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「夢だったのか……」


母の声で目が覚めた。ベッドの上でぼんやりしながら、あの出来事が現実だったのかどうか考えていた。

あの光景はあまりにもリアルすぎた。でも今は急いでシャワーを浴びなきゃ。

シャワーは十分ほどで済ませた。


食卓にて


「ビュウ、初日から遅刻しちゃだめよ。高校生活の最初の日なんだから、早くしなさい」


母が朝食を準備しながら言った。


「はーい、急ぎますよ~」


用意してもらった朝ごはんをさっさと食べて、家を飛び出した。

しばらくして学校に着いた。歩きながらスマホで自分のクラスを確認する。朝礼のために並ばないといけ ないらしいけど——正直、こういうの苦手なんだよな。


ドンッ!


スマホを見ながら歩いていたら、誰かにぶつかってしまった。

ちくしょう、初日からこれか。しかもかなり強くぶつかったし……最悪だ。

でも考えてても仕方ない。とにかく謝らないと。


「す……すみません! 前を見ていなくて!!」


目をつぶったまま声を出した。怖くて顔が見られなかった。


「いや、大丈夫……ん?」


突然、相手が黙った。その視線が、僕の左腕に向いている気がした。

つられて見てみると——左腕から、紫色の光が溢れ出していた。

ちょっと待って……これ、なんだ?


「……お前、並行世界に行ったことがあるよな?」


彼は静かに、まるで独り言のようにそう言った。


「な……並行世界って……ゴホッ、ゴホッ……何のこと?」


体が熱い。熱でもあるのか、それとも食中毒か。何も考えられない。頭の中が、暗くなっていく。


「こっちで少し待ってろ。顔が真っ赤だぞ」


男に引っ張られた。


「体が現実世界と並行世界の間で反応してるんだ。少し待ってろ!」


「あ……あぁぁぁ」


声が消えると同時に、左手を包んでいた紫の光がゆっくりと薄れていった。胸が重くて、体が軽い——そんな妙な感覚。


「な……ねえ、君……」


そして、胸に感じる重さが——すべてを証明していた。

今の僕は、また女になっていた。


「あ……あ……あっ……えぇ!!!!!!」


しゃがれた、甲高い、聞き慣れない声——自分で出しておきながら、耳が痛くなるほどだった。

今の僕は、また女になっている。


建物の隙間にある窓に目をやると、女の子の姿が映し出されていた。

……めちゃくちゃ顔いいじゃないか。


驚きながらも、あの夜の夢がよみがえってきた。

並行世界……やっぱり、ただの夢じゃなかったんだ。


ブラをしていない制服姿の胸。まだ少し男を引きずったしゃがれた声。

気づいたら自分の胸を握りしめながら、叫び続けていた。我ながら信じられない。


これが……本物か。しかも何もつけてない。

これ以上ろくでもないことを考える前に——男の手が伸びてきて、口をふさいだ。


ドクンッ!


「な……君……いや、お前。叫ぶのをやめて、落ち着け」

Kuzagiが第2話で帰ってきました!引き続き読んでくださっている読者の皆さん、本当にありがとうございます。これからも投稿を続けていくので、どうぞよろしくお願いします。皆さん、本当にありがとうございました!

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