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強化倍率∞(インフィニティ)~武器しか強くならない俺が、気づけば○○していた~  作者: 伝説の男前
第9巻 最終強化編

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第2話「光速の彼方」

「宇宙の枠組みそのものと向き合う……具体的には、何から始めればいいでしょうか」


 レンの問いに、宇宙管理AIは、静かに応じた。


『まずは、これまで貴殿が到達した“光速の強化”を、さらに突き詰める必要がある』


「光速を、さらに……」


『貴殿は既に、局所的に光速そのものを変化させることに成功している。だが、それは、あくまで“一時的”かつ“局所的”な変化に過ぎない』


「つまり、恒久的に、より広い範囲で、光速の在り方を変える、ということですか」


『左様。それこそが、この宇宙の枠組みそのものへの、本格的な干渉の第一歩となるだろう』


 レンは、深く息を吸い込んだ。


「分かりました。研究を進めます」


 こうして、レンは、これまで以上に困難な、光速そのものへの理解を深める研究に、没頭していくこととなった。


「ヴェルミナさん、この理論、確認してもらえますか」


「はい……これは、かなり大胆な発想ですね」


 ヴェルミナが、レンの提示した理論式を、丁寧に検証していく。


「光速を、単なる“上限”としてではなく、“関係性の指標”として捉え直す、ということですね」


「はい。この宇宙において、光速が持つ意味――それは、単なる速度の限界じゃなく、因果関係そのものを規定する、根源的な約束事なんじゃないかと」


 ドルシスも、興味深そうに、レンの研究に耳を傾けていた。


「面白い視点だ。もし、その理論が正しければ――光速の強化は、単なる速度の向上ではなく、因果関係そのものへの介入を意味することになる」


「はい。だからこそ、慎重に進める必要があると思っています」


 数ヶ月にわたる研究の末、レンは、ついに、これまでにない規模の実証実験を行う準備を整えた。


「実証実験、開始します」


 銀河連邦の研究施設、これまでで最大規模の実験装置を前に、レンは、静かに集中を高めていった。


「対象は、この星系全体の光速定数。局所的な変化ではなく、恒久的な強化を目指します」


 レンの言葉に、集まった研究者たちの間に、これまでにない緊張が走った。


「強化」


 レンの掌から溢れ出した光が、これまでとは比較にならない規模で、周囲の空間全体を包み込んでいく。


「星系全体の光速定数に、変化が……! これは、恒久的な変化のようです!」


 計測班の興奮した報告に、研究施設全体が、大きくどよめいた。


「や、やった……! 本当に、成功したんだ……!」


 レンは、深い達成感と共に、額の汗を拭った。


『……見事だ』


 宇宙管理AIの声に、これまでにない、深い感慨が込められていた。


『貴殿は、確かに、この宇宙の枠組みそのものに、一歩、足を踏み入れた』


 こうして、レンの物語は、宇宙そのものの構造に関わる、最終段階の挑戦へと、着実に歩みを進めていくこととなった。


(第3話へ続く)


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