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狐依コンの異世界大冒険  作者: 狐依コン
他の神との交流編

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第80話「次の街へ」

ミフェ街、感じ悪いのじゃ!



 ワシらは次の街へと向かったのじゃ。大きな区切りがあって、ここがミチノ街と次の街ミフェ街との境じゃった。

 ここからまだ東に進まねばならんようじゃ。


 螺旋階段のように登り調子の道を進んでいると女性たちがヒソヒソ話をしておるのじゃ。

 何なのじゃ? ワシらを見て話しておるようじゃ。気分が悪いし、何を言うとるのか気になるので、近寄るのじゃ。ワシは見えとらんしのう。


「あの男の子、女の子たちに囲まれて、どういうつもりなのかしら?」

「王様にでもなったつもりなのかしら? 嫌だわぁ、男って本当に……」

 うーむ、根も葉もない噂を立てんでくれんかのう?


 この街は嫌じゃ。さっさと先に進もうかのう。ジーザスも視線に気付いたらしいのじゃ。肩身狭い思いをしだしたわい。

「こういうのは言っても無駄じゃ。頭カッチカチじゃろうし、全員の頭柔らかくしとる暇もないのじゃ。さっさと次の街へ行こうかのう」


 ワシらはこの街で宿に泊まる事もせず過ぎ去ることを決めるのじゃ。じゃがヒソヒソは止まらんのじゃ。

 イライラするのう。そして遂に事件が起きるのじゃ。


「ねぇ、ちょっとあなた達」

「なんですか?」

 女の人が話しかけてくるのじゃ。もう早くこの街を離れたいのに何なのじゃ?


「そこの男の子はあなた達の奴隷なの?」

 ジーザスがビクンと飛び跳ねるのじゃ。グーシャは怒りのままに喋ろうとしたのじゃがテンカに止められたのじゃ。

「ジーザスは下位とは言え神です。天罰がくだりますよ」


 女性はそれでも鼻で笑うのじゃ。

「男の神、ね。どうせ私たち女を弄ぶんでしょ?」

「そんな事しないよ!」

 ジーザスが抗議するのじゃが、女性は嘲笑うのじゃ。


 その様子に流石にカチンときたワシは女性の頭をこね回すのじゃ。かなり硬い、一筋縄ではいかんが、ワシの大切な仲間を悪く言うなら本気を出すわい。

 何やらずっと暴言を吐いとったが、暫くこねると、大人しくなっていったのじゃ。


「ま、まぁ男にも色々いるし、私たちの街から早く出て行って欲しいのはあるけどね」

 完全に柔らかできなかったものの、去っていったのじゃった。

 ワシらはとにかくギルドに向かったのじゃ。この街も西支部、中央支部、東支部があるみたいなのじゃが、とりあえず中央支部まで進んだのじゃ。


 ギルドに入ってもほぼ女性で構成されとるのじゃ。男がおらんわけではないのじゃが、すぐ出立する人が多いようじゃ。

 ワシらとフェレ様たちも、さっさとこの街を出るための道を聞くのじゃ。


 大きい街とは言え出ようと思えばすぐ出れるからのう。不快な街とはおさらばじゃ。

 そう思ってギルドから出ると悲鳴が聞こえるのじゃ。

 現場に行くと暴漢に女性が襲われておったわい。


 グーシャがシーフを出したのと同時じゃった。ジーザスが魔犬で暴漢を威嚇したのじゃ。

 暴漢は怯んで女性を離したのじゃった。そして逃げて行った男を尻目に女性は立ち上がってジーザスに礼を言ったのじゃ。


「あの……ありがとう」

「気にしないでください」

 ジーザスが先を急ごうとワシらに言うのでワシはジーザスの頭を撫でてやり立ち去ろうとするのじゃ。


「あの! お名前だけでも!」

「ジーザスです」

「ジーザス様……」

 またなんか変な方向に向かってそうじゃが、気にせずワシらは行くのじゃ。


 教わった道通り進むと鉱石の採れる街、キセキ街に着いたのじゃった。そこは盛んな街じゃった。

 魔物と戦う冒険者たちが多く、街中で魔物が暴れてるのは魔王の仕業ではないそうなのじゃ。


 この街の東の端に鉱山があるらしく、そこの通路のために壁がなくて、魔物が入りたい放題なのだそうじゃ。

 ワシらも魔物を倒しながらギルドに向かうのじゃ。

 この街のギルドは一つで、鉱山への依頼が受けられたので受けてみたのじゃ。


 魔物を押しのけながら鉱山の中へと進むと、人々が鉱石を掘っておったのじゃ。洞窟のようなそこには沢山の鉱石が光っておったわい。

 ワシらは護衛の代わりに説明をしてもらうのじゃ。


 そこの鉱石は様々な種類があるらしく、特別に原石を触らせてもらったのじゃ。

 火水風雷のそれぞれを発生させる鉱石たちはルナにピッタリだったのじゃ。特に火の鉱石は欲しいのじゃが、高そうじゃ……。


 するとそれを察したのか、赤い宝石を差し出してきた鉱員さんは笑って言ったのじゃ。

「タダでやるよ、アクセサリーに加工してもらいな」

「いいんですか?」

 鉱員さんは頷いてエレスにも紫色の宝石を渡したのじゃ。


「きっと役に立つ。俺が渡したっていうのは内緒だぞ?」

 ルナとエレスは頭を下げて礼を言い、受け取った宝石を大事にしまい、鉱山を後にしたワシらじゃ。


「良かったな、エレス」

「はい! フェレ様!」

 笑顔で話すフェレ様とエレスを横目に、何故エレスには紫色の宝石だったのかを考えるのじゃ。

 あの鉱員さんにはルナとエレスの得意属性が見えとったのかもしれん。


 そして、エレスは恐らく雷属性なのじゃろうな。そう予想したワシじゃった。

 アクセサリー屋さんに寄ったワシらは宝石の加工依頼をし、指輪とネックレスにして貰ったのじゃった。

サクッと鉱石ゲットしてもうたがのう。強化は必要なのでのう。


ここまで読んでくださりありがとうなのじゃ!続きを読んでくださるとありがたいのじゃ!

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