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15、最強吸血鬼は街を創るそうです

 次の日――――――――

「ミカエル?来たよ〜」

「お待ちしておりました」

 ミカエルの部屋に、弥紅とツクヨミが来る。

「それでなによ?話っていうのは」

 ツクヨミの質問に

「まずはこちらをご覧ください」

 と、紙を見せることで返答するミカエル。そこには、地図が描かれていた。

「これは?」

「現在、この広大な浮遊大陸に建物はこの城しかありません。そこで、『もし城下町を創るなら』と用意させていただきました」

 その地図は、とても大きく、細かいところまで書き込まれていて、建物や道だけでなく水道の通り道、電車線路のようなもの、下水道までも計算して作られた立派なものだった。

「こんなのよく描いたね」

「ご主人様達がお戻りになるまで暇でしたから」

 この地図通りに創れば浮遊大陸の半分が埋まるだろう。それほどの広さだ。

「でも、これを創ったとして、住民はどうするの?」

「ん……確かに」

 その問題にミカエルはこう答える。

「でしたら、私やツクヨミ様の眷属か、部下を連れてこればよろしいのでは?」

「そんなのいるんだ。どれくらいいるの?」

「私は3000人程度です」

「ワタシは………1万8000ってところかしら」

「じゃあ合わせると……2万1000人ってこと?」

「そういうことになるわね」

「それだけいれば十分でしょう。もし、住民を増やしたいのでしたら、別の神様や天使を召喚すればよろしいかと」

「じゃあ、私がこの地図通りに街を創っておくから2人は連れてきて」

「畏まりました」

「わかったわ」

 そう言って、ツクヨミとミカエルは部屋を出ていく。

「じゃ、街を創りますかね!」

 と、言って地図を細かく見だした。


そのころミカエルとツクヨミは――――――――

「ねぇ」

「はい、なんでしょうか」

「なんで、あんな大きな街を創らせようとしたのかしら?」

「簡単なことですよ。ご主人様は規格外の強さをお持ちです。そんな強さを持った人が『城だけを所有している』というより『国を所有している』の方が見栄えがすると思ったからです」

 そう言って、ミカエルはこの世界から消えた。部下を呼び出すためだ。一人残ったツクヨミは、

「ふ〜ん……そういうことなのね」

 と、呟いた。


――――――――一方、弥紅は

「それじゃ、まぁ。創っていきますか」

 まず、地面の下から創る。つまり水道管や、下水道といった地面に埋めるもののことだ。

 地下鉄なんかも創ってみたいが、それはまた別の機会にしよう。

 サクサクと地図通りに管を通していく。

 また、ミカエルの地図にはなかったもう一つの管、魔力管を通していく。

 これは、日本でいう電線を地面に埋めるという発想だ。ただし、この管には電気の代わりに魔力が流れている。魔法道具の魔力切れを回復するときに使えるだろう。

 地面の下は終わった。次は上だ。

 ミカエルの地図通りに創造していく。建物を創ったら、先程創った水道管と魔力管をその建物に繋ぐ。これで後は蛇口とかを創れば使えるようになるだろう。

「さ、次々!」

 と、どんどん創造していく弥紅。

 ……暫くして、2万人が十分に住めるだけの建物を創造しきった。

「ふー、やっと終わったよ……」

 流石に疲れた弥紅は、冷たいお茶を創造してツクヨミ達を待つ。

 と、ツクヨミが"念話"で話しかけてきた。

(ミク?そっちは終わった?)

(うん、いつでも大丈夫だよ)

(わかったわ。なら今から戻るわね)

 と、そこで"念話"が切れた。

 すると、ツクヨミとその部下であろう者たちが急に現れる。弥紅は、急に現れた1万8000人に驚く。

「おまたせ。連れてきたわよ」

「お疲れ様、どう?ミカエルの描いた地図通りに創ってみたよ」

「大したものね。これを地図の上で考えたミカエルも、それを実際に創ってみせたミクもね」

「ありがと、あの人達に事情は説明してある?」

 弥紅は、後ろの部下達を見ながら聞く。

「問題ないわ、ちゃんと説明済みよ」

「なら、良かったよ」

 部下達は街並みに驚きながらも建物の中や外観を見物したりしている。

「アイツらのことは当人達が勝手にやるわ」

「じゃ、あとはミカエルのほうだけだね」

「城の中で待っていましょうか」

 2人は城の中でミカエルの帰りを待った。

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