60双子の相談
女性特有の月のものの話あります。
ヴィルフリート、ギルバートの双子はミカエラが貴族の令嬢に嫌がらせに捕まったという報告とその内容を聞いていた。場所が場所なので人の目も勿論ある。
「女の嫉妬が訳分からない…」
「ミカエラとは少し話をしただけなんですけどね…伯父上の嫁、愛人候補なら兎も角…」
近付く女を全て排斥していく令嬢を王妃としたらどれだけ周りと合わせられるか、王宮を掌握出来るかというのが気になるところだがいきなり排斥は相応しくない。
「こういう人ばかりじゃないと良いけどどうしたら本音見れるか…」
「ミカエラに聞くか。今日明日なら伯父上の家だろうし、ミカエラの家に行くのを嫌がられても伯父上の家なら問題ない。」
双子の思いつきで大公の邸にお忍びで突撃した。勿論ヘラルドの許可だけは取っている。
「ヘラルド様…何故ここに甥の双子二名がいるのでしょう。ヘラルド様のお客様ですか?」
「伯父上に用事があったら城で済む。其方が家に来るなというからこっちから来てやったんだ。」
「すみません、貴方の意見を聞きたいと思ったので伯父上に無理を言いまして…」
「庶民の話なんてお貴族様に関係あります?」
私は男爵位を与えられようが根っからの庶民であわよくば爵位なんて返上して仕事を細々と生活してたまに美味しいワインとかお酒を飲んで仕事を放棄したい。私の借りている部屋でお茶とお菓子を貰うけれど…美味しい…砂糖が高価だからって甘さゴリ押しでないのが美味しい …
「ミカエラ、多めに持ってきているし持って帰る?」
「頂きます。」
「じゃあ世間話付き合ってよ。」
ギルバート様、私を食べ物で釣りましたね。いや、このクッキー食べながらお持ち帰りもあるなら全然アリだ。
「期待しないでくださいよ…私の持ってる知識なんてたかが知れてるんですから。」
「俺たちの持ってない視点での話が聞きたい。」
「それと、こうやって気楽に話せる女性っていないんだよね。基本的に友人以上希望ばかりだから。」
2人がため息をついていた。ここまで顔が整って地位も高ければそうなるだろう。私は絶対友達以下がいい。
「ミカエラはその点良くて友達、理想は知人だから凄い楽。」
「おっしゃる通りです…」
それで話を聞くと嫁候補は確かにいるけれど私への嫌がらせもあって女の本音や本性などを知りたいというのが彼等の要望である。
「…フッ世の中には知らなくていいことなんて沢山あるんですよ。男が女の人間関係知ってどうするんです???根本的に考え方、思考回路、優先順位が違うんですから理解し合ったりするなんて無理ですよ無理。それなら相手のことを大切にした方が余程夫婦仲円満になります。」
「じゃあその思考回路や優先順位を教えてくれ。」
「男社会で仕事してきた経験則でしかないですよ?」
それでも知識の有無は大きいから知りたいと。
「まず、念頭に置いて欲しいのは女は高確率で体調不良です。完全に個人差ありますし、全員一緒じゃないので立ちくらみは直ぐに起こすし、月のものでさっさと座りたいとか腹が痛いとか色々考えていると思います。と、思って常に気遣って欲しいのと、そういうこともあって常に不機嫌です。高貴な方々であれば流行に合わせて化粧品の細やか変化も気付いて欲しいとか。色々色々考えています。会議とかで尿意や便意が来てずっと集中出来ないでしょう?そんな感じです。」
急に身も蓋もない話から始めた。
「ミカエラ、それは聞いて良い話なのか?」
「赤ん坊が自分でトイレに行けないと言うくらいに一般常識で知らない、興味無い男は死ねと思ってます。二言目には自分の嫁、恋人は平気な顔をしてた、同性からの私平気だし大袈裟と言うクソアマも嫌いです。」
2人がわかったのは彼女は月のものは重い方でそれなりに苦労してきたのだろう。ということだけは分かった。
「こんな感じで理性で考えるよりも感情優先で動くのが女です。政治にあまり向かないんですよね。合理的、理論的にずっと考えるのって苦手で何処かで感情優先しますし、男も下半身に従うこともありますからどっちもどっちでしょうか。」
「ものがないから憶測なんだが、どう辛いんだ?」
「流石に医者や母上に聞く訳にも行かないですからね。」
双子は流石に自分の部屋のメイドや母親に聞きにくい。怒られないかもしれないが何でそんなことを聞くのかなどで諭される気がする。
「…私の場合ですよ?全員では無いです。まず本番が来る前の7日は食欲が暴走します。ずっと酸っぱいものが欲しいとか油っこいもの食べたいとか、食欲が暴走します。そして本番になると勝手に血が垂れます。我慢なんてできないし、尿意のように堪えて一気にだすなんて出来ません。勝手に我慢もなく垂れます。そして内臓…この当たりを確実にゆっくり真下にじわじわ引きながら締め上げて痛みを与えてきます。合わせて注意力は散漫になりますし、無駄にイライラしたりします。この時に男の余計な一言は本当に鬱陶しく八つ当たりをしたくなります。というのを抱えながら日々生きています。」
「母上とかメイドのそういうのを見たことがないような…」
「そりゃ毎月来ていたら慣れますし隠します。気遣ってくれたらすごい嬉しいですね。という日頃の積み重ねが何処かで爆発するのが男女のあれこれですね。意外に見てます。嫁候補を決めたいのですか?取り敢えず女の本性見たいのですか?」
「とりあえず知りたいとかかな。知らないと決めようがない。」
「恋人のフリしてくれる友達いないんですか?貴族の高貴な方の中に。」
「いたらお前に声をかけてない。」
双子はため息混じりに目の前にいるが高貴ではないな。と、諦めた。
「…外国とか。」
「…従姉妹がいる。」
「友好国に幼い時に移動した従姉妹が居ますよ。」
「じゃあその従姉妹に偽名で遊びに来てもらって嫁候補たちが主催でお茶会すればいいでは無いですか。従姉妹さんには悪いですが嫉妬の標的になってもらいつつ相手をしてもらいながらの仲の悪い人達で組ませて交流の為に予算と場所とか責任もって仕事を任せて仕事ぶり見たらどうですか?仲良く出来るのか足の引っ張り合いするのか。本性知りたいなら仲の悪いもの同士組ませて仕事させるのが1番ですよ。お二人が妃候補選定のためとか言っておけばそれなりに取り繕うでしょうし、いつかボロは出ます。多分直ぐにボロ出ますよ。」
「そうか?」
「その辺を取り繕って来た人達相手ですよ?」
「自分が目立たなければならない。言われた仕事を完遂しなければならない。って両立しませんから。誰かが裏方をしなければならないですし、裏方を蔑ろにするならそれはそれで悪目立ちします。あの子だけずっと雑用している。派閥で好き勝手にしていたら軋轢と反発を産む。私ならそこまでして嫁になりたいわけではなかったらさっさと帰りますね。面倒くさい。そこに相手の足を引っ張りたいも加わりますから。」
「人間性最悪だな。」
「女の本性なんてこれくらいしないと見れませんよ。勿論、ご家族にこんな事やらかしていいか確認してくださいね。」
ミカエラはじゃあ帰ります。と、お土産のお菓子を抱えて帰って行った。ヘラルドも何かあった時の為に一緒に話を聞いていたが…ためになったが聞きたくなかった。
「伯父上、出来るのですか?」
「庭園を貸して予算とテーマを決めて来客を持て成す。ある意味必須能力ではあるから説得もしやすいがあの子が来るかどうかは別の話だ。」




