ブレイカー
決まっていた 俺の使命
〈お前の力は 壊すため〉
いつからだろう?
気がつけば 飛び散る血飛沫
〈破壊しろ〉 誰かが俺に そう告げる
「人の叫びと 子供の泣き声 聴こえない!?」
そんなモノには もう慣れた
このまますべてを 破壊しよう
きっと生まれる前から
作られていた 世界のシナリオ
〈お前にしか できないこと〉
いつの日だった?
気がつけば 破壊の連鎖
―思い出せ― 理性が俺に そう告げる
「今になる前 子供のころの 思い出は!?」
そんなモノは もう捨てた
このまますべてを
忘れ去ろう
愛なんて 情なんて ―使命のため―
温かい 優しさなんて ―必要ない―
俺には無縁だ そんなモノ ―俺はすべて―
知らないし 知りたくもない ―壊せばいい―
「僕らの未来を 壊さないで」
破壊された 俺の思考
突然流れる メロディが
知っているだろ?
覚えているだろ?
大好きだった あの娘の歌声
どうしてだろう?
あの日から こんなこと
なかったのに
目から涙が 溢れてくる
――だ け ど――
止まらない 止められない この涙
奪っていく 奪ってしまう その命
―目を覚ませ― 誰かが俺に そう告げる
〈そんな心 捨ててしまおう 忘れよう?〉
そんな言葉も もう知らない
このまますべてを 捨て去ろう
気がつけば 見知らぬ土地
ここは何処だろう
俺の名前は 何だろう
〈お前の名前は 破壊する者(ブレイカ―)〉
これから始まる
破壊の連鎖