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ハクの足元から魔法陣が展開された。
-ユニバース・シフト-
目の前に空間の切れ目のようなものが生まれ、飛んできたナイフはその中へ吸い込まれていった。
「さすがシロ、その名前ちょっとださいけど、空間転送久しぶりに見たな!」
エドワードはシロを少し馬鹿にして言った。
「めっちゃカッコイイ名前やんか!エドワード、空間の中入れたろか?なあ?」
ハクは怒って魔法陣を開こうとしている。
「ハク、ありがとう!ほ、ほんとに助かったよ!」
慌てて、僕はハクを落ち着かせるために褒めた。
まあほんとに助かったので、心の中ではありがたいと思っていた僕だった。
「ソラは分かってるわー!ん?あれなにやろ?なんかおるで!」
ハクが天井辺りを指差した。
僕らは、指差す方向を見た、
そこには、鏡から体の半身を出して、こちらを見ている謎の人のようなものがいた。
よく見ると、その容姿は、白いローブをまとった女だった。
髪色は藍色で肌は真っ白に近い感じで、瞳は血のような赤色に染まっていた。
「みなさん、あれは魔王の元幹部のリリスです!魔王に追放され幽閉され死んだと聞いたはずだったんです。」
ベルが焦りながら、話した。
「てことは、ここに幽閉されていたってことだね。元幹部っていうくらいなんだから、強さは、そこらの相手とは別格そうだね。」
クオンはそう言いながら、弓を握る力が強くなった。
「そんな魔法使えるんだ?やるわねー。けど、冒険者風情がこんなとこに来るのは、私に殺されたいからなのかな?じゃあ、お望み通り、串刺しにして殺してあげる。」
リリスはナイフを右手に3本出現させて、鏡の中へそっと刺しこむようにナイフを離した。
「来るぞ、みんな!気をつけるんだ!」
僕は、みんなに言った。
「ぐあぁぁぁっ!クソが!」
エドワードは大声で叫んだ。
「エドワードっ!」
僕らの視線はエドワードに向いた。
エドワードの左ふくらはぎにナイフが突き刺さっていた。
右側の鏡の壁から飛んできたナイフに、エドワードは反応できなかった。
エドワードは膝をつき、左足から血が流していた。
リリスは左側の鏡から出てきた。
「痛いだろ〜?逃げられないよ?さあ次は、そこの弱そうな男だっ!」
ヒュっとリリスはナイフを鏡に離した。
「ソラっ!気をつけるんだ!」
クオンに返事する余裕など無く、ナイフが飛んでくる方向に必死だった。
ナイフは、ばらばらの方向から3本飛んできた。
1本目と2本目には反応ができた。
しかし、僕は、1、2本目を避けた体勢で精一杯で背中に直撃するのは避けられないと思った。
カキンっ!
ナイフが弾かれた音が聞こえた。
僕の後ろには、エドワードが少しよろめきながらも立っていた。
「大丈夫か、ソラ。お前を死なせるにはいかんからな!こんなナイフの一本で動けなくなるわけないだろ?」
エドワードが左足に傷を負いながらも、ナイフから僕を守ってくれた。
「大丈夫なのか、エドワードっ!助かったよ。どうしたらいいんだ。攻撃ができない。」
僕は、リリスを倒す方法を必死に考えた。
「あっ!これだ!」
「クオンの技は雷だったよな。あれを利用する!」
リリスの弱点はナイフを操る時は、鏡の中に入れない。
僕の技のエレメントソードは、物資なら何でも貫くことができる。だから鏡の中もきっと剣は届く。
「リリスに目がけて、僕をエドワードが投げる。僕がわざとリリスの近くに剣を突き刺す。その後に、クオンにアサシンアローを剣に向かって撃ってもらう。それで、剣に感電させたら、リリスを倒せるかもしれない!ハクには、飛んでくるナイフを防いでほしい。」
僕は説明して、3人は頷いた。
「私に攻撃がずっと避けれるとでも思ってるのかしら。さっきのはよく避けれたね〜って褒めてあげたいけど、甘いよね、ほんとに!キャッハッハッ!次のは無理だよ〜」
「今だっ!!」
僕の合図で、エドワードは思いっきり僕をリリスに向かって投げた。
「うおぉぉぉぉぉーっ!」
-エレメント・ソード-
剣から、聖なる光が放たれた。
「くらえーーっ!!!!」
わざと僕はリリスを外した。
「残念でした〜!惜しかったわね〜!」
「僕は囮だよ。 クオンっ!」
「なにっ!?」
クオンは鏡に刺しこんだ剣に向かって、アサシンアローを放った。
僕の思った通りだった。
剣に感電し、アサシンアローの黒い雷は鏡の中へ伝わった。
「ギャァァァァっ!」
リリスに雷は直撃した。
飛んできたナイフは僕の左腕をかすめていったが、他はハクにより防ぐことができた。
「クッ!かすり傷で済んだか。何とかみんなで倒せたね。みんなケガはしてないかい?」
僕に向かって、みんなはピースをしてきた。僕は少し微笑んだ。
リリスは消滅した。
その後、エドワードのケガの応急処置を終えて、最上階へ行こうと思った時だった。
「このままで済むと思うなよ、貴様ら…」
リリスの声が聞こえたのである。
それと同時に、すごい地響きがした。




