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神聖祓魔師 二つの世界の二人のエクソシスト  作者: ウィンフリート
平行世界へ
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第63節 スタンピード その3

こんばんは、体調崩してしまい、ずっと寝てました。

ごめんなさい。

被害状況を確認したあとは、亡くなった兵士たちの葬儀ミサをおこなった。ブルーノ神父様が、彼らは天の軍勢の一員となって、悪と戦い、天に召された聖人だと説教でいっていた。最後に遺族が集められ、寡婦と遺児は砦が必ず面倒を見るとオットー様が宣言した。軍人恩給制度があるらしい。

 そして、新たに砦と鉱山街の増築が発表され、納骨堂が作られることが発表された。そして、城壁が増やされることも発表された。まぁ、みんな石工の親方が来てたから知っていたけどね。


その日は、そのまま、砦全体が全休となった。兵士たちは勤務していたけど。


殉教した兵士たちは、城壁の傍の南側の中庭に仮埋葬された。小さな木の墓標だけが残された。何年かして、完全に土に帰ってから、骨だけが納骨堂に納められる予定だ。死霊術師に横取りされないように、各自、悪魔祓い用の十字架を手に持たされ埋葬された。


次の日は、城壁の外と、鉱山内部の掃除となった。


ゴブリンであっても、死体を、そのまま放置することはできない。死霊術を操る者なら、容易に死体をアンデッドにしてしまうからだ。+


それを防止するには、高温で焼いて、骨だけにし、さらにその骨も砂のように砕かなければならない。


だそうだ。ブルーノ神父様が第2門の前で、砦のみんなに、そうおっしゃっているが、どうするのだろう・・・


「まずは、悪者君が浮遊でゴブリンの死体を浮かす、それから、皆で、フックをひっかけて、焼き場まで持ってくる。諸君らは、油をゴブリンによく掛けること。そのあと。焼き場では、私、アポロニア、悪者君の三名で、ゴブリンをフォイアーで燃やす。あと、砦の鍛冶職人から石炭をもらってきてくれ。それを焼き場の下に敷く。石炭の下には、石を引いておこう。空気がよく通るように配慮してくれ。


恐らくだが、燃え切るまで、浮遊は持つだろう。浮遊が切れたところで、地面で、骨をつぶす。この作業は明日以降になるだろう。


では、二手に分かれ、焼き場を作るチームと、死体を集めるチームを作る。

砦の南城壁から監視しやすいので、旧城下町で、穴を掘って欲しい」


ということで、僕は集めるチームに配属された。片っ端から、浮遊をかけまくり、浮かしていった。ぷかぷか浮いてるゴブリンの死体を、他の班員があつめ、引っ張っていく。


鍛冶職人は石炭を渡すのを渋ったが、使った量の倍をすぐに買ってくれると聴いて折れた。


下のもと街だったところに、すこし浅い穴が掘られ、石が敷かれ、石炭が撒かれた。


そこへ、どんどんと、ゴブリンの死体が集められて、ぷかぷか浮いた状態で、ブルーノ神父様がフォイアーを唱えた。予め油が掛けられていたので、火がつくのが早かった。


ていうか、神父様、フォイアー使えたんだね。魔法は使えないとかいってたけど。アポロニアさんが使えたのも驚きだけど。


「アポロニアさんって、魔法も使えるんですね」僕は彼女に話しかけた。

「うふふ、今まで秘密だったのよ。スティレ ヴァッサン ジン チーフ(静かな水は深い)ってやつよ。ブルーノ神父様も只管隠すでしょう?それはね、やはり、身を守るためなのよ。ある一部の人にとっては、魔法は悪魔の所業なのよ。だから、あなたも気をつけなさいよ。だれも貴方を知る人のいない街で魔法を見られたら、まず火刑だから」

「ああ、火刑は辛いですね。一度やられましたよ・・・」

アポロニアさんが、非常に驚いた顔をしている。まずいな・・・


「あははは、バカなことを、悪者君、サボってないで、フォイアー頼むぞ」ブルーノ神父様が助け船を出してくれた。そうか、神父様には、例の街での出来事を話していたんだ。


僕は、フォイアーで、今運んできたゴブリンを丸焦げにした。浮いていたゴブリン達もボロボロになって下に落ちていった。それにつれ炭に火がついていった。


炭は、もうもうと黒い煙を上げている。


「やはり、ドイツの炭は黒いのぅ・・・ウェセックス王国の炭は黒くならなんだぁ・・・」あれ、賢者様、いつのまに・・・

「これは隠修士さま。お初にお目にかかります。公爵軍従軍司祭、ブルーノと申します。以後お見知りおきを・・・」ブルーノ神父様の動きの速いこと。

「おお、これはブルーノ神父様。ウェセックス王国のウィンフリートと申します。以後よろしくおお願いします。黒い煙の出ない炭を故国より、すぐにでもお持ちたしたいところですな・・・」

「ウェセックス王国は、先の大攻勢でも、悪魔の軍勢に飲み込まれなかったと伺っております、真偽のほどはいかがでしょうか」

「・・・大丈夫じゃよ。あ、前言撤回じゃ。ワシは鉱山の山の頂上で修行をしておったから、多分そうだろうという意味じゃ」

「ボニファティウス様」

「なんじゃ・・・あ、アポロニアちゃんじゃないか・・・しまった・・・」

「うふふ、語るに落ちましたね・・・隠すことなどないのに」

ブルーノ神父様が驚いている。

「誠か、アポロニア?」

「偽りを申してどうしましょう」

「そちの守護聖人は?」ブルーノ神父様が、アポロニア修道女に訪ねた。

「もちろん、聖ボニファティウス様です」


沈黙が流れた。一人だけバツ悪そうにしているのが、ウィンフリート隠修士様だった。


「ところで、賢者様は、どうして急に現れたのですか?」気まずい雰囲気を破るためにも、僕は質問した。賢者様は、助かったみたいな表情で応えた。


「いや、ミカエルちゃんに頼まれたのよ・・・ワシも大天使の願いは断れないからなぁ・・・

聖人といっても下っ端じゃから・・・よくチェスで遊ぶのでな、ガブリエルさまも、チェス仲間じゃ。彼らは戦いでは無敵なのじゃが、それゆえ、チェスでは意外と弱いのじゃよ・・・つまり、悪知恵がないのじゃ・・・あ・・・」

賢者様は、しゃべりすぎたという感じで反省している。


「そうそう、聖母様に、命じられたのじゃよ。アポロニアを守るようにとな・・・」

「え、それは誠ですか?」アポロニアが喜色満面で目を大きくしている。

「アポロニア、嘘をついてどうするのじゃ・・・」


アポロニアさんの顔がどんどん紅潮してきている。


「それでは、すぐに私は天にめされるのですか?」

「いあ、なんでも、しわくちゃの婆になるまで、帰天させぬように思し召しじゃ」

「え?・・・」

「そんな怖い顔をせんといてくれ・・・」

「いや、しわくちゃの婆というのは、聖母様のお言葉ではないですよね・・・」

しまったという顔をしている賢者様だが、誰も助け船を出せなかった。


収拾できなくなってきてから、ブルーノ神父様が話した。

「で、ボニファティウス様、その炭は手に入るのですか?」「


ナイスフォローだよ、神父様。

次は、北に逃れている、教皇庁より特使で、枢機卿様がいらっしゃる予定です。

砦増築工事はしばらく延期になったようですよ。


宜しくお願いします。

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