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序
序章ですが、しっかり読んで歴史的背景も掴んでください。
あさひは国民学校の3年生になると、厳しくなる戦局のなか、いよいよ本土空襲が始まることを聞いた。
アメリカ軍による、
無差別爆撃がそれだ。
狙うのは軍需施設や大都市であった。
昭和20年、3月10日に東京は焼け野原と化した。
あさひは同年7月に広島の呉市で空襲を体験する。
家は焼かれてしまい、
母と二人で広島市にいる
知人の家に住まうことになった。
転校先の学校では、
朝鮮人の姿がたびたび見られた。
生徒たちは数人の朝鮮人が校門から入ってくるのを見ると、さっさと校舎に入っていってしまった。
あさひは、彼らがなにをしに学校に来ているのかしらないけれど、とりあえず
朝鮮人は避けていた。
彼らもまたあさひたちを
睨んでいたからでもある。
あさひは一度だけ
母親に朝鮮人のことを聞いてみた。
だが黙ったまま知人の
畑仕事を手伝いにでかけてしまった。
どうやら聞いてはいけないことらしいとあさひは察した。
8月になった。
あと数日で戦争は終わるなんて誰も思ってなかった。
そして
終戦よりも人々にとって
思ってもみないことが
あさひを襲うのだった。




