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翌朝、僕たち4人はオルフェリアを出て、アポロの龍塔を目指し、前進を始めた。
「前衛は俺とソラで組むから、後衛からしっかりと援護頼んだぞ、ハクとクオン!」
「任せてっ!ウチとクオンおるから前衛は、いっぱい攻めていってな!」
エドワードとハクを中心に作戦を考えた。
そして、オルフェリアから10キロほど北に歩いたくらいで、薄暗い雲に覆われた塔を見つけた。
「あれじゃないかな?だいぶ危ない感じがする所だね。」
クオンが見つけて、皆に知らせた。
塔に到着した。正面には、鉄製の頑丈な扉があった。そこが入り口のようだ。
僕たちは、扉を開けて足を踏み入れた。
中には以前塔に入ったものが白骨化したものや、錆びた鎧や兜が転がっていた。
奥へ進み、階段を見つけた。
上のフロアへ続いてるみたいだ。
そして、階段を上った先は暗すぎて、とても視界の悪い広間のようだった。
僕が進もうとすると、ベルがおもいっきり服を引っ張った。
「ソラさん!!なにか気配を感じます。気をつけてください。」
それと同時くらいで広間が明るくなった。
そこには、サイクロプスがいた。
目が一つしかない巨人怪物である
いきなりサイクロプスは手に持つ大きな斧で僕らに向かって攻撃してきた。
「あぶない、避けろ!」
僕の声に反応して、かろうじてみんなは攻撃を避けた。
「僕がおとりになるから、背を向けたとこをエドワードは右足を攻撃してくれ。」
「分かったっ!」
僕は左から回り、左足に剣で斬りつけた。サイクロプスは僕に気をとられた。
「オォーっ!くらえーっ!」
そこを後ろからエドワードが右足を攻撃した。
サイクロプスは足をやられ、体勢を崩しそうになった。そこへクオンが弓を構え、目を狙った。
【アサシン・アロー】
クオンの弓から放った矢が黒い稲妻を纏い、サイクロプスの目を貫いた。
黒い雷がサイクロプスを襲った。
どうやら目が弱点だったらしく、サイクロプスは消滅した。
「クオンのスキル初めて見たけど、ほんとにすごい。」
「やったねー!弓の腕は絶対に誰にも負けないからね!」
クオンは女狩人でクオンの右にでるものは他にはいないらしい。その美しい容姿からは、まったく想像できない弓の名手だ。
「ウチのやることないやーんっ!クオンやりすぎやわー。次いこ次っ!」ハクは物足りなさそうに言った。
「まあ、そう焦るなハク。ソラ、怪我はないか?」
「うん!大丈夫だよ!次の階に行こうか。」
広間の奥の階段へ向かい、上の階へ進んだ。
そこは、鏡張りのフロアであった。
とても嫌な予感がした。
誰かに見られている。この気配はどこから?
その時、僕らに向け複数のナイフ飛んできた。この量、避けきれない。
ハクが笑みを浮かべていた。