二話目
とりあえず唖然としていてはなにも始まらないので傘を拾ってみた。
サイズとしてはちょっと大きめで普通に開くタイプ、折り畳み傘はボタンを押したら伸びてそのあとは手でひらくタイプだった。
「しっかしどうしたもんかな。こんな深い森の中じゃ人もいないどろうし、それに本の中じゃ主人公は町に行こうってなってるけどそんな勇気俺にはないし。」
選択次第でこの先を大きく左右することを考えていると後ろから何かがこちらに跳びかかってきた。
その時自分は考えるよりも先に傘を手に取ると振り向きざまにレイピアの様に構えて相手の喉に向かって突き出していた。
喉を突いた位では倒せなっかったが相手と距離をとることができた。
そこで初めて相手の姿を確認する。
そいつは体長一メートルほどのサルによく似た生き物だった。
ただ普通の猿とは決定に違う点があった。
燃えているのだ。
全身が燃えているわけではないが手の甲や額に角のように燃えていてなぜ火事が起こらないのか不思議でならない。
とりあえずとる行動は……
主人公は 逃げだした !
しかし まわりこまれた !!
炎猿A(仮)は 仲間を呼んだ!
炎猿Bがあらわれた!
炎猿Cがあらわれた!
炎猿ABCはファイアボール(引火したにぎりっ屁)を放った!
主人公はかわした、しかし臭いでダメージを受けた!
「うっは、クッセェェェェェ!!」
何度も吐きそうになりながら隙を見せないように三匹を視界に納めながら考える。
(どうする、武器はあるが戦える自信が全くない、特典でもらった戦い方とやらも使い方がわからない。どうしよ、いやほんっとどうしよ?)
主人公が絶体絶命の時それは突然聞こえた。
『敵性生物を確認、モード切り替え
オープンコンバット』