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第23話 ユニヴァーサル・ガバメンツ・オブ・ユニオン~永田町

 今日は、極めて重要な要件がある。まずは、『念写』で、目的地の現状を『鏡』に写す。

 ……成程、今日は人の出入りが多い。予想通りだ。そして、当たりをつけた場所を確認。

 既に、『透明化』『浮遊』は、維持してある。ここで、『魔法』を使う。『瞬間転移』!

 予定通り、男子トイレの用具入れに『転移』。ゴム手袋を着用した手で扉を開け外に出る。

 2つ隣の警備室へ赴き、ドアノブに偽装した『魔法装置』……これは、予め用意した物だ……と『魔法回線』を接続。『魔法装置』越しに、内部の様子を『視認』する。

 よし、全員仕事熱心で助かる。監視カメラの映像に、見入ってるな。では、『呆然』!

 これで、彼等は持続時間(2時間)が終了するか、痛みを感じるまで、『自発的』に行動できない。念の為、警備室内に仕掛けた『魔法装置』に、通信の受け答えをさせる。

 次に、マスコミだ。TVカメラの、中継室を狙って、警備室同様に処置する。更に、TVカメラの映像を受信拒否。その上で、同じ映像を無限ループさせる。これで準備完了だ。


 * * * 


「第……回国会は、本日召集されました。これより、会議を開きます。」

 会議室の上座に存在する『議長席』に、座った議長の宣言で、国会が始まった。

「おひおひ……今まで、何をやっていたのかと思えば、国会議事堂不法侵入かよ。」

 などと言う無意味な指摘をする者などこの世界に存在しない。

 よし! 本番だ。ここで使う。今度は、詠唱を省略しない。『全体化』……『魅了』!

 更に、『透明化』も『同時』に『解除』する。場所は、内閣総理大臣の眼前だ。

「誰だ! 君は! 警備! 不審者だ! つまみ出せ!」

 等と言う誰何の声を上げる者等、議事堂内には、存在しない。

 そもそも『魅了』とは、僕の事を『最高に尊敬する人物』と『認識』させる『魔法』だ。それも範囲内全員にだ。更に『全体』で、会議室内の全員に、『魔法』をかける事が可能だ。

 この場合、僕の提案は、約10割の確率で受諾される。『死ね』とか『全財産を寄こせ』ぐらい無茶なものでなければだがな。ここで、予め用意した文書と朱肉を、総理に差し出す。

「総理、こちらの書類に署名と拇印し、日本国の主権と統治権を、僕に譲渡して下さい。」

 無言で、書類にサインし、朱肉で親指を赤く染め、書類に拇印を押す総理だった。

「本日、只今を以て、日本国は滅亡した。今より『日本共和国』の樹立と、僕が初代『総統』に就任した事を、ここに宣言する! 同意する者は、拍手を持って答えて欲しい!」

 満場の拍手が、鳴り響き、会議室内に充満した。これで、『第1段階』完了だな。


 * * * 



次回予告

第24話 ユニヴァーサル・ガバメンツ・オブ・ユニオン~マンハッタン

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