第8話 目が覚めたら・・・
最近クルス視点ばっかな気がしますね~
今日もクルス視点から入ります
追記
すみません寝ぼけてたのかめっちゃ間違えてるしタイトル書き忘れました。すみません。
「んっ・・・」
「クルス様、目が覚めましたか? 3日も起きないから心配しましたよ」
目が覚めたら自分の部屋のベッドの上で寝ていて、ルーナがいた。
っていうか、3日って言った!? そんなに寝てたのか。
「そうだ、ミナは!?」
「ミナはまだ眠っています。ルーカス様と奥様を呼んできますので、少々お待ち下さい」
「あぁ、頼んだよ」
「・・・部屋を出ないでくださいね」
「わかってるよ」
もう勝手に部屋を出たりしないよ・・・多分。というかまだ体に力が入らないからどうせ動けないよ。
はぁ、喉乾いたな・・・ルーナが来るのを待とう。
ミナは大丈夫かな・・・とか考えていたら、ドアをノックしてルーナが入ってきた。
「失礼します。ルーナです。ルーカス様たちをお連れしました」
「ありがとう、ルーナ。どうぞ」
「クルス兄さま!」
「! ネル! びっくりしたじゃないか。急に飛びつかないで」
「あ、ごめんなさい! でも、クルス兄さまが元気そうで良かったです!」
「クルスが元気そうで、本当に良かった・・・」
「まぁ、体に力が入らないですけど・・・また心配をかけてしまいましたね」
「そりゃあ、起きたと思ったら、あの偽医者の部屋で気絶してて、それから3日も起きなかったら、心配するに決まってるじゃない!」
「そうだぞ、後で話を聞くから、言いたいことはその時に言うけど・・・本当になんともなくて良かった・・・」
父上と母上だけだと思っていたら、ネルも来て、ドアを開けた瞬間に僕の居るベッドに飛び込んできたもんだからびっくりした・・・でも体が動かないからキャッチできなくて思いっきりお腹にダイブしてきてすごく痛い。
その後、父上と母上はゆっくる休むように僕に言って、まだ居たいと駄々をこねるネルを連れて部屋を出ていった。
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翌日、ベッドの上で体を起こせるようになって、本を読んでいたら、父上が部屋に来てあのときの話をすることになった。
「なるほど。のどが渇いて、勝手に! 部屋から出たらミナの悲鳴が聞こえてそっちに走ったと」
「はい・・・申し訳ありません・・・」
「またか・・・で、医者の部屋のドアを開けると、ミナが拘束されていて、殴られて意識を刈り取られて、目を覚ました後ミナを助けようとしてやられたと。間違いないな?」
「はい」
「分かった。ありがとう。これで始末書を書いてあいつを強制労働に送り込める・・・もう危ないことはするなよ」
「わかってますけど・・・」
「まぁ、よく頑張ったな。ゆっくり休んでおくんだよ」
「はい!」
今から書類を作らないといけないようで、話が終わったらすぐに父上は出ていってしまった。
―――そして、この日から2日後、ミナが目を覚ましたという知らせを聞いた。
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「う・・・ん・・・」
「目が覚めた? ちょっと、待っててね。ルーカス様たちに知らせてくるから」
「あ、はい。お願いします」
目が覚めるとベッドの上で寝ていて、ここは・・・自分の部屋? まだ私物があまりないからわからないけど、なんで自分の部屋で寝ていると他のメイドさんがいるの・・・?
・・・あっ! わたし、クルス様が助けに来てくれて、それから、わたしを庇って医者にやられて、それでクルス様が倒れて・・・ッ!クルス様は!? 確認しに行きたいのに体が言うことを聞いてくれない。わたしは、ちゃんと助けられたの?
コンコンコン!
「はい!」
ノックの音が大きすぎてびっくりしました。思わず返事も大きくなってしまって、ちょっと恥ずかしい・・・
「クルスです! 入っていい?」
「! はい、どうぞ!」
「ミナ! 大丈夫!?」
「はい! クルス様が助けてくれたおかげです! クルス様こそ、助けられて良かった・・・」
「ありがとう。また助けられちゃったね」
「いえ、わたしのほうが助けられてばっかりなので・・・」
「ほんとに無事で良かった。6日も起きなかったから心配したよ」
「えっ、6日!?」
「そうだよ・・・まぁ、僕も3日前に起きたけど・・・あっ、まだ疲れてるよね、今日はゆっくり休んで。また明日」
「はい。また明日」
クルス様が部屋を出ていってしまいました。もう少し話していたかったですけど、6日もご飯を食べていないのでお腹が空いたし、あんまり体力が無かったのでしょうがないです。
―――翌日
わたしは誰かに体を起こしてもらったらベッドの上に座っていられるようになりました。クルス様、また明日って言ってたけど、いつぐらいに来るんでしょうか。
コンコンコン
「はい」
「クルスです。入っていい?」
「もちろんです! どうぞ」
お昼過ぎ頃にクルス様が部屋に来てくれて、今日はたくさん話すんだって言ってわたしと楽しそうに話しました。
「あ、そういえば、体に異常がなくてほんとに良かった。魔法を無理に使い過ぎると命の危険があるって本に書いてたから」
「ええ、知ってます」
「なんでそんなに僕のことを必死に助けてくれるのか、聞いてもいい?」
「・・・わたしには兄がいました。騎士になりたいんだと言っていて、とっても強くて、優しくて、わたしは兄のことが大好きでした」
あれ、なんでわたしこんな事話してるんだろう。前世のことは、誰にも言わないつもりだったのに。
「でも、ある日お・・・じゃなくて、うちの村が襲われて、父も母も殺されて、兄と二人で逃げました。でも、追い詰められて、兄はわたしに先に逃げろと言いました。もちろん反対したけど、兄は1人で賊に立ち向かって行って、その隙にわたしは逃げて、兄はそこで死んでしまいました」
「・・・」
「その後も、逃げていたら、良くしてくれるお隣のお姉さんに会って、大丈夫だと安心したらその人に裏切られて奴隷になって、あとはクルス様が知っての通り、私と一緒に奴隷にされた人たちもわたしを庇って死んでいきました。だから、わたしのせいでみんなが死んでいくのが、嫌で・・・」
「ありがとう。話してくれて。そんなことがあったんだね。でも、自分の命を投げ出しちゃいけないよ。僕が言えたもんじゃないけどね。ミナを守ってくれた人は、みんな、ミナに生きてて欲しいと思っているんだ。だから、きみはその人の分まで生きていかないと」
「でも、わたしの命でクルス様が助かるなら、わたしは喜んで命を差し出します! わたしだって、守られてばかりは、嫌です・・・」
「じゃあ、僕、強くなるよ。強くなって、ミナが悲しまないように、命をかけなくてもいいようにするよ」
「だったら、わたしも強くなりたいです。誰かに守られなくてもいいようになります」
お兄様のことを話してしまいましたけど、わたしがやりたいことを見つけられた気がします。
「あ、そういえば、ミナって今年で7歳になる?」
「えっと、来年の2月で7歳ですけど」
「ならもうすぐ魔力測定があるね。普通その日から自分の魔法が分かって魔法を使えるようになるんだけど」
「・・・え?」
主人公、ピンチ!?
あ、もちろん主人公がする兄の話は主人公の作り話で本当は村に奴隷商がやってきて村人達に売られています。
・・・書きながら思ってるんですけど、奴隷時代の苦行とかあまりにもないからサブタイトルがあっていない気がするんですよね〜
あとがきとかまえがきは気ままに書いてる作者の独り言なので気にしなくていいですよ〜
byわんこ