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小作

「旦那様方、お願いがございましって・・・・」

 牧場の方をお願いしているマキシム家のオヤジが夕食を食べて居間でゆったりしていた俺たちの所へ来た。


 オヤジたち一家の住まいは牧場側にあり、厩舎などの近くで、夜中、家畜泥棒に備えてもらっている。

 まぁ、俺が土魔法で作った可成り高い塀を乗り越えて入ってくる奴はいないとは思うけどな。

 元々このプライベートゾーンの敷地は広大なので、高い塀を越える手段を持っていれば楽に侵入は出来るだろう、ただ、マキシム家は家畜の眠る畜舎のすぐ横にあるので、夜中に家畜を盗まれる事に対してはある程度の予防にはなるだろう。

 そして俺たち4人は家畜の匂いがする所に住みたくないので、このマキシム家とは結構離れているので、馬に乗って来たらしい。

 プライベートエリア内の乗馬は事前に許可しているので、俺たちが乗らない時は自由にしてもらっている。


「家の従兄と弟、そして俺が前に住んでいた村で隣の家だった家族が、小作としてこちらで使って欲しいと言っておりまして・・・・」


 おお!全然知らない人よりは知ってる人同士の方が安全だ。

 これはいずれ雇わないとと思っていた小作が向こうから来た!って感じだ。


 あれだな。某ゲーム風に言うと、

 小作人希望者があらわれた

 仲間になりたそうにこちらを見ている

 だな。くくく。


「全員、真面目に働いて、盗みや人殺しはしない奴ばかりか?」

 高橋が代表して色々質問してくれた。


 結局、全員雇う事になった。

 

「直ぐに家の子たちを前の村へ送って、連れて来てもらいます」

「ああ、ちょっと待ってくれ。各家の家族構成を先に教えてくれ。家の用意もあるからな」

 家を作るのは俺の仕事なので当然聞いておかなければならない情報だからな。


「従兄んところが夫婦と息子3人で5人。弟の所が夫婦と息子と娘1人づつ、隣の家のが老夫婦と若夫婦、息子3人でさぁ」

「わかった」


 マキシム家はプライベートエリアを上からみて長方形の森側ではなく平原側の、俺たちの家がある正門近くのエリアは、同じく平原側なのだが、マキシム家とは反対側にある。

 俺たちの井戸からはかなりの距離があるので、牧場側の居住区に井戸を一つ作ってある。

 今、このプライベートエリアの中には俺が作った井戸が2つあると言う事だ。

 もし、今度来る3家族がどのエリアからも離れた場所で暮らすなら、もう一つ井戸も必要だ。


 プライベートエリアを牧場エリアと農業エリア、そして俺たちの管理エリアとでも呼ぶエリアに分けて、それぞれのコミュニティを作った方が良いかも知れない。

 それを3人に言ったらすぐに賛同してもらえた。

 新しく来る3家族は全員農業をしてもらうので、一纏めで良いと思うが、広大な畑で作業するのに、移動は荷馬車が必須だ。

 となると馬は牧場エリアにいるので、牧場エリアと農業エリアはあまり離れていない方が良いかもな。


 家を建てるための情報を得たので、すぐにでも息子たちをその村へやって、希望者をプライベートエリアへ作れてくる様に頼んだ。


「最初、敷地の四隅に人を住まわせた方が安心かなとも思ったんだけれど、塀が刑務所並みに高いんだから侵入者は考えなくてもいいんじゃないかって。その為に正門はがっちりした鉄の両開き門を王都で買って設置した訳だし・・・・。住む所は一か所に纏めて、塀の四隅には警備員を置いたらどうだろう。まぁ、その為には警備員を雇わないとだな。人口密度が徐々に高くなってくるなぁ~」という意見が高橋から出たので、今度来る3家族については牧場エリアからちょっと離れた所に長屋の様に並べて作った。 

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