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紡ぎ、紡げば、紡ぐとき  作者: 大場冥加
95/100

ほそうで

噛みたくなる血管でさ

見るだけでソワソワしたよ

撫でたくなる血管でさ

ああ指を這わせたかったよ


なのにね胴体ごと

どこかに消えていった

その腕を見ることは

この先二度とないのか


違うのよ 下ばかり見ていたのはね

つまらなかったからでは ないのよ


少し遠い未来を

見すぎていたんだね

その場その場に

私は存在していなかったよ

腕より上の世界には

もっと輝きあるものが

溢れていた なのに

見ていなかった馬鹿だね


血管は好きなんだけど

血が好きな訳じゃないのよ

薄い皮膚の中に赤が

流れてると思うのが好き


それとね 歯のカタチを

皮膚につけることでね

私の遺伝子を刻みたい

それもあったな


駄目なの あれから目の留まる腕は

現れないの ホン卜に困るわ


少し遠い未来を

見すぎていたんだね

その場その場に

私は存在していなかったよ

愛せる腕はひとつだけ

過去にも未来にもひとつ

その時その時に

噛みついてたら良かった


マスクやサングラスを

していても分かるよ

あの浮き上がる血管は

唯一無二だったから

見つけたらもうその腕を

掴んで離さないからね

一瞬一瞬を掴んで離さないよ


いつかいつかいつか

あの腕の血管をまくらに

ぐっすりと眠りたいなって

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