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大人数のパパクラブ 7

 ユッケちゃんのサーブ。


 ユッケちゃんのスポーツの母体はテニス。


 サイドハンドからまるでテニスのレシーブのようなフォームでサーブを打った。


 ボールは激しい逆回転を伴いパパクラブAのコートに向かった。


 パパクラブAは、バックライトがレシーブしたがコート後方にはじいた。


 ユッケちゃんのサービスエース。


 SIEG2-7パパクラブA


 そしてこのサービスエースに気を良くしたか、ユッケっちゃんは飛び上がって喜んだ。そしてその喜んだ姿を見て、チームのメンバーがユッケちゃんのところに寄って来て抱き合って一緒に喜んだ。


 ただし実姉イッちゃんを除いて(・_・;)


 一人自分のポジションから動かず皆が喜んでいる状況を見ていたイッちゃんが、「早く、早く!、相手が待ってるよ!」と発したので、皆我に返り「スミマセ~ン!」と言って各自のポジションに戻った。


 主審のサーブ許可の吹笛。


 ユッケちゃんは、またもテニスのレシーブのようなフォームでサーブを打った。


 今度は激しい逆回転に加え、早くて勢いのあるサーブを打った。


 パパクラブAは、7部ではお目にかからないサーブをバックセンターがレシーブを試みたが、そのサーブをレシーブする術を身に着けていない。したがって手に当てるのが精一杯で、当然ながらコート後方にはじいた。


 ユッケちゃんの連続サービスエース。


SIEG3-7パパクラブA


 ユッケちゃんは、再び全身でその喜びを表し、メンバーも同じく追従した。


 ただし、実姉のイッちゃんを除いて…。


 陽介は、姉妹の事情があるのだろうと思い、イッちゃんが皆と一緒に喜びの輪に入らないことに目をつむった。


 実は陽介にも8歳離れた兄がいたが、実に仲が悪かった。だからイッちゃんの気持ちも分からない訳ではなかったが、もういい歳の大人なんだから、せめてバレーボールをやっている時だけは皆の手前、嘘でもいいから仲良くして欲しいと思った。それに、そもそも仲が悪かったらいくら人数的な事があったにせよ、一緒のチームでプレーなどしなければいいのにと思った。


 ただ、今は練習試合とは言え試合中。姉妹の仲よりチームの内容。


 陽介は、「いいぞ!、ユッケちゃん!、このまま凄いサーブを見せて~!!!」と言って、持ち上げた!


 ユッケちゃんは陽介の声にさらに気分を良くし、この後2本あるサーブの内、1本はミスることがあっても素晴らしいサーブを打って見せ、体力的に力尽き緩いサーブになってしまったサーブをパパクラブAに攻撃されて失点するまで、実に12点をサービスエースで取った。


SIEG15-7パパクラブA


 しかしその連続サービスエース中、実姉のイッちゃんは一度も実妹のユッケちゃんに近づかなかった。


 そして、ユッケちゃんの連続サービスエースが功を奏したか、このセット21-18でSIEGが勝った。


 エンドラインに整列して、このセットを戦ったことに敬意を表し双方が主審の吹笛と共に、ありがとうございました!と頭を下げた。


 そしてパパクラブが恐る恐る部長さんの所に向かったのとは逆に、SIEGは大喜びでスキップをしながら陽介の所に戻って来た。


 陽介はこのセットについて、勝ったことはもとよりだが、基本的な動作でパスやレシーブが出来たか?など一通り総括をし、良いサーブで連続サービスエースをとり、勝利に貢献したユッケちゃんをほめた。


 さらに「練習試合ではありますが、勝ったことによって得られる喜びってあるでしょ!?、それはパパクラブBさんに勝った時とまた違うでしょ!?」と言った。


 皆、笑顔でウン!、ウン!とうなずいていた。


 ただイッちゃんだけが、陽介の総括に基づき「喜んでばかりじゃなくて、もっと丁寧にやらないと!」と苦言を称し、その場の雰囲気を悪くしてしまった。


 依然続いているパパクラブの部長さんの長い指導をよそに、陽介は次のセットに向けて体を動かし、パスの練習をするように指示をした。 

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