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お仕置きって、真鍋先輩の唇が僕のおでこに触れて。
ドキンって、した。
ねぇ、真鍋先輩。
僕。………僕。
真鍋先輩に、好きって言っても、いい?
顔が赤くなって、俯いて、また見上げて。
ドキドキ、した。繋いだままの手が、離せなかった。
「………先輩」
「帰ろ」
引っ張られて立ち上がると、こめかみをぽりぽりしてる真鍋先輩が、優しい目で僕を見てた。
「………うん」
それから僕たちは何も話さないまま、やっぱりマフラーをふわって巻かれて、両手を真鍋先輩のブレザーのポケットに入れられて。
自転車で、帰った。
おかしいよね。おかしいって、思うよ、僕だって。
相手は女の子じゃないのに。真鍋先輩なのに。
なのに好きで。大好きで。ドキドキして。
「寒くない?」
「大丈夫です」
真鍋先輩の背中とくっついたところがあったかい。
「明日、家出る時連絡する」
「はい」
「駅まで自転車で行こう」
「はい………。ありがとうございます」
真鍋先輩が話すたびに、くっついたところから振動を感じて、何かそれが恥ずかしくて。
更にその背中に顔を埋めた。
近づいたって、思っても、いいかな。
僕と真鍋先輩の距離が、また1歩、近づいたって。
「先輩が、選んでくださいね。スマホケース」
「俺が?」
「はい」
「責任重大だな」
「責任重大ですよ」
夕暮れ。
辺りはもう随分暗くて。
全部が影みたいになってて。
僕と真鍋先輩も、まるで最初からひとつでできてるみたいに。
一緒に、影に、なった。




