エピローグ
後日、三千人を収容できるホールで行われた『ウイッチズ×カマード』の閉会式。全校生徒が集まり、雑音と喧騒の入り混じる空間で、オズワルト・ハインケルは隠元な表情で、祝辞を読む。
「貴殿らは、第二百十五回『ウイッチズ×カマード』において、優勝したのでこの栄誉を……」
「お前の事、校長から絶対優勝させるように言われていたんだが、」
グウィンはオズワルトを見る。
「俺もまだまだ、修業が足りねえな」
「今年度のウイッチズ×カマードの優勝者は、ロゼッタ・ミルドレッド、雨竜宗佑ペアである」
賞状が手渡される。
「ありがとうございます」
「さあ、優勝者はレッドカーペッドへ進みなさい」
「ロゼッタと一緒にこのカーペットを歩けるなんて、夢みたいだよ」
「ふん、あんたには、オズワルトみたいなかわいらしい娘がお似合いよ」
「なんでそんなこと言うんだよ」
「別に」
それに、
「ぼく、おとこだよ」
オズワルトはフードを取る。現れたのは、少女と見間違うほどの整った顔立ちである。つぶらな瞳を瞬かせた。
「ええっ!」
周囲が騒然となる。
隣にいたグウィンも、驚いている様子だ。
「な、なによ、は、早く言いなさいよ! バカ」
ロゼッタは顔を赤らめて、雨竜の背を叩いた。反動で、雨竜はつんのめる。
「なんでそんなに怒っているんだよ」
「ふん、察しなさい」
踵を返し、ロゼッタは出口へ向かって歩みを進める。
レッドカーペッドの上に、ひとりの、見覚えのある少女。ドレスを身にまとい、風格を纏ったユリウス・ペンドラゴンである。
「雨竜宗佑、来年覚えていなさい」
ペンドラゴンは憎らしそうに雨竜を睨む。
「ふっ」
ペンドラゴンは道を譲る。
「来年こそ、負けないからね!」
スニッカスニーは人ごみの中から、顔を覗かせて、大声で叫ぶ。
「うん」
「なに、のんびり歩いてんの、早く行くわよ」
ぐい、と雨竜の腕を、ロゼッタは引く。
「行こう、ロゼッタ」
栄光の魔導師への階段を――――――――
END




