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なんで僕が!?  作者: へたれ度100%
52/79

敵視 教

※学年主任視点の物語です

帝国主義は絶対的に完璧な存在。


その素晴らしき我が校の伝統を否定する者が目の前にいる。

彼はこの校長室の張り詰めた空気にも屈していない。


俺の前にいる「大きな意志」は砕かねば、待ち受けるのは「帝国主義」崩壊のみ。


そんなことはさせてなるものか。

俺はこの伝統の、この学校の、そしていずれはこの国のためなら・・・

「悪役」になってもかまわない。


一生この生徒から恨まれ続けてもかまわない。



目の前に絶対的意志があるのであれば・・・

俺はそれを上回る絶対的意志でその意志を砕く!!




「・・・」

「・・・」

「・・・」



先ほど目の前の生徒は体育館の壇上で帝国主義を否定した。

そんな大罪をしたにもかかわらず、彼はただ黙り込んでいる。

その態度にはまったく反省の色など伺えない。


その態度がまた俺は気に食わない。

自らのしでかしたことの大きさへの自覚というものはないのだろうか・・・



だが、そちらが口をあけないのであれば俺たちはこの空気を貫き通す。

口をあけた瞬間に一気に攻め、「退学」へと話を進めてやる。


いや、ここでは難しいか。

となれば、他の教師にも協力を要請し、皆で校長に「退学」させるように推奨する。


だがそれは「推奨」などではない。

「推奨」というのは、言葉の形だけだ。

この学校は何かを決めるのならば「多数決制」だ。


すなわち仮に「反対派」がでても・・・

味方の多いこちらが勝つ!!


すなわちこちらの勝利は確実。


が、その考えは一気に破壊されることとなる。



「・・・いつまで黙っているつもりだね?」



先に口を開いたのは、校長だった・・・


なぜ我々が彼に気を使って先に口をあけなければならない。

不満である。



「いつまででも黙ってますよ?」


この思いっきり反省の色のない返事に俺の怒りは爆発した。



「ふざけるな!!」

「ふざけてなんてないっすよ?」


なぜこの空気でそんなにも軽い返事ができる?

なぜこの空気に屈しない!?



「・・・なぜきみはあんなことをしたんだね?」



校長はとりあえず話しを進めることにしたようだ。


彼の軽い返事で、空気による攻撃が無意味だとわかった。

ならいつまでもいがみ合っても進まない。


ここは話を進めるというのが一番の正当だと感じた。



「だっておかしくないですか?この学校は「生徒一人一人が意見をしっかりもてる学校」を目指すんですよね?そんなデカデカと目標をいっておきながら、上からの命令は絶対服従・・・それじゃぁ、意見なんてもてませんよ。」



たしかにこの高校は「生徒一人一人が意見をしっかりもてる学校」という目標をだしている。

しかし、それは「意見をもつ」ということに重点をおいた目標であり・・・

「意見を言う」というものではない。


たしかにこの高校には、この「帝国主義」に反対の生徒もいるかもしれない。

いや、目の前に一人すでにいる。

目の前の彼のように帝国主義の素晴らしさを理解できていない生徒がいるかもしれない。


が、思ったことをすべて表向きにいっては社会では成功しない。

「我慢」「気遣い」というものを教えるのも教育の1つだ。

そういう意味でも、帝国主義は「悪役」としても、教育の柱となるのだ。


結局悪役だろうが正義だろうが、帝国主義は「教育の礎」となる。

帝国主義ほど完璧な教育の礎などないのだ。



だが、その反対の意見をもっているのはほんのごく少数であろう。

なぜならこの高校は今や帝国主義によって支えられている、といっても過言ではないからだ。




「桶狭間・・・いいか、この学校は「意見をもつ」のを目標にしてるんだ。「意見を言う」ことを目標にしているわけじゃない。」



素晴らしい答えだ。

さすがは生徒会1年副会長なだけはある。


俺は少し関心する。




「・・・はぁ・・・」



そんな1年副会長の完璧な答えに彼はため息をついた。


ため息をつきたいのはむしろこっちである。




「意見を持つだけなら、誰にだって出来る。それを言うことが大切だって・・・小学校で俺は習ったぜ?」

「だが、現に学校は「持つ」ことを目標にしているだけで、「言え」とはいっていない。」



どこまでも完璧な答え。

俺はつくづく関心してしまう。




「なるほど。理解した。・・・つまり、この高校は・・・」



そういうと彼は目を瞑った。

おそらく何かを「覚悟」したのだろう。

この「大きな意志」がそう簡単に「敗北」を「覚悟」するとは思えない。

何を言い出すつもりなのだろうか・・・



「社会で役立つことは何も教えてくれないくそ高校だってことだな。」

「なっ!?」


彼の発言で、一気に校長室の空気がかわった。



今の高校生というのはどこまで甘やかされてきたのだろう・・・

言いすぎである。


むしろそう感じているのはお前だけだ。

帝国主義は社会で必要とする至ることを生徒たちに教え込んでいる。



「お前、口を慎め!!」


俺はそうは言うが、彼の目つきはまったくかわらない。



「あぁ?てめぇこそ口を慎んだらどうだ?じじぃ。」

「なに!?」

「校長室ってのは静かにするもんだぜ?・・・うるせぇんだよ、ギャーギャーとよ。」

「!!」



それどころか、年配者に対し、この口の聞き方。

しつけがなっていない。


俺の怒りは俺の心のなかで荒れ狂っていた。



言わせておけば好き勝手言いやがって!!


俺が怒りを表にだそうとした瞬間である。



「やめなさい。」


校長が止めに入った。


・・・このままでは話が進まない・・・か。

俺はどうにかこうにか怒りを抑えた。



「・・・申し訳ありません。」


自らが間違っていた、とまではいかないが・・・

俺がしようとしたことは、立派な「進行妨害」だ。


俺はそのことを感じ、謝った。


ここで一応空気は再び落ち着いた。

それから目の前の「大きな意思」は少し苦笑してから言った。



「まぁ・・・退学にしたけりゃすればいいさ。」

「なに?」


それは予想外の言葉だった。


彼の態度をみていても、どうみても反省の色はない。

にもかかわらず、「退学にしたければすればいい」だと・・・

どういうつもりだ・・・



「けどな・・・そしたら俺はこの高校がバリバリの帝国主義だって、世間に公表するぜ。」

「!!」



それは非常にまずい。

まだこの高校は帝国主義だと表向きに堂々言えるほどの準備は整っていない。


あと3年でその準備を整える予定だった。


今、外でそんなことを公表されれば、おもしろ半分で反対するマスコミが叩いてくるに決まっている。

そうなれば、準備ができていないこの高校は、十分な対処など行えるはずがない。

となると、この国中をこの高校は敵にまわすことになる。




「なぁに、俺は退学しちまえばもうこの高校には何の用もない。なんだって言えちゃうもんね~。」


自分さえ良ければまわりはどうなってもいい・・・か。

自己中心的考えである。



俺やこの高校の教師たちが今までにどれだけこの高校の伝統をここまで復活させるのに苦労したと思っている?

俺や教師たちは、大きな苦労がありながらも「少しでもこの国のためになれば」という想いで、苦労にどうにか打ち勝ってきた。

それを貴様はすべてをぶち壊すつもりか!?




「貴様!!!」



俺はつい先ほど反省したにもかかわらず・・・

勢いあまって、怒りが表に出てしまう。



「うるせぇっつってんだろ・・・じじぃ。」



くそ・・・

どうすればいい?

拳にグッと力が入る。



「わかった、退学は免除しよう。」


やはり「退学免除」となるか・・・

確かに今、公表されたら、それこそ取り返しのつかないことになる。


だが「退学免除」となれば、彼をもとにさらに火が拡大する可能性だってある。

そうして引火性にどんどん火がついていってしまったら・・・


いや、それでこそだ!

そうなれば、生徒会と共同でその火を消化すれば、「反対派」を一網打尽にできる。


だが・・・

仮に火がまわってしまったら、そんなにうまくいくのか・・・



俺のなかでプラス思考とマイナス思考がグルグルと回転しながら、交互に考えを出し合っていく。




「だが・・・この高校の考え方をかえるつもりはない。」



校長は「退学免除」のかわりに、こちらも「考え方をかえるつもりはない」という条件をだした。

交換条件だ。


退学免除のかわりに、諦めてくれ、という。




「それじゃ意味ねぇんだよ。俺のことを退学させるかわりでもなんでもいいから、この帝国主義を正しやがれ。」



だが、その交換条件ですら彼は否定した。


自らを犠牲にしてまで、なぜそこまで帝国主義打破にこだわるのだろうか・・・

彼の「大きな意思」の動力源とはいったい何なのだろうか・・・


何のためにここまで必死になるのだろうか?



「お前・・・退学が怖くないのか?」



副会長は彼に聞いた。



「怖くなんてねぇよ。」


その質問に、彼は迷うことなく答えた。


どうして自らを犠牲にしてまでこだわるのだ・・・

自らを犠牲にしてしまえば、仮にお前の願いがかなってもお前はそれを直接感じることはできない。




やはり彼の意志は大きい、ということか。

それも特大な大きさ。


俺と互角なのかもしれない。

俺も、帝国主義のためなら自らを犠牲にする覚悟はできている。



やはり・・・これが俺の教師になっての一番の山場だ。

確実にそう感じた。




「・・・なんでだ?なんでお前はそこまでこの学校を正そうとする?」



しかし・・・

彼が自らを犠牲にしてまでこだわる・・・

その動力源はいったい何なのだ?


何がそこまでお前を突き動かしている?



「なぁ・・・なんでだ?」



黙っている彼に再び副会長は問う。


すると、彼はあろうことか、微笑んだ。


我が敵ながら・・・非常にいい顔だ。




「どうだろうな?なんとなくだ。」



そうして彼はその答えをただ「なんとなく」と終わらせてしまった。


「なんとなく」という言葉は深い。

そう俺が始めて、「なんとなく」というテキトー差MAXの嫌いな言葉に属する言葉に・・・

敬意を払った瞬間だった。



彼が味方なら・・・

どれだけいい同志になれたことだろうか。


そして・・・

我が敵として、憂いなし!!




「なんとなく・・・か。」



その言葉に副会長は苦笑した。

「彼らしい」という顔をしている。




「まぁ・・・自らが間違っていると思ったことを正すのをなんでだときかれたら、なんとなくって答えるだろうな。」



そう生徒会副会長はいうと、目をしばしの間閉じた。


それからゆっくりと目をあけて、静かに、しかしどこかに「力強さ」を感じるような口調で言った。



「・・・お前の意思、理解した。」



その言葉に目の前の「大きな意志」は困り顔をしている。




「帝国主義はこの高校の柱となっているものだ。それを抜いたら、倒壊するのみなのだ。」



それから校長は再び話をもとに戻した。


校長の言っていることは正しい。

さすがはこの高校の最高責任者というべきか。

現状を理解している。


この高校の大きな柱である「帝国主義」という柱を抜いてしまえば、どうなることか・・・


「帝国主義」があるおかげで、生徒会に莫大な力が備わっている。

その生徒会の圧力で、治安は完璧なレベルで良いといえる。



もし、帝国主義をなくせば、この治安はどうなるだろうか・・・

帝国主義という柱を抜けば、生徒会も堕落する。


生徒会に反抗すらできてしまうようになってしまう・・・

そうなれば治安は最悪の状況まで陥る可能性も否定はできない。




「理解してもらいたい。」



だが・・・

相手がそんな言葉で理解するような相手にも思えない。


何しろ、俺と同レベルの折れない強い意志があるのだから。




「理解なんてできるかよ。まぁ、この学校にいていいってなら、地味にみんなを説得してでも、この学校を正してやるぜ。」



たかがお前一人で何ができる?


そんなことをすれば生徒会の目にとまり、あえなく終了となるだけだ。

結局貴様に勝ち目などないのだ。


どんなに強い意志を持とうが、戦力と権力の前では無意味だ。




「ふん、たかが1年一人じゃ何もできないだろう?」



俺はそれを思い知らせてやろうと、若干こ馬鹿にするような口調で煽って見せた。




その瞬間だった・・・


扉が突然乱暴に開けられたのだ。



「悪ぃ、邪魔するぜ?ここに桶狭間っつ~馬鹿はいないか?」



・・・援軍・・・か。


薄々気づいていた。

彼一人では壇上に立ち、あろうことか友を脅し壁を作らせる、など不可能。




「時津風!?」

「おぅ、いたいた。」



しかし、なぜ援軍がここに到着した?

警備部は寝ていたのか?


校長室の前のは生徒会警備部の生徒を置いていたはずだ。




「おい、川口。」


入ってきた男は入ってくるなり、副会長を呼び捨てで呼んだ。

・・・竹刀を持って。



「・・・なんだ?」


副会長は、その入ってきた男を見て、目を細めた。



「校長室を警備するなら、もう少しまともな人材を使えよな・・・」

「あぁ。この俺・・・初心者でも、バットで勝てるレベルだったっぺ。」



・・・強行突破・・・か。


なんとも乱暴なことだ。


やはり帝国主義を解除すれば、治安が悪くなるのは確実だ。




「・・・けが人は?」


副会長は慎重な様子できいた。


けが人がいればそれこそ問題なことだ。


だが、それはある意味都合がいいのかもしれない。

けが人がでれば、それを理由にこいつらを一気に退学の道へ進めることができる。


暴力が原因で退学となった連中の話など世間は相手にしないだろう。




「いねぇよ。ただ・・・少し寝てもらってるだけだ。」



・・・寝ている・・・だと?

どういうことだろうか?




「・・・寝てる?」

「これですよ。」



すると今度は女性が入ってきた。




「護身用の催眠スプレーです。」



・・・護身用の催眠スプレーなんてあるのか?


しかしながら、厄介なものをもっている。




「んで、話し戻すけどよぉ・・・学年主任のじじぃ、こいつ一人じゃないぜ?」



そういうと、続々と入ってくる。


ほぅ・・・くるか。

だが何人こようと帝国主義の敵ではない。



「あぁ、俺たち8人もこいつの仲間だ。」

「これで9人。絆同盟全員集合ってとこだな。」



しかし予想外だった・・・

まさか9人もいるとは。

しかもまたしても「大きな意志」をもっているように見える。



1人だけでも厄介だというのに・・・

9人もいるとなれば、苦戦は確実・・・か。


しかもよく見てみれば、あの卯月家の「卯月 咲良」までいる。

どうみても、苦戦・・・するな。



だが、こちらには生徒会も、教師たちも、学校もいる。

9人の巨大な意志は、徐々に衰退していくだろう。


だが相手9人にあるのは「大きな意志」だけではなかった。




「ったく・・・お前だけに特攻なんてさせっかよ。」

「お前だけにいい顔はさせねぇぜ?」

「それに、もともとは僕と咲良が原因だしね。」

「えぇ。1人でも犠牲がでたら・・・その地点で負けよ。」

「まぁ、スプレーで眠らせちゃいましたし・・・もう後戻りはできませんね?」

「ったく、どいつもこいつも熱いんだから・・・まぁ、そんな絆同盟に入った私も悪いんだがな。」

「親友の親友はやはり親友。そんな親友を見捨てられるほど、俺はできてないからな。」



彼らは彼を救いにきた・・・


壇上での話しは、どうみても失敗だった。

となれば、彼がここにつれてこられるのはわかっていたはず。



しくじった仲間をわざわざ助けにきたというのか。

しくじった仲間を助けることで、自らも危険な橋に足を踏み入れるというのに。




「これで9人。これでこそ、絆同盟だな。誰も失わせないぜ?この同盟の絆にかけてな。」



誰も失わせない・・・・か。


そう・・・彼らの武器は決して「大きな意志」だけではなかった。

強い「団結力」があった。



俺も昔は教活主任や他の仲間たちと馬鹿やって騒いで盛り上がった。

今ではいい思い出だ。


あの時があったからこそ、今、こうして再び親友と出会い・・・

こうして「学年主任」となり、帝国主義を支えている。



人との和がこれほどまでに人生に影響する。

そのことを俺は身をもって体験したからこそ理解できている。

「団結」という名の強さを。





「やべぇ・・・ちょっと格好良すぎたな・・・最後の絆にかけてってのは、やっぱお前が言うべきだぜ・・・桶狭間。」

「お前がここまで熱くなるなんてな・・・似合わないぞ?」

「お・お前ら・・・」

「援軍到着ってわけです☆」



なんて彼らの会話がきこえる。



だがな・・・

俺は「団結」という名の強さを知っているからこそ、「団結」という名の弱さも知っている。


貴様らがどれだけ強い絆できたかはわからないが・・・

所詮は「団結」なんていうのは、1つが崩れれば倒壊する儚いものなのだ。

1つが崩れ落ちれば、どんなに強い意志を持っていようと崩れる。


そんな儚い幻想のようなものに頼りきっているなんて・・・

吐き気がする。



たしかに人と良い関係を築くのは非常に大切だ。


だが、頼りすぎてはならない。

自らの意志が揺らいでしまうのだ。

自らで決めた意志すら簡単に揺らいでしまえば、もはや「誇り」などという以前の話となる。



俺はなんだかんだで教活主任に頼ってきたが・・・

彼が反対したときのための二次プランを毎回考えていた。



人というのは、いつどこで裏切るかわからない。

それも体験済みだ。

だからこそ、全力で「団結」などというものに頼るなど邪道なのだ。



賛成派だってそうだ。

所詮は「帝国主義」というものを尊重する同志であり・・・

「帝国主義」を実行するための「駒」でしかないのだ。




「おい、貴様ら!!ここは校長室だぞ!」

「あぁ、聞こえねぇな、じじぃ。」

「声が小さいぞ?」

「そろそろ腰が弱ってきちゃったんじゃないですか?だから声がでないんじゃぁ・・・」

「なるほど・・・中島、お前、いいところつくな。」

「星矢、あんたもなんかいいなさいよ・・・」



そんな淡いものなどに頼り切っている。


先頭が道を変えれば、後続はおそらく続くだろう。

「皆に嫌われたくない」との一心で。

「団結」など、自らの意見を「先頭」に委ねるようなものだ。



だが俺は仮に賛成派が敵にまわったとしても・・・

帝国主義の考えを改めるつもりはない。


自らの意志と誇りにかけて、どんな人が相手でも自らの信じた道を行く。

それが絶対的意志の力であり、強さだ。



それは断じて「団結」などという他人に頼る気満々の甘い考えなどではない。


だから俺はそんな腐りきった考え方など認めない。

必ず断ち切ってやる!




「貴様ら!!!俺をなんだと思ってる!!!」

「うるさいですよ、学年主任のじじぃ。校長もさっきいったばかりじゃないですか・・・」



くそ、そんな淡いものに頼ってこの俺を馬鹿にするか・・・

許さん!!


彼らの言動と態度にはいい加減我慢がきえようとしていたところだ。



「お前ら!!ただで済まされると思うなよ!!」

「うるせぇっつってんだろうが・・・この竹刀で頭ぶったたかれたいか?」



目の前の男が竹刀の先をこちらに向ける。


年配者に向かってその態度。

やはりしつけがなっていない。



「そのあとはこのスプレーでおやすみなさい・・・でどうです?」



ふざけたまねをしてくれる。



だが、実際ここで眠らされては意味がない。



「くっ・・・」


俺は仕方なく退くという選択肢を選んだ。


その様子をみて、彼らはお互いの顔をみて、にこりと微笑んだ。

俺はどこまで馬鹿にされているのだろうか・・・



「桶狭間・・・お前だけに責任は押し付けないぞ。」

「俺たちは9人で絆同盟だっぺ。」

「さぁ、話し合いの続きと行こうぜ!!」



よかろう。

お前らが帝国主義をどこまでも否定するのであれば・・・

俺はどこまでも帝国主義が正しいと肯定するまで。



話し合いはこれからだ。



                                 

                              「敵視」  完


すみません、後半かなりグダりました・・・(涙

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