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DoomsDay  作者: 文乃絢千
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4.親友

 一週間後。才華は学校を終えると親友の佐々木美和ささきみわに会いに行った。


「美和、今日はどこに行く?」


「駅前で適当なお店に入ろうよ」


「じゃ、行こう」二人は自転車に乗って駅前に向かった。杖を突いた年配の男性が二人の進路の邪魔になったが、迂回して駅前に辿り着いた。カフェの中に入ると一先ず、二階の席を確保した。


「美和、妹を助ける為に人を殺さなきゃいけない時どうする?」


「うーん。そうだな、私なら殺しちゃうかも」


「罪悪感とか感じない?」


「大義名分があるなら罪悪感とか消えちゃうんじゃない?」


「才華、誰か殺すの?」


「殺しちゃうかもね。って冗談だよ」


「今日は私が奢るから好きな物頼んでね」


「才華。どうしたの?」


「銀行からお金を降ろして来たんだ。ちょっとしたセレブだよ」


「何か買うの?」


「うん、大事な物を買うんだ」


「何を買うの?」


「秘密だよ」


 二人はカフェで二時間くらい話をしていた。店内に飾ってあるアンティークの時計が二十時を差している。

「そろそろ、出ようか」


「そうだね」才華は会計を済ませると美和の頬を撫でながら目を見つめた。


「美和、親友で居てくれてありがとう」


「今日の才華は何かおかしいよ」美和は軽く笑った。


「今日はご馳走様でした。次は私が奢るね」そう言いながら美和は自転車に乗った。二人の家の方角は別々だったから駅前で別れた。


「本当にありがとう。美和」そう呟きながら才華は家に帰宅した。


 自分の部屋に入ると机に隠してあるプリントを手に取った。才華はプリントを再確認した。成田空港にあるラウンジ(ノアズ・アーク)が集合場所だった。空港内の簡単な地図が記載されている。スマートフォンで乗り換えを調べた。


 新幹線に乗って東京、そこから特急に乗って成田空港へと向かう。遅刻が無い様に朝一番の新幹線に乗る。


「上手く行くと良いな」


 才華は制服とジャージ。アンダーウェアなどをリュックに詰め込んだ。鮫のぬいぐるみを手に取ると抱きしめた。十七歳の少女がこれから向かうのは地獄なのだろう。才華はそう考えると自然に涙が零れた。まだ、十七歳の女の子だった。


 シャワーを浴びてまた自分の部屋に戻ると才華は鏡を見た。目が赤く腫れている。机の上でみんなに手紙を書いた。何を書いて良いのか分からなかったが、赴くままに手紙を作成した。


「こんなもんかな」


 手紙の封筒にシールを張ると、もう二度とみんなに会えないのかと思った。


「お父さん、心配するだろうな」


「お母さんは怒るだろうな」


「夢佳は泣くだろう」


「美和は笑いそう」


 家族の写真をリュックに入れた。ついでに化粧品も放り込んだ。死ぬ時くらいは化粧をしておかないと駄目だなと思った。後、一週間。出来るだけ楽しく生きよう。やり残しの無い様に。

>>登場人物

鈴木才華すずきさいか17歳


>>設定資料

DoomsDayドゥームズデイその①。ドゥームズデイは大規模な賭け事であり、様々な事柄が賭けの対象となる。誰が優勝するのか、誰が最初に死ぬのか、誰が最初に逃げ出すのか、など状況に応じて賭け事が成立する。一日に動くお金は三兆円とも言われる。


DoomsDayドゥームズデイその②。ドゥームズデイの運営は絶大な力を持つ。世界中の権力者、セレブや富豪が後ろ盾になっている。

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