牧場まで出来ちゃった
夜になるとランプを付け、各自の部屋に家具を入れたり、カーテンを付けたり忙しく過ごした。
2階建てで横に広い造りになっており、台所、居間、風呂、トイレなどの共有部分は全て1階で、俺たちの個室は2階だ。
凡そ14畳の個人用の居間と10畳の寝室、2畳のウォークインクローゼットが1人用のスペースだ。
つまり俺たちは1人が2部屋づつを有している事になる。
俺と辰徳が階段を上がって右側、井ノ川と高橋が左側で、お互いの居間が隣りあわせになっていてその部分にはテラスが付いていて、右側であればお互いにテラスから行き来できる様になっている。
もちろん左側の2人も同じ間取りだ。つまり2人毎に共通のテラスがあるって事だな。
翌朝は俺は塀作りに専念し、残りの3人が森の木を伐採した。
勇者3人がフルパワーで伐採した敷地は東京ドーム何杯分だろう。
端が見えない。
アメリカのトウモロコシ畑くらいの広さがある気がする。
こりゃぁ、肥料撒くにもセスナがいるレベルじゃないか?
一旦、伐採が終ると、俺は土魔法で整地や塀作り、畑作りをしなくてはいけないのだが、整地と畑作りは他の3人も道具を使ったりしながら助けてくれた。
畑と放牧場が出来上がると、辰徳と井ノ川で王都から来る途中にあった中くらいの町、ハルバーメンで牛、羊、豚、鶏を買い付けに行ってくれた。
あ、牧羊犬も買って来てくれて、ハルバーメンから開拓村までの移動には犬たちが良い仕事をしてくれたらしい。
家畜の世話は、水やりとかエサやり、厩舎の掃除なら俺たちでも出来るかもしれないが、病気になりかけの時とか、牛にしたって乳の搾り方一つ分からないので、誰か動物の世話が出来る人が必要と言うことで、ハルバーメンで家畜を買う時に移住しても良いという一家を探し当て小作として契約した。
家畜の到着と同時に定住者が増えたので、家のプライベートエリアは一気ににぎやかになった。
この小作の家も俺のスキルで作り出した。
小作は新しい住民となるため、高橋がトボガン村長へ申請しに行ったら、どこら辺にどんな大きさの畑を作ったのか見たいと高橋と一緒に俺たちのプライベートエリアに弟さんと一緒に馬車に乗って顔を出した。
「なんじゃ、これは!こんなに広い土地をこんな短期間で耕したというのかっ」
トボガン村長は目が零れ落ちそうになるくらい見開いて仰け反っていたが、ちゃんと畑になっているし、家も建っているし、家畜を育てているエリアもちゃんと木を伐採して整地してあるので文句は出なかった。
「これは・・・・どうしたものか」と言いながら村へ帰って行ったが、塀を作って良いと言ったのは村長自身だし、自前の井戸も、家は自分の敷地内なら何軒でも何階でも大きさ問わずに建てて良いと王都の役人が言っていたので、俺たちは何も違反はしていない。
唯一の懸念事項は小川だ。
小川の水は少しずつ俺が作った農業用ため池に溜る様に細い水路を作ったけれど、川上に位置する俺たちのプライベートエリアで大量の水を消費してしまうと、川下にある開拓村のみんなが水に困るので、小川から引き入れる水の量の調整には本当に苦労した。
十分川下に水が流れているので、文句は無いと思うけどな。




