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ドントビリーブナイト  作者: Cheater
5/6

プライド

今回は決闘編(後)です。

是非最後まで読んでいってください。

 決闘が始まった。

 こちらは剣で相手はハンマー、威力は天日宮の方が高いが、機動力ならこちらの方が高い。

 そして天日宮は俺を舐めてはいるものの、油断はしていない。

 ならば天日宮は、一撃で勝負を決めたいはず。

 最速最大威力で真正面から最短距離で。

 そう思うと、天日宮は右足を一歩下げハンマーをまるで剣道のように上段に構えた。

 顔からは表情が消え、俺を潰すことしか考えていないのだろう。

 いい集中力だ、さすが十蔵さんの娘だな。

 それにハンマーを上段に上げることすら難易度が高い上に、天日宮は上げたままびくともしていない。

 シュタイン・ヴァフで体を強化されてるが故にできることだが、それでも高い筋力、体感を持ってしてやっと成り立つ姿勢であった。

 この姿勢は天日宮の才能と努力の賜物だろう。

 そしてあれは、天日宮十蔵もよく使っている技の構えだ。

 その技はハンマーの技の中で最速の攻撃、威力も高い。

 しかし弱点もある、それは…

「天日宮式:天空速撃!」

 技名を叫ぶと天日宮は尋常じゃない脚力で、俺との距離を一歩で詰める。

 僅か0.2秒でハンマーの必中距離まで詰め、俺に向かってハンマーを叩き落とす。

 大量の砂埃が舞う。

 観客の誰しもが先程の攻撃で、決着がついたと思った。

 砂埃が晴れたら、立っているのは天日宮、倒れているのは俺だと誰しもがそう思った。

 しかし…

「天日宮知ってるか?この技の弱点を。この技は最速であるが故に、避けられると次の攻撃に繋げられない一撃必殺の技だ」

 砂埃が少しずつ晴れていく。

「だから君の父はこの技を極め、必中の域にまで仕上げた。しかし、天日宮のような未熟者が使うと、真正面からハンマーを振り下ろすという、自ら隙を作る愚か者になる」

 二人の影がうっすらと見えていく。

「この技をここで選択する君は戦闘センスがない、だから弱い」

 やがて砂埃がはれ、二人の姿がはっきり見える。

 ハンマーを振り下ろした天日宮の首筋に、剣を当てている俺の姿がはっきりと。


 何が起こったの⁉︎

 天日宮雛はこの状況をそして何が起こったのかを理解できなかった。

 私は今出せる最速で最大の威力をここで出した。

 今まではそれでほとんどの相手を捩じ伏せることができた。

 そして、今回もこの一撃で終わると確信していた。

 でもなぜあなたは立っているのそして…

 動いていないの(・・・・・・・)!?

 なぜ私の首筋に剣を当てることができたの。

 いや、まだ負けてない、今不意打ちをすれば…

 しかし私は驚きとプライドを壊されたことにより、動くことができなかった。

 何で動かないの、私は負けてはいけないのよ!

 まだ負けて…

「しょ、勝者!春川透ぅ!」

 実況者がそう言うと、観客がどよめくがすぐに歓声を送る、私ではなく、無表情なあいつに。

 あいつは私の首筋から剣を離して、ヴァフを解除する。

 私はその瞬間、力が抜けその場に崩れ落ちた。

 私、負けたの?

 何で、私たくさん努力してきたよ。

 あいつの言う通り私、弱いの?才能がないの?

 白騎士序列第3位の父の娘であるこの私が。

 学年2位であるこの私が。

 天才であるこの私が。

 一般人に、凡人にこの私が…負けるだなんて。

 いやだ、いやだ絶対に認めない。

 認めない認めない認めない認めない認めない認めない認めない認めない認めない認めない認めない認めない認めない認めない認めない認めない認めない認めない認めない。

「いやぁー!」

 そう言うと、私の中からおぞましい何かが出る感覚がする。

 私を覆っていく。

 憎しみで、自尊心で、劣等感で。

 それ以外何も考えられなくなっていった。


「いやぁー!」

 大声が聞こえ、そちらの方を見る。

 すると、天日宮が黒い何かに覆われそうになっていた。

 何だ、この現象は!見たことがないぞ。

 しかし、ここは黒い何かが天日宮を襲っていると解釈し、黒い何かのみに向かって攻撃を試みる。

起動(アンローフ)!」

 ヴァフを起動し、天日宮に当たらないギリギリで黒い何かに攻撃をする。

 しかし、黒い何かは物体がない気体のようなもので、切ることは叶わなかった。

 そんなことをしているうちに、黒い何かは天日宮を完全に覆った。

 その瞬間、黒い何かは周囲に衝撃波を放った。

 まるで、何かが完成したように。

 黒い天日宮は立ち上がり、こちらを向く。

 何かがやばい、これは!

 俺はすぐに観客に向かって叫ぶ。

「早くこの場から逃げろー!」

 そう言い終わった時、俺は攻撃された。

「ぐっ!」

 闘技場の壁にぶつかるが、受け身を取りダメージを最小限に抑えた。

 目を離していたとわいえ、俺が避けきれなかった。

 こいつ相当強いぞ…。

 その瞬間、観客から悲鳴が上がり急いで外に逃げ始めた。

 よし、避難誘導及びに目撃者も少なくなった。

 これで俺も

「本気が出せる…」

 攻撃してから、しばらく動かなかった黒い天日宮はまたこちらを向く。

 手加減できる相手ではないと判断し、俺は新しいシュタインを取り出した。

どうでしたでしょうか。

次は暴走編です。

ご指摘などがございましたら、コメントをよろしくお願いします。

普通のコメントでも大歓迎です。

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