第45話「魔法飛行船」
ワシの転生したこの世界の仕組みを解説する回じゃ。
機関室と、ワシ操縦室と言うたのじゃが、間違いだそうで飛行船は操舵室というそうじゃ。確かに飛行機なら操縦だろうがのう。
知識のなさ、馬鹿さ加減に嫌になるが、まぁそれはよい。とにかくどちらから先に行くか聞かれ、機関室を選んだのじゃ。
関係者以外立ち入り禁止の場所をすり抜けていくといっぱいの機械のようなものがあるのじゃ!
ワシこの世界は魔法があるファンタジックな世界だと思っとったのじゃが、予想よりワシの元いた世界並に機械があるのじゃ!
「コン様のおられた世界ではこのような機械はなかったのですか?」
ワシの驚きにポッポー様が聞いてくるのでワシは首を横に振るのじゃ。
「いや、似たようなものはあったのじゃ。ただこの世界にはないと思っとったから驚いたのじゃ!」
ポッポー様はなるほどと頷いて説明してくれるのじゃ。
「私の元いた世界には飛行船が既になくなっていたのですが、コン様の世界の飛行船はどんな感じでしたか?」
ワシの世界でも珍しくなってしもうとったが、知識としてはあるのじゃ。
「周りの空気より軽いガスで重力を上回る浮揚力を得て飛ぶのじゃ。合っとるかしらんがのう」
「なるほど、ではこの世界の魔法飛行船の飛び方を教えますね」
ポッポー様の説明が始まったのじゃ。この大きな魔法飛行船には軽いガスが詰まっとる部分と客室で別れとって、確実にガスの部分が大きいのじゃ。
これだけの物を作るのは相当大変じゃろうな。家建てるより難しそうじゃ。
そして機関室には風魔法を発生させる装置がたくさんあるらしく、客室の下の底の部分と、前後の部分から風魔法が出て、浮遊、前進、ブレーキなどが出来るようになっとるらしいのじゃ!
人が慌ただしく動いておって大変そうじゃ。
ちなみに肝心の魔素は人手じゃ。交代で魔素をを補充するらしいのじゃ。
ブラック企業ではなくて、ちゃんとしっかりとした人選と休憩による補給で、安全な航空を目指しとるらしいのう。
だから動力室は見んでもよい。きっと頑張っとるじゃろうからな。
次に操舵室に向かったのじゃ。向かう途中、客室通るからジーナが寄ってきたのじゃ。
「終わった?」
「まだじゃよ、もう少し待っとれ」
ムッとしながらため息をついたジーナは急に抱きついてきたのじゃ。
「わかったわかったわい。もうちょっとだけ待っとれ」
「うん」
ジーナが離れると今度は後ろから衝撃がきたのじゃ。
「ジーナだけはズルいよ?」
グーシャか。まったく、やれやれじゃ。
「もう少し待っとれよのう? 良い子にしてのう」
振り返りグーシャの頭を撫でてやるのじゃ。
「魔王だったなんて信じられないですね。良い関係を築けるものなんですね」
「ガハハ! ワシの功績じゃ! まぁ運が良かったのもあるし、今回は上手くいくかわからんのう」
ワシはとにかく操舵室へと案内してもらうように言ったのじゃった。
ポッポー様について行くと、またも立ち入り禁止じゃ。じゃがワシらは神じゃ、そんなものは関係ないのう。
操舵室に入ると前方の様子が見えるようになっとったのじゃ。そして何やら機械をポチポチ押しとる人らがおるのじゃ。
こんな仕組みがあるとは驚きじゃ!
「驚きますよね。この世界では一部分でこういった機械的な物が流通しているんです。
作っているのが一部の大陸や国らしいので、そういった所から仕入れているようですよ」
そういう場所があるということじゃな? そこにも行ってみたいものじゃ。
「ちなみにコン様の世界では天動説と地動説というものはありましたか?」
「あったぞい。最初はワシらの星中心であるという天動説が言われとったらしいのじゃが、やがて技術が進み、ワシらの星が太陽の周りを回っとるという地動説に変わったのじゃ」
「この世界では所謂、天動説に当たるものが有力なようです」
「何じゃと?」
「おまけに水平線はずっと続いていて、球になってないようです」
「それは本当なのかのう? 確信はあるのかのう?」
「聞いた話です。傘はわかりますか? 傘の広げた部分に大陸や海があり、それが終わることなく続いているような感覚という話です。傘の持ち手が重力って感じですね」
「そして周りの天体が囲うように周っておるといつことかのう?」
「正確には同じ星を一年に一回くらいしか見てないそうです。太陽があるのではなく、大きな恒星が一定距離で沢山存在していて、一年の周期で周りを周っているそうです」
「ここの世界は惑星ではないのじゃな?」
「正確に言うとそうなりますね。私たちの前の世界で言う惑星には当てはまりません。周りをまわる星も。実際この話が本当かは私には確かめる術はありませんけどね」
「誰から聞いたのじゃ?」
「鳥依ガルダ様という、鳥の神様です。今も旅をされてるはずです、殺されてなければ……ですが。
大先輩にあたる神様で、千年かけて旅をしてきたそうです。
デス大陸だけは避けていたそうですが、沢山の大陸の話をされてましたよ。
私はこの場所で飛行船の護衛を任されることになってから二度会いましたが、二度目の時にあくまでもそうじゃないかと思うだけだと、話を聞いたんです。
いくら進んでも以前行った街に戻らなかったからと。つまりガルダ様は確認するために一度引き返してるんです」
世界を隅々まで旅したガルダ様の話、もし聞けるならワシも聞いてみたくなったのじゃ!
そしてワシもそれくらいの旅をしてみたいと考えたのじゃった。
鳥の神、色々今後出るぞい。
ここまで読んでくださりありがとうなのじゃ!続きを読んでくださるとありがたいのじゃ!




