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【ゲート×ソロ成長】孤独な少女は、影を纏い最強へ 〜日常の底で、刃は静かに成長する〜  作者: ショーナ・レーベン
第4章 解明の刃

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第15話 英霊

 突然、石碑の横にゲートが出現した。


 このタイミングで、ゲートが目の前に現れる理由は二つしか考えられない。


——アラヤなどに会えるか、もしくは特殊ゲートだ。


 アラヤならば、おそらく情報を得ることができるだろう。

 その存在と戦闘になる可能性は……できれば考えたくない。


 だが、特殊ゲートだった場合、相当危険性が高い。

 入った瞬間、ソードアヴェンジャーのようにいきなり戦闘になり得る。


 ゲートに入るか考えるが——入らない場合は、二度とこのゲートが現れない気がした。

 ここで入らないという選択肢はありえない。


 咲に作ってもらったナイフの予備をポーチから取り出す。


 覚悟を決めて——ゲートの中に飛び込んだ。




 

 ゲートの中に飛び込むと、そこは完全に真っ白な空間だった。

 物が一つもない。


 よく見ると、その空間には一人だけ、無機質な存在がいた。

 男か女かも分からない。白髪でどこか存在が希薄だ。


 その存在が私をジッと見つめている。


 鑑定を試みようとし——嫌な予感がした。

 発動するのを咄嗟に止めた。


 無機質な声が響く。


『適合個体01——相沢天音。

 鑑定実行時、汝の脳、焼き切れた確率98%』


 なぜかその声が正しいことを言っているのが分かる。

 止めなかったらと思うと、ゾッとした。


(……この存在は、私が考えたのと同じアラヤなのだろうか)


 そう考えた瞬間だった。


『是。アラヤ』

 

 ……どうやら考えを読まれているらしい。

 嫌な感覚だ。


 だが、聞きたかったことを知るチャンスだ。


 私が案内された理由を知りたい。


『初の権限レベル上昇を確認』


 ……それが理由なのだろうか。


『魔王軍。

 猶予時間なし。


 戦闘力確認を実行』


 何もない空間に、ノイズのような歪みが走る。

 次の瞬間——フーガが現れた。


 いきなり現れ、襲いかかってくる。


——っ!


 瞬時にナイフを取り出し、身構えた。

 すぐさま対抗策を組み立てる。


 その瞬間、アラヤが『確認終了』と告げて、フーガが消えた。


『反応速度。思考能力。——合格。

 戦闘力。思考能力。共に充分と判断』


 ……一瞬驚いたが、なぜ確認されたのだろう。


『ガイア。エネルギー不足。

 よってゲート作成不可。

 魔王軍の侵攻。妨害せよ』


(……ガイア。エネルギー不足?)


 光の柱を思い出す。

 まさか……ドリューたちにエネルギーを吸われたのが効いているのだろうか?


『是』


 ……ゲートは「怪物を閉じ込める檻」と以前推測した。

 ゲートが作成不可になるなら——


(ヤタ王たちの世界のように、地球にも直接、怪物どもが現れるようになる?)


『是』


 そう言われ、私は動揺した。

 いきなり怪物どもが現れるなら……守るのが厳しくなる。


 ドリューは「半分は壊せている」と言っていたが……このことを分かっていたのだろう。

 最悪な置き土産だ。


 今後どのように動くか迷い、眉をひそめる。

 守り方を考えていると、アラヤが口を開く。


『個体名:相沢天音。

 敏捷。人類の最上位。


 星の防衛機構として適正あり』


 無機質なログのようにアラヤの口が動いている。


『提案。契約を要求。

 承諾確認後、汝の親しい者、保護。


 条件設定。星との契約——英霊になること』


 英霊……


 英霊になった場合、どうなるのかを尋ねる。


 地球内ならどこでも瞬間移動できるようになるらしい。

 他にも地球限定だが、能力が上昇するとのことだ。


 さらに——ユニークスキル【雷影の化身】の強化。

 ほぼ無制限で分身を作れるようになる。


 どれもかなり強力だ。

 確かにそこまで強くなるなら、魔王軍の侵攻から守れるかもしれない。


 それだけなら英霊になるのも悪くはなかった。



 だが。


 代償が一つだけあった。



——「人々に存在を忘れられる」という最大の欠点が。



 父親に。咲に。重村さんに。玉野さんに。

 ……全員に、忘れられる。


 その選択肢はできれば選びたくない。

 自分の存在そのものを、誰にも覚えてもらえないのは……嫌だ。


 それでも——滅びるくらいなら英霊になる方がいいのだろう。

 ここで英霊になるかどうかは、すぐには決められない。


 他に選択肢がないか考えた上で、もう一度会いたいと伝える。

 

『1週間以内。

 ゲート。鑑定を行え。

 

 ゲート作成限界。10日。猶予なし』


 そう言われ、視界が切り替わっていく。

 気づけば、墓場前に戻っていた。


 時間を見ると、集合時間が近づいている。

 何か方法はないか考えながら、玉野さんたちとの待ち合わせ場所に向かった。


 ……忘れ去られる。


 その言葉が頭に重くのしかかる。

 足取りが重い。



———————————————————



後書き


 英霊という選択。


 強さと引き換えに、存在を失う。


 もし自分ならどうするか——

 少しでも考えてもらえたら嬉しいです。


 英霊になって、星の守護者になる。

 それも一つの選択肢だと思います。


 ですが……メリバ風ですよね?


 私はハッピーエンドが好きです。

 もう一度言いますが、私はハッピーエンドが好きです!


 重要なことなので2回言いました!


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