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「ふぅーん、この子がリードルの妹?リードルにそっくりな美人じゃん」
ぬ?私の背後の誰か、分かってるわね!
そうなのよ。うちの子リードルはカッコイイし、うちの子エリエッタは美人なのよ。
えへへ。誰ですか、まったく、正直な人ですね!
顔を見ようと振り返ると、目の前は制服のボタンだった。
……そうね。うん、身長差がありますもんね。顔を上げると、頭一つ分は上に端正な男らしい顔がありました。
「あなたもカッコイイですね」
思わず口をついて言葉が飛び出た。
男の人の視線が下を向く。
「ん?誰?ってか、視界に入ってなかったわ。こんなところにも生徒がいたのか」
なんですと、やたらと距離が近いなぁとは思っていたけれど、まさかの視界に入っていなかった……。
いえ、仕方ないんですよね。受付周辺は人が多いですし。見落とすこともあるでしょう。
「ごめんね。君も可愛いよ」
男の人がニコリと笑うと、きゃぁーと黄色い悲鳴が周りから起きました。
そうね。カッコいいからモテるってことですよね。
「なんで殿下がここにいるんですかっ」
私の両肩に手が乗ると、グイッと後ろに引っ張られてとんっと背中に何かが当たった。
何が起きたんじゃと思ったら、体の前に手が回って後ろから抱きしめられております。
ああ、リードルの手だわ。
……って、待ってくださいよ。今、殿下って……。
殿下って、言いませんでした?
私、恐れ多くも殿下に向かってあなたもカッコいいですねとかなんとか口走って……。
ひえーっ。
も、もしかしたら、リードルが私を引き寄せたのって、これ以上私が不敬を働かないように庇ってくれたってこと。
ああああ、義母なのにぃ!お義母さんなのにぃ、子供に迷惑かけるとか、もう死んでお詫びしたいっ!
「ねぇ、この可愛い子誰?リードルの何なの?」
にこにこ笑顔で殿下が私のほっぺに手を伸ばして突きます。
うおう。殿下にほっぺた突かれるとか、人生にそんなことが起きるなんて……。
しかし、なんで突いてるんですか?
「ちょっ、殿下やめてください。いくら僕のお義母……義妹が可愛いからってっ」
リードルががパンッと殿下の手を払いのけた。
ちょっ、殿下に向かってその態度、リードル、だめですよっ。
目を白黒させていると、殿下がおかしそうに笑いだした。
「あはは、リードルはよほど妹のことが大切らしい。この間も俺にはやらんって言ってたもんなぁ」
よかった。殿下は怒ってなようだ。どうやら、二人は学園ではそれなりに言いたいことが言える仲ってことかな……?
お義母さん、もう、心臓バクバクですよ。




