PVとポイントは比例しない ~ 日替わり並行連載、表看板と裏看板! コレってどっちが人気なの?
こんにちは。狸です。
日替わりで二作品を並行連載するのが好きなヤツです。
当初は、不慣れな西洋モノを書いているうちに「煤けた和物が恋しいよぉ、漢語にイカれたルビを付けたいよぉ」という郷愁でいてもたってもいられなくなり、「だったら二作品を交互に書けばいい」という安直な発想で始めたものでした。
が、コレがなかなかいい!
狸は「プロットを雑に立てる憑依型」でして。話の屋台骨だけ建てたあとは、まるで主人公に自動書記させられているような感覚で書いています。その結果、主人公に移入するあまり、お話がメロメロのメロになって完結と同時に虚脱状態~みたいなことになりがちです。
タイプの違う作品を交互に書いていると、ひとりの主人公だけに没入するわけにもいかなくなるので、このメロメロのメロ~が幾分軽減されますね。ただし、主人公Aと主人公Bの人格切り替えが必要となるので、一作品に集中するときよりは執筆時間は食います。
ということで、2025年の夏から秋。二作品に「表看板」「裏看板」という通称を付けて日替わり並行連載していた狸(例によってタイトルは伏せます)。
「表看板」はなんちゃってスコットランド風異世界が舞台。半人半犬とハイエルフが活躍するキラキラ大学生活モノ!
「裏看板」は現代日本の寂れた海辺のゲイ専激安温泉宿が舞台。トラウマだらけの地味メガネ童貞が千円男娼となり、百人斬りを果たす煤けた和物!
コレらを四か月に渡って完全日替わり並行連載していたのですが。さて、「表看板」と「裏看板」。連載時期も話数もほぼ同じ。半人半犬と千円男娼。皆さま、どちらの方が読者さまに人気があったと思いますか?
まず。ブクマやご評価を頂いた数は、連載当初からラストまで「表看板」の方が上でした。連載中盤からは「裏看板」も追い上げてきましたが、連載終了から七か月が経過した現在は大差が開いてしまいました。「表看板」のポイント、裏の約一.四倍もある。「表看板」は完結後にスコップで高評価を頂くことが多いのです。
ですが、PVは「裏看板」の方が断然多い! 連載時から一話投稿するごとに、どどんと(当社比)PVを頂けていて、連載終了から七か月経った今もPV数は「表看板」の約一.五倍!
「裏看板」にはエグい長文タイトルがついております。なので、連載初期は「タイトルとあらすじで見に来て頂けても、主人公のナギさんの負のオーラで萎えちゃうのかな?」と思っておりました(ナギさん、ごめん)。しかし、あれが彼の個性。「裏看板」とは、煤けた和物。渇き切った演歌。ですので、そのまま好き放題やっていました(汗)。
ところが裏看板。話数が増えても閲覧数はさらに順調に増え、更新を毎話追いかけてくださる方々やプロローグから一気読みしてくださると思しき方々もたくさんいらっしゃる。結局、最終話までずっとPVは高止まりのまま(当社比)でした。
もうひとつ興味深いのが、閲覧方法の違いです。もちろん両作品ともスマホ勢の方が多いのですが、「表看板」は最近の作品の中ではPC率高め。一方、「裏看板」は圧倒的にスマホ。もちろん、各主人公の個性に合わせるようにはしておりますが、所詮は同一作者の一人称語り。しかも全くの同時期。文体は大して変わらへんような気がしますが……。
「表看板」は西洋モノだからと張り切ってゲール語やスコッツのルビ振りまくっていたから、PCの方が読みやすかった? 逆に「裏看板」は半分以上が大人な回。しかも、ナギさんときたら「むっはー、眼福、眼福」とか「ほーら、✘✘✘✘」などとほざくか喘ぎ散らかすばかりだから、スマホでサラッと読むのに適していた? いえいえ、「裏看板」でもしょうもないアホルビを付けまくっておりますよ。
ところで、私の作品の場合、PVが高いものはスマホ率も高くなる傾向にありますが、他の作家さまたちもそうなのでしょうか? この辺りも気になります。
ちなみにこの「狸のたわごと」はほぼ皆さまPCでご覧になっておられますね。エッセイジャンルはPC閲覧者が多いと聞いてたけど、ホントだったんだ!
さて。ポイントの多い表とPVの多い裏、どちらが人気があったというべきなのかは一概には判断できません。作者といたしましては、ブクマやご評価をいただけるのはもちろん嬉しい。ですが、多くの方に笑っていただけて、ご感想やリアクションもたくさん頂けた「裏看板」もまた、幸せな作品だったと思うのです。
ただひとつだけ私に言えることがあるとすれば。
こちらのエッセイや月の裏の拙作をお読みいただいた皆さま。特にご感想を書いてくださった皆さま、本当にありがとうございました!
「表看板」と「裏看板」。
二作品の主人公憑依切り替え時には音楽の力を借りていました。
「表看板」のテーマソングはCapercaillieの"Both Sides the Tweed"や"Waiting For The Wheel To Turn"。民族自決系ケルトミュージック!
「裏看板」は石川さゆり「ホテル港や」と久保田利伸「Honey B」。演歌とJPOP!
「裏看板」は真夏のスーパー銭湯で「どこか田舎の自炊湯治場に行きたいなあ。一ヶ月くらい行方をくらまして、ひっそり暮らしてみたいなあ」と思いついたとたん、居てもたってもいられなくなって書いたお話なのです。




