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【ゲート×ソロ成長】孤独な少女は、影を纏い最強へ 〜日常の底で、刃は静かに成長する〜  作者: ショーナ・レーベン
第4章 解明の刃

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第13話 お別れ

 ドリューを追いかけて、私も棍棒を片手に水の中に飛び込んだ。


 私に気づいたドリューが、水流を一気に激しくした。


(——っ!)


 【水月歩】が発動可能になるまであと5分ほど。

 それまでどうにか耐える必要がある。

 

 【足場生成】を発動し、できた足場を蹴り飛ばす。

 集落の近くにあった柱に組みついた。


 【ヤタの友】の効果で水に姿を溶け込ませる。


 だが、ドリューも私の位置に気づいている。

 柱に近づいてきた。


 ……移動する必要がある。


 もう一度【足場生成】を発動させ、別の柱に移動した。

 移動すると同時に、前に組みついていた柱がドリューに破壊された。


 そこで姿を見失ったのか、ドリューが辺りを見回している。


 時間をその場で稼いでいると、風戸さんや玉野さんたちも水の中に飛び込んできた。

 風戸さんのスキルの恩恵で、風戸さんたちは水流の影響を受けていない。


 ドリューが風戸さんたちの方に向かい始めた。

 遠距離攻撃できるメンバーが一斉にドリューに向かって放っている。


 私はその間に、風戸さんのスキル範囲内へ、気づかれないように移動した。

 遠距離攻撃に巻き込まれないようにドリューの斜め前。およそ15mほど。


 ……今なら不意打ちできそうだ。


 ポーチからクナイを取り出す。

 そして——怪物へ向けて放り投げた。


 ドリューの瞳に目掛けて、吸い込まれるように飛ぶ暗器。

 そして、そのまま瞳を貫く。


『ガァアアアア!!』


 クナイは砂のように消えていったが、充分に役目を果たしてくれた。


 片目を貫かれた痛みのせいだろう。

 ドリューがその場で激しく暴れ回っている。


 さらに玉野さんたちが畳みかけようとしたとき——

 ドリューが刃物のような鋭い水をあちこちに向けて放ち始めた。


 私の方にも飛んでくる。

 咄嗟に【足場生成】を発動し、その水を避けた。


 しかし、水が赤く染まっている所がある。

 よく見ると、その刃に切り裂かれた者が5人ほどいた。

 

 ……すぐに手当が必要そうだ。


 【ヤタの友】を解除し、玉野さんたちに指で「水から出て手当をして」と伝える。

 玉野さんから【共有】で『すぐ戻るのじゃ! 暫し持ちこたえてほしい』と返事がきた。


 動ける者たちが負傷者を背負い、陸へと移動している。


(持ちこたえる……ね)


 ドリューの片目はまだ閉じている。

 それでも残りの片目が、血走った状態で私たちを見つめていた。


 風戸さんは水の中に残っているが、左腕がまだ動かしづらそうだ。

 状況は先程よりも不利だろう。


 棍棒を持つ手に力を込め、【ヤタの友】を発動する。

 もう一度、私は水の中に溶け込んだ。


 それに対抗するように、ドリューが水流操作を止めた。

 先ほどの不意打ちを警戒してだろう。

 

 確かに、水が穏やかな状態で動けば、位置はバレやすい。



 でも——


——【水月歩】が発動可能になった。



 継承によって獲得したスキル。

 ヤタ王に「仇を討ってほしい」と言われた気がした。



——【スキル発動:水月歩】——



 水の中に足場が生まれる。

 そして一気にドリューに向かって駆け出した。


 ドリューが水の流れを読み、私に向かって左腕で槍を突き出してくる。

 普通ならば、力では勝てないだろう。


 しかし私はその槍に向けて、棍棒を両手で力一杯に振り回し、弾き返した。

 流石に力で負けるとは思っていなかったのか、ドリューは目を丸くしていた。


 ここにきて、右手を【電磁砲】で貫いたことが活きてくる。


 その勢いで、棍棒をドリューの腹部目掛けてフルスイングした。

 くの字に折れ曲がり、吹き飛ぶドリュー。


 【崩壊】の影響が心配だが、頑丈(中)のお陰だろう。まだ棍棒の形を保っていた。

 もう少しは大丈夫そうだ。

 

 追撃するようにドリューに向かって走り出す。

 ドリューも体勢を立て直し、槍を構えた。

 

 次の瞬間——猛烈な速度で槍を繰り出してきた。


 【足場作成】を二度発動する。

 真横に移動した後、ドリューに向けて飛び込む。


 直角に切り返すような急転換。


 今度は棍棒を顔面に目掛けて振り回す。

 当たった後、ドリューが仰け反った。


 速度は圧倒的に私が上だ。

 容易に回避し、何度も棍棒をぶち当てる。


 やがて【崩壊】の影響を受け、棍棒が砂となって消えた。


 ……流石に使いすぎたか。


 だが、何度も当てた影響で、ドリューはボロボロだ。

 這いつくばるように、ドリューは私から必死に逃げようとしていた。


 海底神殿の方向にドリューが離れていく。


 私は追いかけながら、ポーチからナイフを素早く取り出す。


 ……ナイフが当たったら消滅するけど。


 咲からもらったナイフを失いたくはない。

 だが、ここで逃すと嫌な予感がする。


 私は覚悟を決めた。


——【雷遁】——


 なるべく漏れないように、ナイフに雷を伝わらせる。

 いつものような紫電は撒き散らかさない。


 それでも、ナイフに光を灯す。



 そして、そのナイフをドリューに突き刺し——


——体内で一気に雷を放出した。



 暗い海底を激しい閃光が照らす。

 泡と光が混ざり合い、一瞬だけ神殿が真っ白に染まった。

 

 ドリューが体を震わせる。


『ありえない……魔王軍幹部たる……この俺様が……』


 その台詞と共に、ドリューは膨大な光を発し消えていった。


 ナイフも砂となり、サラサラと消えていく。



 心細いとき、いつも勇気をくれた武器。

 プレゼントされたときや魔魂王と戦ったときを思い出す。


(……本当に今までありがとう)


 咲にもらったナイフに向かって、改めて礼を送った。




 しばらく、何も考えたくなかった。


 泡が静かに上へと昇っていくのを見つめる。


 だが、時は待ってくれない。

 体に光が灯る。



【レベルが上昇しました:40 → 42】


体力:+4 / 魔力:+4 / 攻撃:+6 / 防御:+3 /

敏捷:+8 / 器用:+8 / 感知:+6 / 運:+2


【ステータス】


名前:相沢 天音   レベル:42

ジョブ:【忍者】  種族:人間


体力:90 / 魔力:92 / 攻撃:133 / 防御:62 /

敏捷:175 / 器用:170 / 感知:126 / 運:53


スキル:【鑑定 Lv.6】 / 【気配遮断 Lv.5】 /

    【物真似 Lv.4】 / 【影潜伏 Lv.4】 /

    【雷遁 Lv.3】 / 【短剣術 Lv.3】 /

    【罠感知 Lv.3】 / 【足場生成 Lv.2】 /

    【水月歩 Lv.1】 / 【電磁砲 Lv.1】


ユニークスキル:【雷影の化身】

称号:【闇纏い】 / 【ヤタの友】


所持スキルポイント:0


経験値:122 / 4200(次のレベルまで 4078)




 そして——



権限レベルが上昇しました


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