テンプレを説明する
「つまり要約すると、物語でよくある展開を体験したいという事だね?」
「そうなんです。体験する事で耐性や魔法を覚えられるんです」
「ふ~む。なかなか稀有な能力だねぇ。
しかしその、テンプレとやらは、私には判らないなぁ」
そりゃそうだ。
日本人が異世界に来る話のテンプレだもん。
もし学長が日本に転移しても、そのテンプレでは意味が無い。
多分、魔法を使って驚かれるとか、そういうのがテンプレになるんじゃないだろうか?
「テンプレについては、記憶してる範疇でメモしてきました。
これがテンプレになるかは不明ですけどね」
「どれ、見せてもらおうか」
俺は今まで書き溜めてたメモを渡す。
ちょこちょこと書いてたから、50くらいある。
学長はそれを見ながら、所々質問してくる。
「エルフと言うのは?」
「人種の事です。えっと、外見は金髪で耳の長いのが特徴ですね。後は貧乳だと思います」
「へ~。じゃあドワーフってのも?」
「そうです、人種です。背が低くヒゲボーボーですね。鍛冶に詳しいはずです」
「このRBBと言うのも?」
「それはロリババアの略です。学長が該当してますね」
「じゃあ成功となったんだね?」
「そうです! 出会った時はラッキー!と叫びそうになりましたよ」
「……私をババアと言った人は、どうなったか知ってるかね?」
しまった! 見事な誘導尋問!
どうにかして弁明しないと!!
「で、でもロリですよ?! ロリ!!」
「……ロリとは?」
「え~と、え~と、確か若いって意味だったはずです!」
「……まぁ、許そう。だが次は無いよ?」
危なかった。
ロリの定義も間違いでは無いからね。
足すと違う意味なんだけどさ。
それからも色々と質問された。
ツンデレとか説明に困ったよ。
何でそんな態度に出るのだい?とか俺に聞かれてもしらないよ。
だが、これによって、色々な情報を得る事が出来た。
人魚や妖精はこの大陸に居るらしい。探しに行かなきゃね!
後、王都には女性騎士が居るそうな。くっころを言ってくれるかな?
「ところで君は役者だそうだけど、これらのテンプレを演技で行ってはダメなのかい?」
「あ~、その件はですね、もうお実験済みです」
「結果は?」
「成功しましたが、2度目はダメだそうで。俺、元々狩人なんですよ」
「ほう! 君は職種も変えられるのか?」
「はい。可能です」
「ちなみに今はどんな職種を持っているんだい? すぐに変更出来るのか?」
「すぐに変更は可能です。持ってる職種は、狩人・商人・役者(登録中)、その他です」
「その他?」
「黙秘権を行使します」
ストーカーとか言えるか!
「そ、そうか」
「そんな事よりも、この街で可能なのはありそうですか?」
「そうだなぁ。1つだけあるぞ」
「マジで?! どれです?」
「どれと言うか、今、この学校には王子が居る。王子関連なら可能かもしれない」
「学校+王子!! テンプレっぽい!!」
「監視してたら何か起きるかもしれないね」
「じゃあ監視します! 張り付きます!」
「バレないようにな。いくら学校内とは言え、相手は王子だ。無礼の無いように」
「大丈夫です!」
まさか役に立つ日が来るとは!
職種変更ですよ!
そう、ストーカーに!!
次話は28日の17時に投稿します。




