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2Eギフテッド なぜ娘は幼稚園で困らなかったのか

娘は幼稚園で困らなかった。過剰適応でもなかった。発達特性が出なかったわけでもない。マスキングとも言い切れない。 


発達障害の特性があり、ギフテッドの特性もある。なのに、本当に困らずにすむものだろうか?


外から見たら、娘はたぶんこう見える。


小学校に行けている。習い事もできている。友達もいる。元気が取り柄の、活発で少し行儀の悪い、どこにでもいる女の子。


あの子発達障害じゃない? とも、あの子ギフテッドじゃない? とも、思われないだろう。


娘の中で、様々な特性が打ち消し合っている。



娘の幼稚園は、とても自由な場所だった。


自主性を何より大切にして、やりたいことはどんどんやる。やりたくないことは無理にさせない。一斉指示で全員同じことをやらせるのではなく、それぞれが自分のやりたい活動を選んで過ごしていく。


自由な園。それが娘にたまたま奇跡的に合っていたのだと、ずっと思っていた。


けれど、通っている間そう見えていたものが、卒園して違って見えるようになった。



娘は幼稚園に適応できたのではなく、適応しやすい環境を、自分で作っていたのではないか…


合う活動を選び、それに合う子を選んで遊び、私に言うように「見ないで」と先生に過程を見せず、評価のタイミングをコントロールした。


自分が困らないように、過ごしやすくなるように、自分で環境を調節していたのではないだろうか。


眩しいからサングラスをする。寒いから上着を着る。人がそんな当たり前の事をするように。


これをマスキングと呼ぶのかは、わからない。けれど、娘は幼稚園で自分が困らないように過ごす事に成功した。



ギフテッドという言葉に、人それぞれ異なるイメージがある。


私は娘を特別賢くもなく、そこまで困ってもいないと思っているけれど、2Eギフテッドだとも思っている。


そこに矛盾はない。


たまに困るし、たまに賢いなと思うけれど。




娘は2Eだから、できたりできなかったりする。環境が合えば凄くできる子になったり、合わなければ問題児になる。


けれど、娘は環境を自分に合うように変えようとする。もちろん、そううまくいかない場所もある。小学校をはじめ、学校という場所は娘と相性が悪そうだ。


幼稚園は自由度が高く、評価がゆるく、娘の過ごしやすい場所にしやすかった。


小学校以降は違う。時間割が固定され、全員同じペースになり、途中も見られて、評価が増える。


上手くいく時はスムーズに見える。合わない環境では荒れる。条件で大きく変わる。


それでも、娘は自由の少ないバレエ教室やピアノ教室でも少しずつ自分を出して、過ごしやすい場所にしてきた。



娘は、どこでも上手くできる訳では無い。けれど、できない場所でも、少しでもできる環境を作る事が出来る。


幼稚園で困らなかった事は、娘の将来への安心材料になる。


きっとこれからも、環境が合えば伸びるし、合わなければ止まる。そして止まっても、調節して、彼女なりにまた伸び始める。


娘が幼稚園で困らなかった理由は、できる子だからではなかった。自分ができる環境を、自分で作れたからだった。


それは才能ではなく、この子の生き方だと思う。


図書館を作り、踊りを作り、自分が困らない世界を作る。


外から見れば普通の子に見える。内側の困難も強みも、外からは見え難い。


娘だけではない。そんな子たちが、たくさんいる。




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