表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/7

『夏休みが終わっても夏アニメは終わらない』


 次の日の早朝。朝一番の新幹線を待ちながら、未だまばらなホームで夏の朝の空気を感じていた。

 隣には、昨日の動きやすい服装とは一転、清楚な白ワンピースに身を包んだせつなの姿。

 その姿を見て、なんとなく胸がキュッと締まる。



「……終わっちゃったな、夏」



 盆も終わり、僅か二週間となった夏休みを想い、高校生にもなって小学生みたいな郷愁に襲われる。

 夏休みが終わってほしくないなんて、そんなことを思ったのは本当に久し振りだった。


 まだまだ、せつなとの夏休みを楽しみたかった。

 俺のそんな頼りない呟きを聞いて、僅かにぽかんと口を開いたかと思うと。



「なに言ってるんですか、先輩!」



 その穢し難き姿とは裏腹に、いつも通りの快活な声を上げる。



「夏アニメはまだ半分しか終わってないんですよ! 夏コミも、帰ってからの三日目四日目から本番じゃないですか! 買えなかった新刊を同人ショップで買いに行くのも醍醐味です!」



 昨日の疲れなんてなかったかのように、いつでも元気な俺の後輩に、慣れたつもりだった俺は久々に面食らう。



「……はは。お前は、いつも元気だな」


「それこそ何言ってるんですか。先輩だって、わたしと一緒で元気でしょ?」


「ん?」


「だって、帰ったら観れてなかったアニメの視聴、一緒に付き合ってもらうんですから♡」



 せつなの人差し指が、俺の指に絡んでくる。

 俺はそれを第一関節だけ動かして受け止める。


 ああ、そうだ。

 俺とせつなの夏はまだ終わらない。

 終わっても、また次のアニメが始まるみたいに。



「アニメが終わっても、何度も何度も振り返り視聴もしたいんですから! もちろん、付き合ってもらえますよね♡」


「お、お手柔らかに……」



 これからもたった二人のオタク部の活動は、どうやら無事続いていきそうだ。 




ここまでお付き合いありがとうございます。

少し前に書いた恋愛もののような何かで、個人的に気に入っているのでここに上げさせてもらいました。

もしかしたら続きを書くかもしれないので、そのときはよろしくお願いします


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ