表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
バイト先が異世界迷宮だったけどわりと楽しくやっています  作者: 夏野 夜子
本編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
243/492

迷宮小旅行2

『おっでかっけおっでかっけ〜フフフーン〜』

「ウルセーナ再生紙ニスルゾッ」

『ひゃああポケット越しに押さないでくださいぃ〜』

「いやどっちもうるさいんだけど……」


 休日朝の6時。


 人通りが少ないとはいえ、人のリュックの中で騒ぐのはやめてほしい。

 魔術ノートは初めての外出のせいか、人型を出現してないままでもはしゃいでいるし、リュックに入ってもらっているシノちゃんも相変わらずだ。

 いつものように肩掛けならクチバシを抑えたりもできるけれど、今日は動きやすいようにリュックなのがアダになった。仕方ないので、シノちゃんは食べ物で釣って静かにさせることにする。途中でコンビニに寄り、お菓子とホットスナックを買って出る。早く食べさせろと言う無言の動きを背中に感じるけれど、とりあえずは移動が先だ。


「こないだの公園集合って言ってたけど……」


 犬の散歩をしていた男性が公園から出ていくのを見送ってから、ベンチに座ってリュックを膝の上に載せる。


 この小さな公園は、前にユウと話し合ったときに使った公園だ。あのとき、サフィさんもシレッとやってきていた。そのときと同じ、何かしらの方法で迷宮ダンジョンに連れて行ってくれるらしい。

 普段バイトしているあのお店からは私はどうやっても出られないからである。


「鶏皮チョーダイッ!!」

「いつも思うけど、共喰いだよね」

「シノチャンチキンジャナイカラ共喰イジャナイッ!! 人間モ猿食ベルケド共喰イッテ言ワナイデショッ!!」

「いや食べないんだけど。食べる地域があるとしても個人的には共食いにかなり近い気持ちになるんだけど」


 リュックからズボッと顔を出したシノちゃんが、私が手に持っている焼き鳥串にムシャァとかぶり付いては引っ張って我がものにしていた。

 シノちゃんの旺盛な食欲を眺めていると、早起きしたせいであんまり食べられなかった私もお腹が空いてきた。テピ……と控えめに主張するテピちゃんたちをリュックのポケットから出して、フライドチキンを食べる。


「ネーユイミーちゃんソレモ食ベサセテ〜」

「これもチキンだよ」

「シノチャンネ〜ブロイラー好キ〜」

『うう……楽しそうですう……私もいつか完全に実体化して、ユイミーちゃんさまに優しくアーンしてもらって、私もユイミーちゃんさまにアーンして……』

「変な想像やめてくれるかな」


 魔術ノートの意味不明な妄想を邪魔しつつカロリー高めの朝食を食べていると、いつの間にか近くに来ていた人が私たちの前に立った。


「え〜美味しそう〜俺の分は〜?」

「ネーヨッ!!」

「おはようございますサフィさん。チキンはもう食べちゃいましたすいません」


 ゆったりした桜色のローブに、杖。

 魔道士らしい格好をしているキラキラ吸血鬼ヴァンパイアのサフィさんは、男性にしては驚異的に桜色が似合っていたけれども、やっぱり日本の風景からは浮きまくっていた。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] ピーちゃんはしっかりケージに入れて置いて来ませんでしたっけ? [一言] 毎日めちゃくちゃ楽しみにしています。 脇が面白すぎてたまりません! 脇役投票があったら全く選べない!‼ いやうー…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ