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幕末時代に迷い込んで人生を過ごす  作者: みかんらーめん
2/8

2.京での活動準備




「へ、へへっ」


「え?」


いきなり和音は笑い始めた。おそらく、気が動転して、シラフじゃ無くなった。しかも顔が死んでる。


「バカバカしくて笑えてくるぜ。お、おい!真面目に一回で答えろよ。ここどこ?」


「京の桜田屋と言う宿だよ。」


「え?京の桜田屋?宿?俺たち、刀真の家で過ごしてたよな?」


「うん。」


「うんじゃねえよ!なんで京都にいるんだよ!しかも、なんか刀真の家で何してたか記憶がねえ。」


「思い出せ和音。俺たちはゲームしてたんだ。いつものアレをな。エロいやつじゃないぞ…!そしたら、光が部屋を包み込んで・・」


「そうだ!いきなり見たこともねえ光が部屋を!それで、なんか京都にいたと言いたいのか!?」


事実はそうだ。思ったより理解が早いが、実はそんな単純なものじゃない。受け入れられるか不安になるとこだ。


「そこまでは、いいんだけど、この今いる時代は、幕末時代らしい。」


「え?ば、ばくまつ?バクマツ?幕末?」


「ああ、江戸末期の幕末時代に。

突然のことだけど、受け入れてくれ。もちろん俺もわけわからなかったけど、俺が起きた時には、武蔵川さんって言う純幕末人の侍も寝てた。」


「さ、侍が!?マジかよ。理解完了だ!。要は、幕末にタイムスリップした人物だ俺ら。ははっは〜すげえじゃん!」


「おお、そうか!理解してく…」


てっ!おい!こいつマジで言ってんのか?話して数分で理解しやがった。呑気にも程がある。まぁ、普段の性格はさっぱりしてるからな。


「早いなっ!おい!まぁ、早くて助かったよ。」


「それは、そうとこれどうやってもどんの?あ、でもせっかく幕末きたんだから刀を腰に差して、街歩きてえな。」


呑気なやつだ全く。言われてみると、この時代の人間は武士が多い。護身用にもいいかも。それに何より俺も和音も刀が好きだ。


「刀真殿、調達してきたぞよ。」


和音と話していると、武蔵川さんが戻ってきた。おそらく着物を調達してきてくれたようだ。


「武蔵川さんおかえり。」


すると、武蔵川さんも和音が起きたことに気づいたようだ。


「お、お主目が覚めたんだな。君は、この刀真殿と宿の前で倒れておったぞ。なんで倒れとったんか、よくわからんがな。」


「あ、ああ。どうやらそうらしいな。そして、不思議なことに俺たちはこの時代に来たらしい。」


「お主達もか…。」


「え?俺たちも?」


お主達もとは?俺たち以外にも?どういうことなんだ。


「あ、いや、なんでもないわ。それより、わしの名前は武蔵川剣ニと言う。さて、お主は和音殿やな?。話は聞いておる。」


「お、おう。よろしく、おっさん。」


思ったより展開が早く進んだ。それより、調達してきてもらった服受け取らないと。


「武蔵川さん、その着物いいですか?」


「お、?おうよ。ほれっ。」


2人分の着物を受け取った。受け取ったは、いいが着方がよくわからんな….


「これどうやって着るの?」


「俺もわかんねーわ。こうして、こうかっ?」


「全く違うぞよ。わしがやってやる、待っておれ」






そして、無事着物を着こなすことができた。我ながら結構似合っているものだ。グフフ。


「うひょぉー、かっけぇ!ねぇ、こうなったら刀要るぜ。刀は?侍って言えば刀だろ!」


和音が喜びながら言った。俺も実は、刀が気になっていたところだが。


「ふむ….。刀か。拙者たちにはこれから、俺の行きつけの武器屋に行ってもらうつもりだった。」


やはりこの歳の侍ともなればしっかりしてる。用意が良い。それは、そうと俺たちお金持ってないぞ・・・・

しかも時代が時代だから金の姿もだいぶ今と違うはず。


「え、武蔵川さん。刀は欲しいんだけど俺たちお金無いんだよ。それに高いんじゃ無い?」


「金?そんなもの気にするでない。

初対面ではあるが、ふしぎなお前らのこれからの生き様を見ていたくなった。

お前ら、帰るとこも無いんちゃうんか?

やから、お前らの面倒をみることにした。」


ほぉほぉ。


って、

えええ!アホかこの人!アホなの!人がよすぎる….!

出会ってからまだ少しの、素性もわからない俺たちにここまで言ってくれるのか….

昔はこんな人も大勢居たもんなのかな。


「おっさん正気か?そりゃありがたいよ。それに、この状況の理解早すぎやしねーか?」


和音はそう言った。だけど、お前が言うな….

お前も俺よりはるかに理解が早かったじゃん….


「ふっ、つべこべ言わず任せておけ。話は、この辺にしてはよ武器屋へ行くぞよ。」


と、言っているが、頼って良いのだろうかという思いはあったが、正直平成に戻る方法わからないし、この人に頼るしか無いのが現状だ。




そして、外へ出てみると桜田屋は想像以上に大きな宿であった。この時代では、高級ホテルみたいなもんだろう。


「わぁ〜でっけぇ!すごい宿だな。おっさん、ここに良く泊まってんの?」


「いいや、ここに住み込みだ。宿を家の代わりとしてもろとるんや。」


「え?そうなの?すごいな!高くないのここ?」


「ここの、宿主に許可をもろとるんや。」


「え?そうなの?なんで?」


「ま、それは後々言う。んなことより、行こうや。」


「う、うん。」



武器屋へ向かうことにした。



武器屋へ向かう途中歩いていると、侍が仰山いる。まるで侍の人混みだ。いや、そのままだ。

この、通りは侍の集いなのかもしれない。




「よし、ここだ、着いたぞよ。お主らは、どういう剣を好んでおるのだ?」


「え?あ、俺は大太刀(おおたち)だよ。すっごく長いやつ!それがどうしたの?」


「ふむ。そうか。和音くんはどうなんだね。」


「お、俺は妖刀だ。めっちゃかっけえやつ!」


「ふむ。そうか、わかった。では店へ入るぞ。」


「いらっしゃい!お、武蔵川さんじゃないのぉ。また、研ぎかい?」



店へ入るとすぐに店の規模がわかる。ものすごい品揃えだ。壁一面、刀だらけだ。物欲が強い僕にとってかなり興奮する。

全部欲しいくらいだ….



「おう、いや今日はこの2人の武器探しにな。

大太刀と妖刀あるか?ポンコツじゃなくていいやつ探しとる。お前さんのとこは良い剣が多い。それに品揃えがええからここを選んだんやが。」


「おお、そうでっか。大太刀と妖刀ね〜。そのお二人、武蔵川さんの新しいお仲間で?」


「あぁ、いやいや知人だ。」


「そうでっかぁ、わかりあした。ちょっとお待ち頂けます?」


「おう。なるべく早く頼むぞ、いい品おな。」


そういい、店主を待つことにした。

大太刀ってこの時代なかなか無いはずだが。それに、だいぶ重いはずだけど俺に使いこなせるのかな。

しかも、実は刀は大好きだが剣術はあまり得意ではない。


「武蔵川さん、大太刀ってだいぶ重いですよね?それにこの時代だとなかなか無いはずでは?」


「ふふっ。まぁ使いこなすには、少し稽古はひつようだがそれは、わしが稽古つけてやろう。もちろん、和音殿もな。

この店は他の店に無いものも揃えてある。やから行きつけのここ選んだんや。」


「ほぉ、行きつけね〜。てか、おっさん道場でも開いてんの?」


「まぁ、道場と言うわけではないがな。後々話す。」


「武蔵川さん、これでいいかね?

この長いやつの名は和桜光刀丸(わざくらこうとうまる)っていう大太刀ですわ。大太刀の中でも、扱いやすく切れ味抜群でっせ。ちなみに、全長190cmでかなり長いですわ。

ほんで、妖刀の方はこれですわ。名は妖刀・斬火石丸(ざんかいしまる)と言う。綺麗な刃紋してて、他の刀と違って、先端の尖が他とは違って鋭いやつですわ。」


「ふむ。2人ともどうだ?」


「うわぁ!本当に大太刀あるんだ!かっこいい!長さ的に扱いづらいけど、稽古をつめばいいかもしれないしね。俺はこれ気に入ったよ。」


そして、見た瞬間その刀の姿にびっくりの一言しかない。ちなみに、俺の身長は175cmだが俺の身長よりでかい。だが、俺はこういうのが好きであったため、気に入った理由の一つだ。

そして、和音の刀も長さは1mほどの一般的な刀だが、この店の壁に飾ってあるものより、品質が確実に良い。素人の俺から見ても違いはすごい。

扱いは、大太刀よりは扱いやすいに違いない。

と、思っていると和音も・・・





「おお!写真とかで見るより全然違うじゃん!(とがり)が半端ないわこりゃ。これに決めた!」


「そうか。そりゃ、よかったわ。おし、刀はこれで決まりじゃな。」








そして、このあと細かな道具なども武蔵川さんに、与えてもらいおかげで、身なりは普通の武士となった。

ここから、平成人である俺たちは、改めて武士として過ごすことになる。






















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