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再会の歌


前に活動報告で、『女の子出します』とか言っちゃいましたが…。プロット書いているうちに、この話の主人公を女の子にしようか男の子にしようか迷いました。多分、性別が違うと気持ちの名前が変わってくるんですよね。これ重要なのですごく迷いました。

結果…皆様のご想像にお任せすることにいたしました。

本ッ当に無責任でごめんなさい。すみませんでした。



 

「いらっしゃい!」

「へい、毎度!」

 活気のある商店街の中。

「このお魚ちょうだいな」

「奥さん、こっちもどうだい?」

「さあさあ、買った買った!」

 人々は、道の中央を開けるようにして歩いていた。

 その道の真ん中を車椅子で通っていたのは白い髪に碧い瞳――――カッシア族の13,4歳くらいの、少女にも少年にも見える痩せた子供だった。

 どん、と一人の女性が車椅子にぶつかった。

「ごめんね! ソウちゃん、大丈夫かい?」

「ああ…平気です。ご心配なく」

「何か困ったことがあったら、何でも言っておくれよ?」

「はい。ありがとうございます。では、また」

 ソウと呼ばれた子供は、車椅子を前進させた。

「若いのに、大変だねぇ……」

「辛かろうに」

 そんな声が、どこかから飛んできた。


 ソウは、知ったかぶりをする人間が大嫌いだった。自分の足が使い物にならなくなってから、何度も何度もそう思うようになった。

 生まれ故郷のグロキシニアからこのバンクシアに来たのは、体に障害を持つ人でもなるべく不自由のない性格ができる国だからだった。それに障害を持つ人の人口が比較的多く、周りから冷たい目で見られることも少ないだろうと思ったのだ。

 しかし、家族のいないソウは周りから「手伝おうか?」と言われることが多く、自分でできることでもやろうとされることがただのおせっかいにしか思えなかった。

 ――他人の親切なんか鬱陶しい。

 いつしか、そう思うようになった。

「――――ソウ?」

 突然、後方から自分の名前を呼ばれ、驚いて振り返った。

「……! カイウ?」

「やっぱりソウだ! オーラでわかったよ。まさかこの国にいると思わなかったけどな。元気だったか?」

 そこにいたのは、幼馴染のカイウだった。『あの事件』以降、会っていなかった親友。

「何でここに…・・・?」

 車椅子の向きを変えたながら問う。

「ふはは。よくぞ聞いてくれたな。俺、今旅してるんだ」

「旅……」

「おう。苦しんで生きてる人たちに歌を届けてる」

「……やっぱり、すごいや。カイウは」

 ソウは幼いころからカイウに憧れ、兄のように慕っていた。

「カイウー、もうすぐだよー」

 遠くで少女の声が聞こえた。

「おー! すぐ行くー!」

 どくん、と音がして胸が苦しくなった。

 ――――あのころのカイウじゃない。『あの事件』のことなんか、忘れてしまったような……。これは、別人だ。――――

「ソウ、どうだ。お前も歌、聞かないか?」

 カイウの言葉ではっと我に返り、少し考えると。

「……ううん、ぼくはいいや。少し疲れちゃったから」

「そうか…しばらくこの町にいる予定だから。また会おうな」

 小さくなる彼の背中を見つめて、ソウはため息をついた。

 ――――カイウといると、他人に甘えることを覚えてしまいそうだ。

 ソウは方向転換をすると、また進みだした。





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