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Led by cards  作者: みやぎ
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「うん。天使だよ、その人」






新学期が始まった、昼休みの屋上。





僕と透と友弥、こーちゃんと木戸先輩での日向ぼっこ兼ご飯タイム。






ラッキートランプの話になって、不思議なあの出来事を言ったら、友弥が見えたの?って笑って言った。






「友弥は知ってたの?」

「うん、トランプに触った時に見えた。秘密だよって言われたから言わなかったけど」

「ええ!?しゃべったの!?」

「しゃべったって言うか、聞こえた」

「そうだったんだー」






一瞬しか見えなかったあの人は、やっぱり天使だったんだ。



すごく優しそうで、すごくキレイだった。



最後だから、姿を見せてくれたのかな?






「は、早佐こええええ」

「天使だから怖くないでしょ」

「真尋に似てたからその時は怖くなかったけど、思い出すと怖いわ」






こーちゃんはそう言って、無理無理って僕の首にがしっとしがみつく。






「光ちゃん相変わらずびびりだな」

「またしましょうか?怪談話」

「やめろよ!!苦手だって言ってるだろ!?」

「あれはいつだったかなぁ」

「早佐てめぇっ!!」

「真鍋先輩………カッコいいくせにこういうところぼりしょんだよなぁ」

「透!!こーちゃんはぼりしょんじゃないよ!!」

「いや、ぼりしょんだろ」

「ぼりしょん………やっぱトイレ行きたくなるなぁ」

「そうそう、中学3年生の夏だ」

「早佐あああああ!!」

「こーちゃん、苦しいっ」






僕たちのくだらない言い合いの声と、笑い声が澄んだ青い空に、響いた。



あの真っ黒な翼の天使が、どこかで見ててくれるような、気がした。







そして、手元に残ったたった1枚のラッキートランプは、これからずっと、僕とこーちゃんのお守りになる。






でもそれは、また、別のお話………。



















おしまい

読んで頂きありがとうございました。

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