グリフォンの生態
グリフォンに促されるままに巣に近づく
巣の作りは他の猛禽類と変わらず木の枝で作られているがとにかくでかい。。全長5m以上あるかという大きさならそれに当然だ。そしてその巣の中に
「…なるほど、だから動かなかったのか」
小さな、それでも福太郎と同じぐらいの大きさのグリフォンが2匹いた。
「キキュキキ?」
「キーキッキーケー」
「キュキュキケー」
親グリフォンと子グリフォンが会話を始めた
どうやら子に福太郎の事を説明しているらしい
「キー!」
巣の中に入っていいとのお許しが出た。福太郎の大きさでは巣に入るのも苦労しそうなので風で体を浮かし巣に入っていく。子グリフォンはまだ産まれたばかりなのだろう。巣の中にまだ新しい卵の殻が散乱していた。
「ではありがたく頂かせてもらうよ」
大きな卵のからを拾い集めているとツンツンと体が軽く押される
見れば子グリフォンが嘴でつついている
猛禽類にしてはなつっこい、気性は鷲より獅子に近いのかも知れない
「触っても大丈夫かい?」
親グリフォンに確認する。無許可で触り怒らせるような事態は避けたかった
声は出さないが目で、どうぞ、と言っているのが伝わって来た
恐る恐る首の辺りを撫でてみる、生まれたての鳥らしくフワフワとした羽毛が撫でていて心地よかった
「キュルキュ~」
喜んでいるらしく気持ち良さそうな声を上げる
福太郎の目尻も下がるという物だ
調子に乗り色んな場所を撫でていく
「キュ~キュ~キュ~」
「ここか?ここがええのか?」
しっぽの付け根をトントンと軽く叩く度にお尻がつき上がる
完全に猫と同じ反応だ
こうも分かりやすく喜んでくれると撫でる方も嬉しくなる
撫で、揉み、叩く
色々な方法で子グリフォンを愛でていると、不意に体引っ張られた
「…キュ~」
もう一匹の子グリフォンが服をついばみ引っ張っていた
言葉が無くとも分かる。自分も撫でてくれと言っているのだ
「おぉ、撫でるとも、撫でるとも!」
こちらの子グリフォンは首の辺りを揉まれたり、背中に軽く爪を立てて撫でられるのを喜んだ
するとまた引っ張られる
もう一匹がまだ満足していなかった
二匹を交互に撫で続け、時にそこじゃない!とばかりに怒られる事もあったが満足するまで付き合った
子グリフォンが寝てしまったので起こさないように殻集めを続け、ほとんどを回収した
かなりの量になり、両腕で抱える程だ
これで目的の1つは達成した
そしてもう一つの目的の為に母グリフォンに質問する
「君たちは何を食べるのかな?──なるほど、やはり雑食性。しかしここではあまり食べるものは無いんじゃないか?───しかし下まで数千メー……すごい距離があるじゃないか。───は~…すごいんだな、グリフォン。」
福太郎の質問に、なんでも、下に採りにいく、このくらいならすぐ、…と答える親グリフォン。
「じゃあ、確認が取れたのでお願いしたいんだが、……君のフンをくれないか?」
グリフォンが不快そうな顔になる。何を言ってるんだ、と言った感情が伝わってくる
「変な意味では無いんだ、ワシはこの荒地を肥沃な土地にしたいんだ。動物のフンを肥料になる。卵の殻も肥料にするつもりなんだ。更に木の実なども食べてるんだろう?フンの中に種が入ってるかもしれない。うまく行けば芽がでてここでも食べれる様になるかもしれん」
フゥ、とグリフォンが息を吐く。どうやらグリフォンもため息をつくらしい。諦めたよう小さく鳴くと首である方向をさし示す。そちらに行くとフンが点在していた。ある程度場所を決め排泄しているようだ。それらを回収し、グリフォンに礼を言う
「ありがとう、もし実が出来たら食べに来て欲しい。もしも育てたい植物があればもってきてくれ、挑戦してみよう。ここから真ん中に向かえばワシの巣がある。気軽に来てくれ。それじゃ子ども達にもよろしく」
福太郎は大量の卵のからとフンを手に帰宅する
そしてそこで驚愕の光景を目にする
「ワシの家がある……」
福太郎が拠点とした木の隣、そこには八重樫家の屋敷が堂々と建っていた




