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色々ヤバい

助けた人を馬車に乗せて、俺とタヌキは徒歩で移動。

誰も回復魔法を覚えてないので、包帯を巻いたりして治療されている。

そういえば、回復魔法ってあるのだろうか?

あの神様の事だ。きっとあるに違いない。


そうだ、テンプレじゃないか!

回復魔法ってのは、きっと神父や聖職者しか使えないんだよ!

で、主人公が覚えて使う事で驚かれる。

しまったな、孤児院の神父さんに聞けば良かった。


ところで、回復魔法はどのジャンルなんだろう?

光魔法かな? 大穴で生活魔法かも。



おっと、考え事をしてたら、街に着いたようだ。

護衛の一人が先に行ってる。

多分盗賊の事を話しているんだろう。

その証拠に、ほら、兵士が沢山こちらに向かってきている。



こちらに来た兵士の半分はここに残り、残りは襲われた場所に向かっていった。

担架を持ってきてたので、それに乗せて怪我人が運ばれていった。

俺たちはと言うと、事情聴取されてます。

偶然通りがかり助けただけなので、何の問題も無いけど。



開放されたのは1時間後。

長かった……。

ま、感謝されたから良いんだけどね。


商人は色々と事情を聞いてきたようだ。

とりあえず宿に行って落ち着いてから話してくれるらしい。



宿に到着。

俺には一人部屋を取ってくれた。

タヌキが一緒だけど。

荷物も降ろしたので、1階にある食堂に行く。

ほとんどの人が集まっていた。

商人さんが最後に来て、話し合いが始まった。


「襲われた人達は、命に別状はないそうです」

「そりゃ良かった」

「で、問題の盗賊ですが。

 最近、街道沿いに多く発生しているらしいです」

「何でだ? 治安が良いのがウリだったじゃねぇか」

「ええ。だから、重くみた領主があちこちの街道沿いに兵士を定期的に派遣しているそうです。

 しかし、未だに何の成果も得られていないそうです」

「空振りばかりか……、そりゃ怪しいな」


何が怪しいのだろうか?

不思議に思ってると、それに気づいた商人がこちらに向いて話してきた。


「怪しいってのが判らないって顔をしてますよ」

「えっ?! そんな顔をしてましたか?」

「ええ。おそらくですが、捕まらないのは内通者が居るだろうと思われます。

 だから怪しいと言ってるのですよ」

「そういう事ですか。確かに捕まらないのは怪しいですね」

「多分ですが、これは何か大きな犯罪が起きる前兆なのかもしれません」

「大きな犯罪?」

「ええ。兵士に内通者を作るのは容易ではありません。

 そこまで周到に用意をしてる。そして空振りになりながら、次々に街道沿いに兵士を送り出している」

「確かに。普通なら疑って止めるとか、偽の情報を出すとかしますもんね」

「ええ。そういう事をしたという話を聞いてないのです」

「なるほど……」


つまり、何で怪しいのに、兵を分散させて派遣してるのかって事だよな。

ん? って事は?


「中央、つまりこの街の兵士を減らしている……?」

「そうだと思います。そして兵が一番多く減った日に、何かが起こるのだと推測します」

「それが、大きな犯罪……」

「ええ。クーデターなのか、何かは判りませんが、ヤバいと思います」

「どどどどど、どうするのです?!」

「早く仕事を終わらせてこの街を出ようと思っています」

「でも、出る時に盗賊に襲われるのでは?」

「兵士に捕まらない事を利用します。兵士が巡回の時に一緒に出るのですよ」


それなら盗賊は出てこないか。

上手い事考えましたね。

じゃあ俺は、この街であまりする事は無いな。

おとなしくしておこう。

急に出発ってなるかもしれないし、宿に引きこもってるかな~。


……人の金で食事、部屋に閉じこもる。

ヤベえ、ニートじゃね?

次話は28日の17時に投稿します。

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