第37話 分身体スライム達1
ゴミだめ内で異変が起こっていた。ゴミの嵩が段々減ってきているのだ。ゴミの分解量がめちゃくちゃ増えているせいなのだろう。それは分解できる量が限られていることも示す。しかし構成スライムの数は減るどころか増える一方である。つまりまだ時間があるとはいえ、現状維持では飢える。
解決策は3つ。
1つ、ゴミだめ内のスライム以外でも分解するようにする。
満腹になるまで吸収していたら、不毛の大地へと変わるので自重していたが、その自重を取っ払うということだ。
2つ、ここから出て、新しい場所へ向かう。
ここは人工的な施設で、人間生活に必要な設備なのだから予備があってしかるべきだ。
3つ、省エネ化を進める。
省エネしてる間に4つ目の選択肢を模索する。
1つ目は、最終手段として取っておくべきだ。というのも、隠密とかが意味をなくしてしまう。
2つ目は、高さの関係上、オリハルコンの壁を破壊することになるだろう。
オリハルコンと言うからには対腐蝕性に加え、強靭さも持ち合わせており、かなり強力な金属なのだろうが
逆に考えると、ただの物質に過ぎない。固・液・気の三態変化とかするだろうし、攻撃したところで反撃されることもない(自滅は除く)。そもそも、板状に加工されている時点で何らかの、繋げたり、切ったりする方法があるはずなのだ。特別な方法でない限り、やってやれないことはないはずだ。
例えば、水を除いて高温高圧では、気体、もしくはそれを通り越してプラズマになるとか。液体、気体は一般に流体と総称され、形を変えることが容易である。
あとは、もしオリハルコンが鋼のように可燃性であるならば、圧搾空気と炎とのコラボで焼き切るなんてこともできそうだ。
とりあえず、魔法スキルで高温高圧の環境を作ること自体は難しくないので、前者の方式は再現できる。
3つ目の省力化の術はあって損はしないので、そこらへんに一定人員を割いて、残りで前者の方式を実行するべく動き出す。
看板を探して、見つけた道沿いに進むこと数日。看板なんて見つからない。うそやん。
とはいえ、まあ予想はできなくもない。看板なんて街道に掲げなくても地図持って行ったらええやん、とか。そんなんやってもそもそも人そんな通らんで、とか。否定材料色々あるやん。
あ、関西弁出てもうた。まあいいや。日本の道路よろしく街道にご丁寧に「御堂筋」とか書かれてないことがわかっただけでも収穫としよう。
とにかく、現在位置の特定において、必要な「名前のある場所」というのを探さねば始まらない。
どうすればいいんだろう。
まあ、ない頭を振り絞っても意味がない。
全ての道はローマに通ず、というわけではないが、道なりに沿って行けば街に着くだろう。
やっぱ街行かないとダメ?ああ、ダメですかそうですか。
ちくしょう引きこもり精神にはつらいぜ。
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