同情
※これは五月雨視点の物語です。
つい先ほど、最終決戦というに相応しい大規模な作戦が大体決まった。
なんで最終かって?
ま、いろいろ説明するのは大変だから一言でまとめると「時間がない」んだ。
なんで時間がないか?
・・・いろいろ説明するのは大変だから想像に任せるよ。
そんなわけで、俺たちB組のメンツは今、ほんの少しだけ平和な時間を過ごしている。
今日は本来は通常授業がある金曜日。
しかしながら、この件については先生方も結構混乱しているらしく・・・
いつの間にやら授業は遠い空へとのぼっていったらしい。
ま、俺たち生徒からすればそれはそれはありがた~いことなのだが。
ホントなら最終決戦には全校生徒の力が必要だ。
だから皆に伝えにいかなかればならない・・・
のだが、先ほどちょいと問題が起こっちゃいまして、こうして何もすることがないままボォ~と俺は空を親友と肩を並べ、見ている。
「・・・時津風と川中、遅いな・・・」
星矢がそんなことをいった。
うん、多分独り言だろう。
とくに俺に反応を求めているようなそぶりはなく・・・
ただただ空の流れ行く雲を見つめている。
・・・そんな感じで卯月も見つめてやれば喜ぶと思うのに。
あぁ・・・もういっそ、お前は雲とでも結婚していろ。
「少し考えてくる・・・なんていってたけど、本人たちにとっては大きな問題なんだろうな。」
何しろ武道は喧嘩に使うものじゃない。
・・・なんてことは何も武道を習ったりしていない俺でもわかる常識中の常識だ。
・・・多分。
いや、そうだろ、マジで?
そんなことを考えていると、ドアが静かに開いた。
「時津風と川中か?」
皆がドアの方向を見る。
入ってきたのは担任の桐山先生だった。
「・・・?」
皆は桐山先生だとわかると、またしゃべりだした。
・・・なんかどこからか、意味深なため息がきこえた。
・・・それってすごく失礼だと俺は思うんだが、どうなのだろうか?
ぜひ全世界の皆も考えていただきたい!
・・・と、まぁ、誰と会話しているのだろうか、謎な問いかけを心のなかでグルグルとまわしている俺がいる。
ちなみに皆がしゃべっている内容はいろいろ。
最終決戦前とは思えない内容ばかりだ。
たとえば、「昨日の○○って言う番組みた?」とか「今度カラオケいついく?」とかそんな感じだ。
いや、今日も日本は平和です。
平和は24時間平常開店でございます。
しかし皆とて本気で今、こうしてしゃべっていたいわけではない。
皆が皆、時間がないことは理解しているからだ。
・・・かといって、することもない。
次の作戦はほとんど決まってしまっているわけだし・・・
強いていれば、時津風と川中のために違う作戦を考えると言うことをするべきなのだと思うが・・・
それはすでに将軍と川口で行っている。
・・・彼らの話には俺のような凡人にはついていけない。
なんだか知らんが、話が難しい。
・・・簡単な話でも天才がいうと、難しく感じるのだ。
「お前ら、我々教師も正式にお前の味方につけるようになったぞ。」
そういうと、一瞬にして皆が桐山の方向をみた。
「正式に?」
「あぁ、我々教師は先ほど生徒会に「終焉」にての無差別退学は行えない、ということと同時に権限を続けるようであれば、学校は生徒会の味方につかない、ということをいってきた。」
すなわち・・・
正式に学校が生徒会と手を切った、ということか。
・・・ま、生徒会が権限を解除するはずもないからな。
「我々も次のお前らの提案に参加するぞ!」
と桐山は威勢よくいった。
おそらく参加してもらうのは、体育館の作戦だろう。
先生たちが味方してくれるのは正直かなり心強い。
しかし逆に考えれば・・・
生徒会はどんどん孤立していっている。
・・・孤立していければするほど、追い込まれていると言うことでもある。
となれば、連中は本気で追い込まれれば何をしてくるかわからない連中だ。
脅威的な意味でも厳しくなる。
「ありがとうございます。」
桶狭間がお礼をすると、皆が再びしゃべりだした。
・・・何しろ、あとはあの2人待ちなのだ。
皆は2人が決断を出すのを待っている。
・・・とはいっても遅すぎるのも現状である。
現在時刻は11時。
13時から昼休みで、作戦開始だ。
つまりあと2時間だが・・・
その間に飯を食べたり、全校生徒に作戦を伝えたりしなければならない。
となれば、1時間は最低でもかかる計算になる。
・・・と先ほど将軍がいっていた。
つまり、これ以上かかるとちょいとまずいということだ。
「・・・はぁ・・・」
俺は空を見上げてため息をついた。
それから静かに星矢にバレないように、さりげな~く静かにドアに進む。
ここで本当のことをいれば皆がついてくるだろう。
1人にいえば、皆がついてくるだろう。
だが、多くの人数でいけばそれだけ彼ら2人に対する「強制的圧力」も大きくなる。
幸い皆は今、しゃべっているのに夢中なわけで・・・
星矢にバレなければ、後ろのドアからさりげな~くちょちょいといけそうだ。
ちなみに前のドアを使わないのは、桐山先生がいるからだ。
俺はとりあえず皆に見つからないように、机と机の間を背を低くして通っていく。
フッ、メタルギアをやりこんだ俺に死角はない!!
これぐらい結構簡単にいけそうだぜ。
そんなことを思いつつもドアの部分につき、静かにドアをあけて廊下にでた。
それから再びドアを静かに閉めて、廊下を歩く。
ちょうど15歩ぐらい歩いたところだろう。
「尻拭いなんていらんぞ。」
後ろを向けば将軍がたっていた。
・・・ハハハ・・・バレてた・・・
2人を説得しにいくという意味でも、見つからずに進む、という意味でも。
「・・・なぜバレた!?」
「・・・かわった遊びをしてるな、と思ってみてれば廊下にでるという始末だった。」
なるほど・・・
バレないように体勢を低くして進んだのがかえって目立っていたか・・・
・・・うん?
となると、将軍以外にバレてないって奇跡じゃね?
奇跡、あぁ・・・なんてロマンのある響きだ。
奇跡って素晴らしい!!
「これは勝ちにこだわりすぎた作戦をたてた俺の責任だ。」
それは遠まわしに「俺が行く」といっている言葉でもあった。
いや、「責任」とまでいってるから、「俺が行かなくちゃいけない」・・・か。
自らの責任でこうなったのだから、お前が尻拭いをする必要はない、ということだろう。
つまり今回の件での失態は将軍の作戦の立て方にある、自分の失態だ、と本人は思っているらしい。
いや、俺はそんなことないと思うんだけどな。
まぁ、いいや。
すなわち2人を説得するということは、将軍の失態を解決することであり、将軍の尻拭いとなるらしい。
注:本人の考えでは。
これ、重要。
ま、俺が思うにはこれは将軍の失態というよりは、仕方のないことだと思うわけだ。
だからそもそも尻拭いなんて言葉は当てはまらないんじゃない?
とか思う。
それに、将軍が今、教室から離れるわけにはいかない。
川口や一部のメンツと作戦会議をしているからだ。
バックアッププラン、というやつだ。
時津風・川中が「無理だ」という結論に至ったときのための作戦を考えている。
もっといえば、彼ら2人が今のように困らないように作戦そのものを考え直している。
したがってぬけるわけにもいかないだろう。
・・・しょうがないな・・・
俺は再び心のなかで「大きく!!」ため息をついた。
「・・・だ~れがお前さんの尻拭いなんてすっかよ?冗談も甚だしいぜ。」
もちろん嘘だ!
嘘はいけないよね。
・・・うん、心のなかで叫んだのでおkだろ。
異論は認めん。
「・・・」
だが、将軍には俺が何をするかなんてお見通しなんだろう。
ジーニアスって羨ましい!
だから俺はこう応える。
「俺はただ、そのふざけた幻想をぶち殺す!、それだけだ。」
やべ、今の決まったんじゃね?
さりげなく上条当麻さんの名言を使ったが、そこは気にしたら負けだ!
本来はこんな使い方はしないが、臨機応変・七変化が勝ち!なのだ!!
・・・今度は「ジャッジメントですの!」とかも言って見たいな。
・・・言う機会はあるだろうか・・・
「・・・そうか。」
将軍はそう静かにいった。
俺はその言葉だけきくと、とりあえず走った。
逃げてるわけじゃないぞ?
気づいたのだ。
・・・2人がどこにいるか知らないことを。
つまり!
見つけるのも大変、説得も大変。
ダブルラリアット、なわけなのよ。
・・・いい曲だよね。
「・・・」
そんなわけで走るわけだ。
・・・が、校内は結構探したんだがいない。
ま、とりあえずなめんな?
俺の体力。
もと陸上部はパネェぜ。
「・・・くそ、ここも違うか・・・」
ここも違うと言うことは・・・
外も探すべきだな。
俺は下駄箱でサクッと靴に履き替える。
外にでると、日差しがガッと俺を覆う。
それから走っていると、遠くに3人の人影が見えた。
・・・この時間帯にこの場所?
いや、そりゃおかしいだろ。
とりあえずそちらに向かう。
近づいてみてみれば、3人のうち2人は時津風と川中だった。
もう1人は・・・
うちの高校の看板男である。
名前はたしか・・・
飛沫とか、いったっけか。
なんだか気まずい空気が漂っている。
「ま、そういうこった。お互い白黒つけるときはよろしくな、じゃぁな。」
飛沫がそういうと静かに歩いていった。
彼が見えなくなると、時津風はため息をついて座り込んだ。
・・・ここ、外だぞ?
ま、下はアスファルトだから汚れはしないだろうが・・・
「おい、時津風!」
「・・・五月雨か。」
時津風は苦笑して、再び立ち上がった。
川中がボソッと「何のために座ったんだ・・・」といった気がしたが・・・
うん、何もきこえなかった。
何も聞こえなかったぞ!
「どうしてここに?」
川中はきいてきた。
どうしてってお前・・・
「お前らを探しにここにきたに決まってるだろ。」
「そうなのか、ご苦労さん。」
時津風は苦笑しながらいった。
こいつら・・・
人の苦労を知らないで・・・
「お前ら、将軍はお前らのことを信頼してあの作戦をたてたんだ。お前らを信頼してなきゃこんなことは頼まない。お前らのことを「戦力」としてみているわけでもない。たしかに武道を使うのはまずいかもしれない。けど・・・勝手なのはわかってるが、決断してもらえないか?」
あぁ・・・勝手だ。
ものすごく勝手だ。
彼らが困っている原因はもっともだと思う。
俺が仮に彼らの立場なら、かなり考え込むだろう。
そうわかっているのに・・・
それでも「決断してくれ」なんて、勝手すぎるだろ。
「無理なら無理でいいんだ。素直にいってくれ。」
仲間が無理だといっているのに無理に強行してやって・・・
仮に勝利しても、そんなの嬉しくなどない。
それは彼らという犠牲があったから成り立った勝利だからだ。
・・・誰かを犠牲にする勝利なんて俺は認めない。
犠牲になることをわかっていたのに強行し、その犠牲の上で掴み取った勝利など俺にとってはゴミ以下の値打ちモノだ。
どんなに周りから正論を言われようとも、仲間を犠牲にしての勝利なんて俺は素直に喜べない。
「サンキューな、五月雨、おかげで決断できたぜ。」
すると時津風が静かにいった。
時津風と川中は顔を見合わせて頷いた。
「俺たちは大丈夫だ。心配かけて悪かったな。」
それは俺の中での予想していた決断とはまったく逆の答えだった。
「ホントに大丈夫なのか!?無理はしてないか!?」
本人が言ったにもかかわらず、ついつい再度確認してしまう。
「あぁ、大丈夫だ。」
「・・・さて、皆にも迷惑をかけてることだし、サクッと教室に帰るぞ。」
川中はそういって、下駄箱に向けて歩き始めた。
・・・ホントに彼らはすごい。
俺は見習うばかりだ。
彼らの決断を無駄にしないように・・・
俺も最終決戦では、150%をこえるぐらいの勢いで頑張らないと・・・
俺は教室にいたときより、さらに大きな想いをもって彼ら2人とともに教室に戻っていった。
「同情」 完
おまけ 交差(自己紹介その3 裏ver)
注意:今回は結構真面目です!
参加者→中島、比叡
中島「科学と魔術が交差するとき、物語は始まる!」
比叡「・・・はい?」
中「あ、いや、特に深い意味はありませんよ?ただ題名が今回は「交差」だったので言ってみたくなっただけです。」
比「左様でございますか。」
中「さて、今回は「自己紹介その2」の裏verということになっています。」
比「簡単にいってしまえば+aということでございましょう。」
中「そうですね。それで流れ的に私たち2人は、咲良ちゃんをはじめとする十六夜くんや五月雨くん、桶狭間くんがちゃんと自己紹介を進めているか心配になって見に来た、ということです。」
比「私たち2人は4人から見えないところで見守っている、という設定でございます。」
中「・・・それと同時に語っていく、という感じの流れになると思います。」
比「仮に私がこういった場に立つときは「人のことなんて気にせず、ありのままを話しなさい」とお嬢様からきつく命令を受けておりますので基本は信頼できる情報を提供していこうと思います。」
中(・・・基本ってなんですか!?)
比「ではそういうことでございますので、よろしくお願いします。」
中「ということで、始まり始まり~♪」
卯「で、私は現在急成長中の大企業、「卯月財閥」の社長の娘。」
中「・・・ちゃんと進めていますね。」
比「・・・少し安心できました。・・・おや、隣にいるのは・・・?」
十「おぉ~、「財閥」っていうとなんか格好良いな。」
中「あぁ、十六夜くんですね。」
比「お嬢様のフィアンセでございますね。」
中(・・・もうそういうところまで話が進んでるですか・・・十六夜くんも大変ですね~♪)
比「かれこれ15年、お嬢様の執事として仕えてきましたが、お嬢様が人を好きになる、というのはやはり嬉しい限りでございます。」
中「・・・そういえば、どうして咲良ちゃんは十六夜くんのことを好きになったんですか?」
比「やはり一番大きかったのは、内面的な意味でも一番の理解者だったから、じゃございませんか?」
中「理解者?」
比「はい、それに十六夜様は非常に人を気遣う気持ちも大きく持ち合わせた優しい少年でございます。素のお嬢様を知っても、態度をかえることもなく、そのままいつもどおりでいらっしゃいました。そういったところに惚れたのではないでしょうか?」
中(・・・十六夜くん、すごく良い評価をもらってますね~。なんか羨ましいです。)
比「それに十六夜様は人を和ませるオーラ・・・というのでしょうか?そういったものがあるように見えます。」
中「あ、それわかります。私も高校にきてまだなじめてなかったときに、一番最初に話しかけてくれたのが十六夜くんでした。」
比「十六夜様が?」
中「えぇ。そのときの私はまだその・・・男性が少々苦手だったんで、中学でも男性と話すとつい強張ってしまっていたのですが、十六夜くんと話しているときはなぜかリラックスしてフツーに話せたんですよ?」
比「左様でございますか。」
中「なんかよくわからないんですけど、不思議な感じがします。・・・そういえば咲良ちゃんは中学のときにその・・・荒れていましたが、それってやっぱり・・・一番最初の?」
比「はい。そもそもお嬢様は小学校にも行ってませんでしたしね。」
中「えぇ!?」
比「・・・あれ?ご存知ありませんでした?てっきりご存知なのかと・・・」
中「いえいえ、まったく知りませんでした・・・」
比「お嬢様の父で、現卯月財閥社長である卯月龍善様は最近問題視されている「いじめ」を恐れて小学校には通わせなかったんです。」
中「・・・」
比「その代わりに、家庭教師を雇って毎日のようにお嬢様に勉強をさせていました。」
中「・・・家庭教師ですか?」
比「はい、家庭教師でございます。でも、お嬢様も成長していくにつれ、外の世界が気になりはじめまして、お嬢様本人から「中学校へ行きたい」という願望を龍善様に言ったのです。」
中「それで、お父様はすぐに賛成したんですか?」
比「いえ、最初は猛反対でした。それでもお嬢様がどうしてもということで、龍善様が私や他の使用人たちに意見をきいてきたのですが、満場一致で賛成でした。・・・それではれて中学に通えるようになったんです。」
中(・・・咲良ちゃんのお父様って厳しいんだか優しいんだか・・・)
比「ただお嬢様が通常で考えれば小学5年生の歳には、お嬢様の誕生日の日に母親が事故で亡くなってしまってもいるので、小学生時代は相当寂しく苦しい思いをしてきたのだと思います。」
中「・・・」
比「そんなわけで中学校から通い始めたお嬢様にとっては、見るものすべてが珍しいわけでございます。」
中「そうですよね。」
比「えぇ、それで毎日のように笑顔でその日のことを私たち使用人に話してくれました。・・・あんなに明るいお嬢様を見るのは何しろ初めてでございまして、我々使用人たちとしても賛成してよかった、ということを思いました。」
中「・・・」
比「特に話の中心は対人関係のことを多かったですね、たとえば「今日は○○さんと△△をしてね、」とかそういった形のものでしょうか。同年代の友達は初めてだったのですごく嬉しかったようにも思えますね。」
中「小学校はいっていないから同年代の友達は初めてですもんね。」
比「はい、そしてある日、私は相談を受けました。」
中「・・・相談?」
比「はい。それが一番最初の恋愛についてです。」
中「!」
比「正直お嬢様は非常に困っていました。何しろまだ完璧に人との関わりをマスターしたわけでもなく、同時に異性から好まれる、というのも初めてのことでしたので・・・」
中「・・・」
比「結局その件については付き合う、という道に進んだのですが、最初はお嬢様はその異性の方を『初めての異性の友達」と見ていたようです。それから時がたつにつれて・・・ということでございます。」
中「比叡さんとしての意見はどうだったんですか?」
比「私としてはこういった人間関係も学んでほしかったので賛成でしたね。」
中「へぇ~、そうなんですか。」
比「それから時がたって、喧嘩したということを言われ・・・本編どおりです。」
中(・・・今、すごい略し方しませんでした!?)
比「やはりこれに関してはお嬢様はショックが大きかったようです。それもそのはずです。何しろ、今まで人を信用しすぎていました。人は時として裏切る、ということすらお嬢様は知らない身でした。ただただプラスに信用、としか。」
中「・・・」
比「つまりお嬢様にとっては、一番最初の「裏切り」という経験でもあったわけです。」
中「それがホントに好きだった人が最初・・・っていうのはなおのことつらいですね。」
比「えぇ。それからお嬢様はまるで人が変わったかのようになりました。・・・本編どおりです。」
中(また!?)
十「しかしながら・・・なんかパッとしないな・・・」
卯「るっさいなぁ!自分だってパッとしなかったくせに。」
比「・・・しかしまたあんなに本心をいえる相手と話しているのを見られるようになったのは嬉しい限りです。十六夜様には感謝しなければなりません。」
中「今までは本心ではなかった・・・と?」
比「そうですね、本人の心の奥底にはお嬢様自身気づいてなかったと思われますが、「また恋をしたい」といった願望もあったかのように思えます。しかし前々のトラウマを思い出すと、「再びああいった思いをしたくない」という考えになり、トラウマを引き摺ってしまっていたように思えます。」
中「・・・」
比「男性を利用する、という考えも裏切られたという男性への憎しみと同時に、きっとどこかで十六夜様のような本心を理解してくれる方を待ち望んでいたのかも、と思います。」
卯「あれ?前に話さなかったかしら?前々に本気で付き合った彼が旧陸軍が好きでね、よくきかされたのよ。役に立たない知識だと思ってたけど・・・ようやくここにて発揮されるときがきたわね。」
比「ハハハ・・・」
中「どうしたんですか?」
比「いえ、ホントに素直じゃないな、と思いまして。」
中「え?」
比「お嬢様は「よくきかされたから」覚えたとおっしゃっていますが・・・ホントは一番最初の恋のとき、好きな男性ともっと話したい、という想いから自らで勉強なさったんですよ。」
中「興味のない分野を?」
比「はい。お嬢様はホントに好きになった方には尽くすタイプ、と私は思っておりますので。」
中(・・・それってよく考えたらすごいことなんじゃ・・・?)
比「しかしながら、今、こうして中島様や多くのお友達に囲まれて笑顔でいるお嬢様を見るとホッとします。今回はわざわざ私めに付き合っていただきありがごうございました。」
中「いえいえ、そんな。」
比「これからもお嬢様と仲良くしてあげてください。」
中「えぇ、こちらこそ仲良くしてもらっていますので♪」
比「フフ、これからもよろしくお願いしますね。」
中「お互いに、ですね。」
比「左様でございますね。」
中「さて、今回はこれで終了しようと思います。」
比「今回もありがとうございました。」
完
・・・今日の反省。
おまけ、題名のわりにあんま交差してねぇな・・・orz




