第81話「タツイ王国の闇」
王国ともなればその闇は深いのじゃ……!
ワシらが次の街へ行こうとした時じゃった。兵の一人が走り寄ってきたのじゃ。
ワシは何事があったのかと思ったのじゃが、実は宝石についてじゃった。
ワシらがタダで頂いてしまったものの、それは違法ということで、返さねばならんようになってしまったのじゃ。
あの鉱員さんも捕まったらしいのじゃ。好意であっても駄目なものは駄目よのう。
ワシは返すように言うたのじゃがルナとエレスの様子が変なのじゃ。
どうやら装備が外せないようじゃ。
ワシらはアクセサリー屋に言うのじゃが、これは宝石の力が原因だと言われるのじゃ。
ワシらも騙された側なので、仕方ないと兵士さんは諦めてくれたのじゃが、問題はこの呪いをどうするかじゃ。
「宝石の呪いさえ解いてしまえば、儲けもんさ。教会があるはずだから、呪いを解いてもらおう」
フェレ様は慣れているらしく、すぐ対応策を出してくるのじゃ。
どうやらよく騙されることが多いらしく、悪い人間は大きな国になると多いらしいのじゃ。
聖なる巫女が呪われるとは、これまたマヌケな話よのう。教会のある街をギルドで聞くのじゃ。
次の街には教会があるらしく、そこまで大急ぎで行くのじゃ。
呪われたままでいたら何があるかわからんからのう。
ワシらはイロノ街に入って教会を探すのじゃ。教会を見つけ入ると優しそうな神父さんが対応してくれたのじゃ。
「迷える子羊よ、今日は何の用だい?」
ルナとエレスを見ても何も思わんのが疑問に思ったのじゃが、事情を説明すると直ぐに解呪に入ってくれたのじゃった。
「これで安心できるね」
テンカがそう笑いながら汗を拭いておるのじゃ。スライム使わずに走ったせいもあるからのう。
汗で下着は透けないぞい。丈夫な肌着なのでのう。テンカの胸を見とると笑われたのじゃ。
さて解呪じゃが、一向に進まんのじゃ。それどころか苦しみだす二人じゃ。
この神父怪しいのじゃ。ワシとフェレ様は神父の左右に付き頭をこねるのじゃ。
硬いのう! やはり悪かのう! ワシとフェレ様は協力して悪人神父の頭を柔らかくしたのじゃ。
「おお、神よ。少女たちを呪ったことを許したまえ」
許すわけないじゃろう! グーシャが悪人神父の首元にシーフの刃を立てるのじゃ。
「ルナとエレスの呪いを解け!」
「俺は呪術師。俺が呪った分は解けるが、他は本物の神父でないと無理だ。神父は地下に捕えている。ならず者に殺されたいなら行ってもいい」
男は地下通路の扉を開いたのじゃ。ワシはテンカに二人を任せて、グーシャとジーザスとフェレ様と共に本物の神父を助けに行くのじゃ!
階段を降りた先の地下には広い空間があり、ならず者達が集まって本物の神父さんを捕らえておったのじゃ。
「グーシャはスライムで体当たりじゃ! ジーザスも魔犬に体当たりで対応させるのじゃ!」
スライムの体当たりはきついのじゃが、魔犬は体当たりでは威力が足りんのじゃ。
魔物相手なら強い魔犬も人間相手にはどうしたら良いかわからんのじゃ。
もう悪人相手ならどうでもよいかのう? ワシも本気を出すのじゃ。
「懲らしめるためなら力を使うことを躊躇うなよ? コン様」
フェレ様に言われるのじゃ。確かにその通りじゃな。ワシはジーザスに噛んでも良いと指示するのじゃ。
グーシャもシーフを出すのじゃ。なるべく殺さずで行きたいとこじゃが、殺してしまったら仕方ないのじゃ!
相手も手馴れているようで中々崩れてくれないのじゃ。
じゃが、相手にはワシとフェレ様が見えとらん。
そこが勝機じゃ。ワシとフェレ様はスライムとシーフと魔犬の相手をしとるならず者たち十人を相手に叩きのめすのじゃ。
「イタチ流拳闘術を見せてやるよ」
神力を纏い殴りまくるフェレ様。ワシも負けておれんのじゃ!
「いい加減にせい! 狐依パンチ!」
ワシのパンチで壁に吹き飛ぶ、ならず者じゃ。フェレ様が五人、ワシも五人を倒すのじゃ。
グーシャが鍵をみつけて神父様の錠を外し、助けるのじゃ。
「後は兵に任せましょう。ここを出ますよ。あなた達は私に用があって来たんですよね?」
神父様にグーシャが事情を話し、地上に上がってから、ルナとエレスの容態を診てもらうのじゃ。
「おお……これはいけない。もう手遅れだ」
何じゃと!? そ、そんな……嘘じゃろ? もう助からんのか?
「何を驚いているのですか? 冗談ですよ」
「フェレ様、この神父殴ってよいかのう?」
「俺も思ってたところだ。心臓に悪いよな」
ワシらのそんな会話も聞こえてなくて、神父様は笑いながら呪いを解いてくれたのじゃ。
「ありがとうございます」
「良かったのじゃ、ルナ!」
ワシはルナに抱きついたのじゃ。ルナは顔を赤くして固まるのじゃ。
「なんじゃ? いつももっと積極的な癖にのう?」
ワシが笑うと更に顔を赤くして抱き返してくるのじゃ。
エレスも復活して、フェレ様は頭を撫でておったのじゃ。
「あなた達のおかげで命が助かりました。陰で動いていた盗賊団のようですので、私がこれから通報してきます。それまでここで見張っていてくれませんか?」
ワシらは神父さんが通報するのを待って、兵たちが来るのを待ったのじゃった。
対人への対応が変わる話じゃ。
ここまで読んでくださりありがとうなのじゃ!続きを読んでくださるとありがたいのじゃ!




