61仕事の依頼
ミカエラは帰宅したら余計なこと言ったかも?と、思いながら帰宅する。
「ミカエラ様、お帰りなさいませ。」
「ただいまーアリア。すっごい美味しいお菓子もらったから食べてー。私は食べてきた。」
「ありがとございます!」
料理人の人は侯爵家でメインも任せてもらえる程の実力がある人で1人でどこまで出来るのかという練習で日替わりや定期的に交代して来てるらしい。
料理人的にはお酒のツマミとかになる庶民料理の研究ということらしく食べ歩きなどをしていたりする。
「ミカエラ様!このクッキーすごく美味しいです!!」
「だよね!アリア、貴族のご令嬢って面倒くさい?」
どういう質問をしているのか意図を理解できないので返答に困るという顔だけ返されてしまった。
「嫁探しの一環で女の本性を知りたいとか言われてね。」
「知らなくていいドアを開けなくていいと思いますけど…」
そりゃそうだ。私だってそう思う。
「それでね、取り敢えず女性の取扱は慎重に。という意味も込めて基本体調不良ということを伝えたのよ。月のものも含めて。」
「気遣ってくれたら素敵な人になりますねー」
「で、それなりの人数の本性を見れるように仲の悪い人間を組ませて仕事をさせたらいいと言ったの。」
「…付き合い上嫁候補に出たなら私その時点で帰りますね。自分磨きしていい人探す方がいいですから。」
だよねー。と、のんびりとその日は過ごして発注書を受け取ると束になっていた。
「あと、これがギルドからなんですけど忖度したいけど上からの都合で後ろ予定という不思議なものです。」
別の箱に入れられていた。ヘラルド様の行動が本当に早い。仕事のことで大変なのに貴族のことまで頭に入っているなんて尊敬する。
「いいのいいの。そう依頼したやつだから。」
アリアは首をかしげるけれど、私からしたらそうとしか言いようがない。
「お貴族様ってめんどくさい。」
「ミカエラ様も今やお貴族様ですよ?」
お茶やお菓子を貰いながら食べ終わると作業場に向かう。注文は減っていないけれど量が落ち着いてきた。というよりも新作を考える暇がなくて同じものしか作っていない。
「ミカエラ様、私のお給金でも買えますか?」
「…どういう感じ?」
仕事中も付けれるようなデザインでネックレスとか指輪とか…
「ミカエラ様にお仕えしていると言う証があったら嬉しいなと…勿論雇用主はロズウェル侯爵家ですけど!」
何でも私の家での仕事は侯爵家の人間にしか話せない程の守秘義務があるらしく、私の好きなおやつやお茶、好き嫌いなどの細かい事に関して情報共有するための印が欲しいということらしい。
「私はいいけど話の共有とかユーリ様達に報告して良いよって貰えたらね。作る分は構わないから。」
「ありがとうございます。この仕事凄い人気なんですよ!」
「楽だしお金も割高だから?」
それくらいしか利点がないと思う。
「それもありますけど、気楽なんです。貴族のお客様が来ませんから!」
それは楽だ。私も楽してるし。でもあの双子に余計なこと言ったからまた変なことに巻き込まれるかもしれない。そんな予感がヒシヒシとしている。
そう言えばお世話になったお礼が出来てないし、1度お世話になったお礼の品を作ろう。
「アリア、お使い頼んでもいい?」
「はい。貴族街ですか?」
「ギルドだからそのままで良いよ。この素材を冒険者ギルドに出しておいて。お金は商業ギルドの私のお金の材料費から天引きで受け取りは商業ギルドってことで。」
冒険者ギルドなので魔物関連の素材感だ。侯爵家の本で少しだけ勉強して使ってみたかった素材でもある。
「ミカエラ様が魔物の素材をお求めというのは珍しいですね。」
「そうだね。お金が増えてきたから魔石とか魔物の素材とかも試してみようかなって新しいことに挑戦だよ。お金を溜め込むのは不経済だからね。」
じゃあお使いよろしくね。着替えて洗濯カゴに服を入れて地下の作業場所に向かう。そして本日の仕事を確認して材料を確認して作品を作っていく。使う石の指定があってもクズ石を中心としているのでどう見てもぼったくりの値段。技術料とデザイン料ということで割り切っているけれど。
お仕事をとしては手を抜かないし、値段で質を下げるようなことはしていない。仕事をしていると扉が閉まる音がしてアリアの声がしてお使いを終えて帰ってきたらしい。
「何で、庭園でお茶なのに人数が多い。」
ヘラルドから庭園の花が綺麗に咲いたから仕事の参考にするならおいでとお誘いと日付を書いた手紙を頂いたので行きたい日付を連絡してお邪魔したのに庭園のテーブルにお茶会の準備がされていたのだが、人数以上のお茶が用意されていた。
嫌な予感しかない。取り敢えず庭園に咲き誇る花々を見てスケッチをしたり作品に活かせるように庭から見える景色を描いているとヘラルドが来たのだが、やはり双子がいた。やっぱりか。




