カメラ?
折角地下に降りる道を見つけたのだが、引き返す事に。
元々ダンジョンを攻略しに来た訳ではない。
勿論芝居の為の勉強でも無い。
暇つぶし、いや、レベル上げに来たのだ。
なのにモンスターから逃げてどうする。
って事で入り口まで戻ってきた。
入り口近くでモンスターを誘えば、何時でも逃げられるだろう。
ヘタレ? 正体の判らないモンスターにいきなり挑む方がヤバいと思うんです。
安全マージンを取るのは常識ですよ。
少しだけ進み、中でたいまつを灯す。
「どうだ? 出たか?」
「まだ出ませんね……あっ、出ました!」
「どう? 近寄ってきてる?」
「ええ。近づいてきてます。やっぱりたいまつですね」
「やっぱりか。で、正体は判ったか?」
「ええ。スライムです!」
スライムかよ!
それくらい分かれよ!
「スライムって不定形生物ですよ? 形が変わるから判別しづらいんですよ?」
「そうなの? そう言えば聞いてなかったけど、『夜目』ってどういう風に見えるんだ?」
「白黒の世界です」
あ~、何か聞いた事あるな。
確かネコ科はそう見えるんだったっけ? あれ? 犬?
まぁそこはいいや。とにかく動物は白黒で見えるって話だったと思う。
赤外線カメラだと緑色だったっけ?
あっ、思い出した。
白黒って、僅かな光を増幅してるはず。
だとしたら、そりゃたいまつは眩しいよな。
「話を戻すけど。そのスライムはお前が落ちてきたダンジョンに居たスライムと一緒か?」
「多分。一緒だと思いますよ?」
「疑問系かよ」
「だって、戦った事無いですもん。見た目は同じに見えます。
でも、あそこのスライムはたいまつに寄ってきてましたか?」
う~ん、どうだったかな?
そうと言われればそうだったような気がする。
「思い出してる所、悪いんですけど。もうすぐ出てきますよ?」
「早く言えよ!」
慌てて戦闘準備だ。
スライムがあらわれた!
タクヤの一撃!
スライムを倒した!
うん、一緒のやつだわ。
問題無し。
貰える経験値は結局1だし。
待てよ? この場合、タヌキも経験値が1増えるのか?
戦闘してないけど、同じパーティーならどうだ?
いやいや、同じパーティーってなんだよ。
そもそも、どうやったら同じパーティーになるんだよ。
ピロリ~ン、タヌキが仲間に加わった!
とか出れば判るけど。
……倒した者が貰えるって事にしておこう。
まぁ、その場合も複数で攻撃してたらどうなんだって話ではあるが。
やっぱ、冒険者ギルドが欲しい。
アレだろ? そこでパーティーの登録とかも出来るんだろ?
で、同じパーティーなら経験値を分けられるんだろ?
何故か美少女と仲間になれるんだろ?
夢は広がるね!
ところで、経験値を確認する為にステータスを開いたんだけど。
クリアイベントの数が増えてる!
俺、何をした?!
とにかく、こんな所でステータスを見てるのは危険だ。
早く宿に帰って確認してみよう。
次話は7日の17時に投稿します。




