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出会いの話です。
僕にはひとつの楽しみがある。
大好きな彼女とそのお母さんに会うことだ。
お母さんに会うことが楽しみだっていうのが不思議だって?
だってそれはさ。
彼女のお母さんの入れるコーヒーが、とってもおいしいからなんだ!
*
僕が住んでるところは少し開けた都会だ。
僕はその都市の交通機関の駅員をしている。
そんな僕の趣味はコーヒー店めぐり。
コーヒーが大好きで、給料が入ったら新しい店を開拓史にコーヒーを飲みにいく。
コーヒーを飲みながら本を読むのが好き、だなんていうと「枯れてる」なんていわれるけど、僕は気にしない。
働くのも好きだ。いじめられることが多いから、友達は多くはないけど、コーヒーで癒されている。
そんな僕が彼女と彼女のお母さんにあったのは、とあるコーヒー店だった。
その日僕は給料が出たばかりで、お気に入りの店に来ていた。
自分でも入れようと思って、道具は一式そろえているのだがここの店の店主の味が大好きで僕はよく疲れるとここ、「ランウェイ」という喫茶店に来る。
そこでのむペルーとマンデリンは最高なのだ。
今日はマンデリンの豆を予約している。
僕は悠々と過度の窓際の席に座り、ペルーとマンデリンを店主に頼むと。
「ラッキーだったな。今日はマンデリンがなかなか手に入らなくて一杯しか出せないんだ」
となじみの店主に言われた。
なんてラッキーなんだ!
店長の懇親の一杯がのめるぞ、と小躍りしそうな気持ちで居ると一組の女性2人が入ってきた。
「いらっしゃいませ」
店主の声が響く。
僕は珍しく本から目を放して入り口を見た。
すると入ってきたのは一人は杖をついて、白髪のおばあさんみらいな老婦人。
一人はそれを支える少し若そうなお嬢さん。
2人は窓際のソファ席につくと、満面の笑みを浮かべていた。
なんだか僕もうれしくなる。ここはなんていったって穴場なのだ。
2階だし、階段を上るのはご婦人は大変だったろうに、よく来た!僕はと思ってしまった。
「出会えたね」
「出会えたねぇ」
そんな会話が聞こえる。
ここを探して長旅をしてきたらしい。やっぱり。コーヒー好きだ、相当の。
そんなとき店長がメニューを差し出すとご婦人はすぐに、
「マンデリンはありますか?」
と聞いた。
「いや、マンデリンは今日はもう売り切れで」
「あら、まぁ……」
マンデリンを楽しみにしてきたのだろう。婦人の顔が曇った。
その瞬間、僕は席を立っていた。
古ぼけたじゅうたんの上を少し小走りに走って、店主にやっと追いつく。
「店長、俺の予約してた豆で、このご夫人にマンデリン作ってよ」
俺の珍しい提案に店主も目を丸くして、
「いいのかい?マンデリン楽しみにしていたじゃないか」
「店長のマンデリンはのめるんだし、俺は代わりにペルーを買ってく。あるんだろ?」
「ああ、ペルーならある」
「じゃあそれで決まりだ。どうだろう、ご婦人?」
俺はそのとき初めて2人をしっかりと見た。
ご婦人は見た目よりずっと若そうで、きっと苦労したんだろう。
お嬢さんもショートカットの髪が印象的な目の大きい人だった。
「いいんですか?大事な豆なのに……」
ご婦人が心配げにいう。
僕はだからこういった。
「ここを一生懸命さがしてこられたんでしょう?僕もコーヒー好きで、ここはお勧めの店なんです。一人でも多くの人に飲んでもらいたい。だから、いいんです。僕はここの近くだから、すぐこれるけど、お二人はそうじゃないみたいだから」
するとそれまで黙っていたお嬢さんが
「ありがとうございます……母はマンデリンが大好きなんです、飲ませてあげたくて連れてきました。本当にありがとうございます」
と頭を下げた。
「いいんですよ。コーヒーを楽しんで」
じゃあ、よろしく、と店長に頼むと店長もわかったっとうなづいてくれた。
お嬢さんはペルーを頼んだみたいで、俺はなんだかほくほくした気持ちになった。
その後店長僕のより、2人に懇親の一杯を出したようで、2人はものすごく笑顔になっていた。
僕も、なんだかコーヒーがいつもよりおいしく感じた。
その後僕が本を読んでいる間に、気づかないうちに2人は帰ってしまって、少し物寂しさを感じたが心はなんだか満足だった。
「いいことしたな」
店長に言われグァテマラの豆をおまけしてもらい、俺はホクホク家に帰った。
ただ、これは普通の出会いではなかった。
僕はまた彼女たちに会うことになる。
このときの僕はそんなことにも気づかず、のんきに帰路についていたのだった。
ライトに読んでくだされば幸いです。




