34
「ね、ね!!さっきのカッコいい子、お友だち?」
病院行くから準備してーーって、母さんに言われて、着替えて、下に降りていく。
おかゆ食べる?って聞かれて、食べてたら、わくわく!!って顔で母さんが僕を見てた。
「先輩だよ」
「先輩!?何年生なの?」
「3年生」
「3年生かーーー」
「何で母さんが残念がってるの?」
「だってあとちょっとで卒業じゃない!!あの子でしょ?毎日真尋を送り迎えしてくれてる子って」
「うん」
「いいなーーー!!青春だわーーー!!また来ないかなぁ」
「あ、帰りにも寄ってくれるって」
「本当!?嬉しい!!あ、透くんと友弥くんのお母さんに連絡しなきゃっ」
な、何で母さんがそんなテンション上がっちゃってるの?
って、何で透と友弥んちのおばさんにまで。
さすがアイドルグループのファンをしてるだけあるなぁ………。
イケメンには目がない。
スマホを持ってうふふって笑ってる母さんがちょっとこわい。
何か3人でスマホのグループ作って、しょっちゅうやってるんだよね。
どんだけ仲良し?どんだけそのアイドルが好きなの?
また透に言われても知らないよ?ぼりしょんだなって。
アツアツのおかゆをふーふーしながら、眉毛を下げて笑う真鍋先輩の顔を思い出す。
あの顔、好きなんだ。
しょーがないなーって、顔。
すごいカッコいいのに、途端にかわいくなっちゃう笑い方。
他の人にも見せるのかな。木戸先輩にも、見せるのかな。
木戸先輩と並ぶと、身長差があってさ。木戸先輩のかわいい雰囲気もあるからさ、余計に、何かさ。
普通に、カップルに、見えるんだよ。
僕と真鍋先輩じゃ、ほとんど同じ目線だもんね。
小さくなりたい訳じゃないけど。実は180㎝ぐらいまで欲しいとか思ってたけど。
木戸先輩が、ちょっと。
羨ましい。
………なんて。
「写真撮って送ってだって!!撮らせてくれないかなぁ………」
もう、母さん!!人が真剣に悩んでるっていうのに。
でも、写真。………写真かあ。
僕も欲しいな。真鍋先輩の、写真。




