのかと思っていた。
それがまさか、お姫様のことまで察していたとは・・・
・・・十六夜もすごいが、卯月も相当なもんだ。
何しろ、自分も苦しんでいるのに、相手の苦しみが途中で理解できてしまったのだから。
「やったのだから、やられてもしかたがない」という考えを卯月は持っていたのかもしれない。
もちろんそんな考え、正論とはいえない。
そんな危険性を感じていて、現に苦しめられたのに・・・
卯月はお姫様を許し、そして強く信頼した。
大きな苦しみがあったのに、人を責めずに逆に強く信頼する。
・・・今更だが卯月は大馬鹿なのかもしれない。
「・・・なんであんなにやりすぎちまったんだろうな・・・お前に言われてもなかなか気づけなかったなんて・・・私の人生の最大の汚点だな。」
「んな過去のことを悔やんでも仕方ねぇだろ・・・」
・・・本来ならここで苦笑したいところだが・・・
何しろ目を閉じているので苦笑はできない。
・・・やれやれだ。
「だから私は、私を信じてくれたみんなへの感謝と過去の償い、そして今後もまた皆と笑顔で登校できるように絶対皆を守ってみせる。」
・・・初めてだ。
・・・第5同盟結成以来、こんなにもはっきりと強い意見をお姫様がいったのは・・・
「・・・お姫様は自分から生徒会に攻めにいくことに賛成なのか?」
「私たちの武道は「防衛」のためにある。攻めるためのものではない。・・・そうだろ?」
そうだ・・・
だから困っているのだ・・・
「でも仮に攻めても武道を使わなければいいだけの話だろ?」
「・・・は?」
俺はついつい目を開けてしまった。
お姫様もゆっくりと目をあけた。
おいおい・・・
まさかとは思うが・・・
「まさかとは思うが、ひたすらに逃げまくる、とかじゃねぇよな・・・?」
「そのまさかだ。」
・・・マジですか・・・
・・・いや、待てよ?
これはある意味名案なのかもしれない。
俺もお姫様も自らの役割を皆を守るため・皆と勝利するためにこなしたい。
ところが、その役割は攻めるということだから武道は使えない。
ならひたすらに逃げまくって、相手の注意をひかせるだけなら・・・
武道の教えに背くこともない。
だが問題もある。
「問題は逃げるルートがあるか、ということと体力的問題だな。」
「逃げるルートなら無限にあるだろ。何しろ、ほとんどの連中は体育館にいくんだから。」
たしかにそうだ。
皆が体育館に集まって、一種のデモのようなことをする。
となれば校舎内は蛻けの殻だろう。
廊下を全速力で走っても、おそらく生徒にぶつかる、なんてことはないだろう。
「体力は大丈夫か?」
俺は・・・
まぁ、一応これでも男だしな。
それなりに体力に自信はある。
「当たり前だ、私を誰だと思ってる?」
そうですよね~。
黒帯ですもんね~。
心配するまでもなかったか・・・
「・・・決心はついたか?」
・・・三度目の正直・・・
ってやつだな。
「あぁ、これならいけるだろう。」
まさか・・・
こんなに簡単に解決しちまうなんて・・・
武道がダメなら、単に武道を使わなければいいだけ。
こんな発想、幼稚園児でも思いつくレベルなのに・・・
今まで悩んでいた俺が馬鹿みたいに思えてきてしまう。
そんな時だった・・・
一吹き、強めの風が吹いた・・・
目の前には、1人の男性が立っていた。
「2人で仲良くデート、の邪魔をしてしまったかな?」
目の前の男は、面白くもねぇジョークをいって、不気味に笑みを浮かべる。
「・・・飛沫・・・」
いつだったか、前に川口に教えてもらったやつだ。
成績・運動ともに素晴らしく優秀、見た目も「超」がついてもいいほどのイケメン。
まさに「完璧人間」だ。
・・・勝つためには何でもする、相手の犠牲は厭わない、という性格さえなければ。
「へぇ、俺の名前、知ってるのか。」
「あぁ、まぁな。」
そんなことを確認しつつ、俺とお姫様はベンチから立ち上がった。
なぜこんなところに生徒会の人間が1人でのこのこと・・・?
すると、お姫様が俺の肩を叩いた。
「ん?」
「・・・囲まれてる。」
・・・チッ・・・
あいにく今は竹刀を持ち合わせてはいない。
ここで攻められたらアウトだ・・・
・・・お姫様はどうか知らないが。
「・・・探したんだぜ、「時津風斬」と「川中水旋」。」
「なんだ、事が起こる前に俺たちを先にボコしておくってか?」
そうきくと、隠れていた生徒会の連中がでてきた。
・・・お姫様の言うとおり、見事に囲まれていた。
人数は全員は8人・・・か。(飛沫をいれて9人)
・・・不幸中の幸いなことに、あの距離なら会話はきかれてはいないだろう。
「それもいいな、完全な勝利を手に入れる上ではお前の犠牲は確実に必要なものとなる。」
冗談じゃねぇぜ・・・
せっかく決心もついたのに、本番前にリタイアなんて死んでもお断りだ。
「飛沫さん、どうします?」
飛沫の隣にいるのは、元中のやつだ。
「紀龍・・・」
「・・・時津風と川中・・・悪く思うな。」
紀龍は竹刀の先端をこちらに向けた。
「待て、まだ待機してろ。」
飛沫がそういうと、紀龍は竹刀を下ろした。
・・・相当飛沫を尊敬してるんだな。
「・・・で?実際は何の用だ?」
「フッ、話をしたい。・・・簡単な話だ。」
彼はまだ何もしていない。
それなのに、威圧感をはなっている。
それは彼の自信なのか、それとも俺のこいつの強大な力を感じての感情・・・なのか。
強大なオーラに俺はただただ戸惑うしかない。
「放課後に生徒会は動く、すべてを終わらせるためにな。」
それは放課後に生徒会も最終決戦を望んで、最大規模の攻撃を仕掛けてくる、ということだった。
現在でも生徒会は今、いつもなら幹部たちだけでの会議であるはずなのに・・・
生徒会の生徒、全員を集めて大会議を行っている。
それは本日に行われる最終決戦への作戦会議、ということか。
・・・もはやこの決戦、後戻りはできない状況にあった。
ただ幸いなのは、連中は「放課後に動く」ということだった。
それに対して俺たちは「昼休み」。
どうせぶつかり合うのであれば、先制攻撃が有利なのは今も昔も変わらないルールだ。
それに先に俺たちに動かれたら、連中とて多少混乱もするだろう・・・
「そこでお前たちにもこの”祭り”に参加してもらいたい。」
すると彼はポケットから紙切れを出した。
「・・・これは?」
「会長からのありがた~い生徒会への招待状だ?いるか?」
・・・喧嘩売ってるのか?
この状況で行くと思うか、普通。
「いらねぇよ。」
「生徒会にくれば、お前らは莫大な権力が手に入る。何をしたっていい。学校すら生徒会を縛れない。」
なるほどな・・・
卯月の次は、俺たちを引き抜くってことか・・・
どこまでも汚い連中だ。
「ともに巨大な権力を使って学校を動かしてみないか?すべてが思うがままだぞ?将来だって、すべて・・・な。」
この高校は我が校トップレベル。
・・・すなわち大学からの指定校推薦や就職への推薦なども来るわけだ。
しかもトップレベルの高校だから、当然トップレベルの大学や就職場から。
生徒会はそれらをも管理している。
いや、正確にいえば学校が生徒会にも提出する、というつくりだ。
そして最終的に生徒会が管理するのだ。
生徒会が本気をだせば、生徒会生徒は何にだってなれる・・・
それはこいつのいう通り、安定した将来が手に入る、ということでもある。
「今は不況時代、就職すらままならない。だがここで俺らと組めば、確実な将来を約束してやってもいい。どうせ生徒会の絶対権力と正義の前には、お前らの行動などゴミ以下の価値に等しい。勝てるわけもないだろう?」
つまり・・・
こんなことで将来を無駄にするより、俺たちと組んで今後の将来を確実に掴み取らないか?
ということだろう。
・・・くだらねぇ・・・
今の俺には、絆同盟や皆と戦い抜くことが一番大事なんだよ。
「俺らとお前らが組めば確実に勝てる、そうだろ?」
「・・・で?いつまで続くんだ、その寝言は。」
「なに?」
「寝言は寝てる時に言えよ、生徒会。俺にはどうしても守り抜きたい連中がいるんだよ。」
その答えに飛沫は笑みを浮かべる。
それから今度はお姫様の方をみた。
「川中水旋、お前は?」
「時津風とまったく同意だ。たとえ何を言われようとも、そちらにつくつもりはない。」
飛沫はその答えに満足、という顔をしている。
何がしたいのだろうか・・・
「おい、西本。ちゃんと今の会話、録音しておいただろうな?」
「えぇ、確実に。」
すると、今度は紀龍とは別の男が、ポケットから音楽プレイヤーのような小さなものをだした。
・・・今の会話を録音してたのか。
「これを生徒会から学校に提出する。そうすればお前らをボコした理由もできる。」
どうだかな・・・
もう学校はこっち側だからな。
「ハハハ!これでお前らをボコすための口実ができた!」
そう飛沫が大笑いをすると、一瞬にしてまわり8人の竹刀がこちらに向く。
それにあわせてお姫様も態勢を整える。
・・・俺は武器がないんですけどねぇ・・・
俺もいざと言うときはお姫様の動きを見よう見まねで頑張ってみますかね?
「・・・まだいい。」
すると、再び飛沫は攻撃態勢を解除させた。
「お前らを相手するのは俺たちじゃないからな、ここで下手にやっても俺たちの被害が増すだけだ。」
その言葉から察すると・・・
ちゃんと対俺たち用の連中が用意されてるってことか・・・
準備のいいこった・・・
「俺たちのお相手はお前らじゃねぇんだな?」
「そうだな、基本俺はパソコン室で指示する立場だからな。ま、事と次第によっては俺たちの出番もあるかもしれないがな。」
ま、逃げるだけならこいつらも来ることはなさそうだ。
こいつが勝負に直接でてくることはなさそうでホッとした。
「じゃ、事と次第がなけりゃお前との縁はないってことだな。」
「ま、そういうこった。お互い白黒つけるときはよろしくな、じゃぁな。」
そういうと、彼は背を向けて歩いていった。
周りの連中も彼を追って走っていく。
・・・ま、縁があれば・・・
白黒つける覚悟をしなけりゃいけない、ということだな。
・・・何が「よろしくな」だよ・・・
彼がいなくなって、とりあえず座り込む。
その光景を、お姫様は呆れ顔で見ている。
「おい、時津風!」
今度は聞き覚えのある声がした。
「・・・五月雨か。」
「どうしてここに?」
「お前らを探しにここにきたに決まってるだろ。」
「そうなのか、ご苦労さん。」
なんて会話をする。
・・・気づけばこんな時間だった・・・
校舎の外にある時計をみて、気づいた。
・・・悪いことをしてしまった。
「お前ら、将軍はお前らのことを信頼してあの作戦をたてたんだ。お前らを信頼してなきゃこんなことは頼まない。お前らのことを「戦力」としてみているわけでもない。たしかに武道を使うのはまずいかもしれない。けど・・・勝手なのはわかってるが、決断してもらえないか?」
すると、五月雨がそういった。
・・・わかってるよ、そんなこと。
・・・ただ彼の言葉で、少し気持ちが軽くなった。
何しろ、確実に信頼してもらっている、ということがわかったのだから。
そして「戦力としてみていない」という言葉が嬉しかった。
信頼してもらって、そして仲間としてみてもらっている。
この言葉に拳に力が入る。
もちろん良い意味でだ。
「無理なら無理でいいんだ。素直にいってくれ。」
ホントに優しい奴らだ・・・
常に皆のことを考えて、物事を考えている。
彼はそういって、目を閉じた。
・・・やれやれ、今日は目を閉じるやつが多いな。
それから五月雨の肩に手をおいて、今言わなければならないことを言う。
「サンキューな、五月雨、おかげで決断できたぜ。」
五月雨の言葉のおかげで、最後の最後の最終確認的な小さな迷いも断ち切れた。
すっきりさっぱりと決断できた。
それからお姫様と顔を見合わせて、頷く。
「俺たちは大丈夫だ。心配かけて悪かったな。」
「ホントに大丈夫なのか!?無理はしてないか!?」
彼は再度確認をしてくる。
・・・ありがたいことだ。
こういう1つ1つの心遣いに救われる。
「あぁ、大丈夫だ。」
俺は五月雨と目をあわせて言って、自分の意思に揺らぎがないことを示した。
五月雨もそれで理解したようだ。
「・・・さて、皆にも迷惑をかけてることだし、サクッと教室に帰るぞ。」
お姫様はそういうと、外に誘っておいた張本人であるのにもかかわらず・・・
早々に下駄箱に引き返していった、俺と五月雨を置いて。
「・・・ホント、やれやれだぜ・・・」
そんな苦笑をしつつ、俺と五月雨も下駄箱へと歩き出す。
最後の決戦。
・・・俺は俺のできることを全力でしよう。
悔いの残らないように。
俺は青空に流れ行く1つの小さな雲を見つめて軽く苦笑した・・・
「・・・よかったんですか?」
PC室、外から帰ってきた飛沫はいつもどおり、パソコンに足を乗せて画面を見つめる。
その隣に紀龍と西本がいる。
紀龍は少し不安気にいった。
「なにが?」
それに対し、飛沫は画面から目線をそらすことなく、ただただ無表情に言葉を返す。
「勝手に生徒会の行う予定の行動を相手にバラした・・・ということについてです。」
それに対し、西本も言った。
「バーカ、そうやって相手を動かすんだよ。」
「・・・はい?」
その答えに2人は首をかしげた。
「こうやって相手を焦らせ、ノコノコと動いたところで一気に害虫をまとめて駆除する、これほど手っ取り早いもんもねぇだろ?」
彼はそう言い放つと、いつも通りパソコンを行い始める。
「これだけの茶番をしたんだ、相手には動いてもらわねぇとな。」
飛沫は独り言のようにつぶやく。
(・・・最終決戦・・・ねぇ?相手がどこまでできるか・・・面白おかしくPC室で拝ませてもらいますかねぇ。)
そんな時、まだ昼間だというのに、外では1匹のカラスが鳴いた。
「アホー」・・・と。
完
おまけ 雑談2
参加者→十六夜、卯月、五月雨、桶狭間、川口
卯「ふんふんふ~ん♪」
川口「ご機嫌だな?」
卯「当たり前よ。前回は休んじゃったけど、今回はちゃんと参加できるから。」
川口(よっぽど前回休んだのを気にしてるんだな・・・)
卯(みんな、私が今回参加復帰したことを知らないから、どんな顔するかしら・・・)
川口「・・・」
卯「ごめんね、わざわざ呼びにきてもらって・・・」
川口「いや、大丈夫だ。さて、ついたぞ。」
卯「さて・・・じゃぁ、部屋に入るわよ!」
ガチャリ←多分ドアをあけた音
十「うわぁぁぁぁぁぁ、死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!!!」
卯「・・・は?」
桶「フッ、俺の華麗なテクニックを見よ!必殺「回復笛」!!」
五「あ、サマーソルト・・・桶狭間、にげr・・・」
桶「ぐぁ!!死んだぁ~!!」
五「ですよねwww」
桶「笑ってないで助けろよ!!」
川口「はぁ・・・お前ら、まだやってたのか・・・」
卯「・・・なにしてるの?」
十「よっ、咲良。今流行りの「モンスターハンターポータブル3rd」だぜ。」
卯「・・・誰がゲームの名前をきいたのよ!!違うでしょ!!おまけをやるべきときに、あんたたちは何をしてるのかをきいたのよ!ゲームぐらい見ればわかるわよ!ちゃんと進めなさいよ!!!」
十(・・・なんでこんなに今日は不機嫌なんだ・・・)
卯「大体前回はちゃんと進められてたの!?」
十「あ~、前回は「雑談」にしたよ。」
卯「なにやってんのよ、タコ助!!」
五(タコ助www)
十「お前がいないときに進めるとお前が可哀想だから、わざわざ雑談にしたんだよ・・・」
卯「・・・」
十「お前、なんだかんだで毎回頑張ってるからさ、勝手に進めると悪いじゃん?」
五(なんか綺麗にまとめてるwwwたしか前は「怒りそうだから」とかどうとかいってなかったか?)
卯「・・・そう・・・ごめん。」
桶(十六夜イケメンだな・・・くそ、やっぱ俺の目指そうかな、そういうキャラ。)
卯「・・・あと・・・ありがと。」
十「・・・おう。」
五(とりあえず「キリッ」w)
桶(・・・なんだ、この複雑な心境は・・・)
川口「さて、じゃぁ改めて進めるか。」
五「今日は桶狭間の自己紹介の番じゃね?」
桶「えぇ~!?俺、今日まだ何しゃべるか考えてねぇよ・・・」
十「おいおい・・・前は「自己紹介してぇ~」とかいってたじゃんか。」
桶「ま、どうせこないとわかってたからな。」
十「おい!!」
五「じゃぁ、今回は今さっきやってた「モンハン」についてでいいんじゃないか?今流行ってるし。」
十「そうだな、そうするか。」
川口(やれやれ・・・)
五「では説明しよう!先ほどまでやっていたのは、リオ夫婦(リオレウス・リオレイア←モンスター名)の狩猟クエストだ!」
十「で、さっき三オチした・・・と。・・・誰かのせいで。」
桶「十六夜だって死に掛けてたじゃねぇか!」
五「だからって、キレてるリオレイアの目の前で回復笛はさすがにないだろ・・・」
十「しかも初期装備で・・・」
五「綺麗サッパリ一撃必殺木っ端ミジンコだったからなw」
桶「・・・悪かった。」
十「ドンマイだよね。・・・やっぱ時津風も呼ぶべきだったな・・・」
桶「ん?あいつ、上手いのか?」
十「うん、まぁ・・・さっきソロでイビルジョー(モンスター名)を倒してたからな・・・」
※イビルジョーはかなり強いモンスターです
五「ちょっwwwwwすごすぎるwwwww」
十「2ndGの時は「破壊と滅亡の申し子」をソロで何度もクリアしてたな。」
桶「あ~、スーパーサイヤ人な。」
五「あのラージャン(モンスター名)は強すぎるだろ、実際。」
十「時津風いわく「当たらなければどうということない」らしい。」
五「シャアwww」
桶「G級のラージャンは化け物か!?」
十「お前ら・・・」
卯(・・・意味わからない。せっかくこの1ヶ月をかけて、東方をマスターしてきたのに・・・使わないんじゃ意味ないじゃない・・・)
川口(今回も終わってるな・・・)
卯「・・・そのモンスターハンターっていうのはどういうゲームなの?」
十「壮大なフィールドを自由に駆け巡ってモンスターを狩って、新しい装備を作っていく、といった感じのゲームかな。」
卯「それって生き物を人間の都合で殺してるってことじゃない。」
五「嫌な言い方するなwwww」
桶「たしかにそうだな・・・もしかして俺は罪のないモンスターを殺していたのでは・・・?」
五「アプトノス狩猟300頭のやつが今更気づくなwww」
川口「というか、アプトノスを300頭も狩ってどうするんだよ・・・」
桶「そりゃ「生肉」量産だろ。」
川口「・・・買えよ。」
桶「・・・あ・・・」
五(的確すぎる突っ込みwww)
十「というか、お前の場合「生肉の量産」じゃなくて、「焦げ肉の量産」だろ?」
桶「いや、生焼け肉も量産してるぜ!!」
川口「・・・」
十「・・・」
五「・・・」
桶「なんだよ、その目は・・・」
十(300頭も倒したなら、いい加減肉の焼き方もうまくなれよ・・・)
五(結局そんなに使えないものばかりが増えていくシステムか・・・)
川口(リオレイアでの失態の原因、理解した。)
卯「そんな自分勝手な都合で生き物の命を奪っていいとでも思ってるの?」
十「ま、実際ゲームですから。」
卯「そんなんだから「青少年健全育成条例」が成立するのよ。」
十「!!!」
桶「あ~ぁ・・・」
川口(やっちまったな・・・)
五(今週の十六夜の前で一番言っちゃいけない禁句ワードだったのに・・・)
卯「・・・なに?この雰囲気・・・」
桶(ま、卯月に罪はないだろ、ここ1ヶ月はいなかったしな・・・)
十「なぁ、なんでいつもアニメ・漫画ばかりが被害者なんだ?」
川口(意外と冷静だ・・・前に関ヶ原が口を滑らしたときにはすごかったのに・・・成長したんだな。)
十「「人権擁護法案」といい、これといい・・・」
五(でた、「人権擁護法案」・・・先月の十六夜の前で言っちゃいけない禁句ワード1位w)
十「しかもこれに関しては、もとの「非実在青少年法」は否認されたのに・・・」
卯「そんなにショックなの?別にいいじゃない、どうせエロいのだけが規制されるんだし。」
十「お前は何もわかっていない!!」
五(・・・オワタ・・・前の関ヶ原とまったく同じ流れw)
川口(せっかく復活したのに・・・卯月、ご苦労様。)
桶(ご愁傷様・・・たとえ終わったとわかっていても、卯月ちゃん・・・あんたの生き様は最後まで見届けるぜ!)
十「これは「性描写など」・・・「など」なんだよッ!!」
卯「など?」
十「つまり暴力行為とか戦闘シーンも規制させるかもしれないんだよ!!そうなったら、もうアニメ・漫画の劣化は目に見えてるんだよ!!」
卯「え?そうなの?」
十「そうだよ・・・だから嫌だったんだ、こんな条例・・・」
五(今回は意外とあっさりだったな・・・前はヤバかったのに・・・)
桶(・・・あ~ぁ・・・卯月は死ななかったけど、十六夜のテンションが瀕死状態に・・・)
川口(九死に一生・・・だな。)
十「たくさんの人が反対してるのに、強行実施とかありえないよ・・・」
卯「・・・ごめん。」
十「いや、お前が悪いわけじゃないし、大丈夫だよ。」
五(大丈夫じゃないに一票。)
川口(どうみても大丈夫じゃないだろ・・・)
桶(大丈夫に見えねぇよ・・・)
川口「そういえばニュースといえば、ここ最近は波乱の嵐だな。」
桶(さすが川口!うまくこの内容からズラした!)
五「そうだな、尖閣諸島問題や朝鮮問題・・・問題Eternalだよな。」
十「なぜ英語を使ったし・・・」
卯「またEternalなのね・・・」
川口「なのに陸自1000人削減とか、戦車200台廃棄、とかいってるところをみると、大丈夫か?って思うな。」
五「そんな装備で大丈夫か?」
十「一番いいのを頼む。」
五「しかしなぁ・・・こうも問題Eternalだとなぁ・・・」
十「発音が・・・」
五「・・・なぁ?俺、そんなに発音ヤバイか?」
十「正直「エトーヌル」に聞こえる。」
五「そりゃ重症だw」
川口「それにイントネーションも少し違ってるぞ。俺の場合「エートヌル」に聞こえる。」
五「もっと重症だw」
桶「俺の場合「エルトライト鉱石」に聞こえる。」
五「病院行け。」
十「実際発音が悪いのはたしかだな。」
五「マジか・・・こうなったらカラオケで「No Life Queen」「Drive My Life」「Grip & Break down!!」を歌いこんで特訓してやる!!」
十(そして知らない曲という・・・)
卯「「亡き王女の為のセプテッド」と「幽雅に咲かせ、墨染めの桜」と「U.N.オーエンは彼女なのか?」の英語アレンジ曲ね。」
川口「なんという人気曲たち!」
十「へぇ~・・・ってなんで咲良、お前が知ってるんだよ・・・」
卯「フッ、ここ1ヶ月修行を積んできたのよ!私は筆者の嫌がらせに対抗しただけだ。」
十「嫌がらせって・・・」
川口「実際この3曲って全部英語なんだろ?大丈夫なのか?」
十「五月雨は歌が上手いからな、行けるんじゃね?」
桶「そういえば前に「俺はリア充は無理だから、せめてLia充を目指す!」とかで、Liaさんの曲を歌いまくってたな・・・」
十「・・・いや、真面目な話をすると五月雨は静かにしてればリア充、いけるだろ。」
五「いや、話のわからない嫁などいらん!!」
十(こういう発言がなければなぁ・・・)
桶「Liaさんの曲、上手かったなぁ・・・特に「天使ちゃんマジ天使」。」
十「曲名間違って覚えてるし・・・」
五「ちなみに最近で歌いにくかったのは「絆-kizuna-色」だな・・・」
十「歌いにくいとかいっても、「93点」だったじゃねぇか・・・」
五「う~ん、もう少し点数をとりたかったんだけどな・・・」
川口「話を戻すが歌の上手さもなにも、英語が苦手じゃ厳しいんじゃないか?」
五「そこは俺の東方への大きな愛がカバーする!!」
十「愛SUGEEEEEEEEEEEEEEE!!」
十「さて、今回はこのぐらいにしておくか。」
卯「あまり出番なかったわね・・・」
十「ま、病み上がりなんだし、最初はこの程度でいいんじゃないか?」
卯「誰のせいで倒れたと思ってるのよ?」
十「悪かったよ・・・では、今回は終了します。」
卯「ありがとうございました。」
終




