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魔王の異世界戦記~その最強の実力は願った平和を求めるために~  作者: D-delta


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▽第35話 肉欲の器に注がれる力

※エロ要素あり、閲覧注意

「さぁどうぞ、中へ」


 案内の終着点──リシタ伯爵の私室。

 カーテン越しに窓の外から夕日の光が差し込む室内。

 一人に与えられるには充分以上の広いスペース。ベッドは複数人で寝られる大きさ。窓もベランダさえも大きく、インテリアも豪華。

 まさしく貴族の部屋であった。


「僕の部屋、どうですか?」

「こっちも執務室と同じで豪華だねぇ」


 一番にルーシーが感想を出す。

 マカルタも「そうですわね」とルーシーに続いて同じ感想を抱く。


「さすがに都市圏の貴族は違うな」

「私も都市圏の貴族なんですけど、これはリシタ伯爵が特別なだけですよ。宮廷暮らしの私でも部屋はもっと小さいですから」


 トレイルとロリカも感想を出す。


「さて、僕の部屋をお披露目したことですし、力の受け取りを始めましょう! 早速お願いします、イサム様!」


 そうしてリシタ伯爵は自分の部屋の特別さを見せつけ、上機嫌な様子でユウにマナの受け取りを頼んだ。


「分かった」

「ユウ殿、詳細を先に言った方がいいんじゃないか?」

「もちろんこれから言うところだ」


 トレイルからの指摘にユウは答えて、マナを受け取るための詳細を話していく。

 マナを受け取るためにはユウの体液か血液の摂取が必要なこと。血液や体液を飲みやすくする加工はマナの崩壊を招くため、生で摂取する必要があること。

 要点を含めた全てを話していく。


「輸血は禁止されているとして、じゃあイサム様の体液をみんなで……?」

「え、えっ? じゃあなに、これからアタシたち全員で乱交ってこと?」

「ぶぇっ! 私たち今から淫らなことするんですか!?」


 ここで初めて詳細を知った面々は豊かな想像力を働かせて、顔を赤くした。

 既に知っているトレイルとマカルタでさえ、頬をほんのり赤く染めて妄想を膨らませている。

 場の空気が淫らになっていくが、ユウは表情を一切変えない。


「乱交というほどのものはしなくていい。俺の唾液を飲むだけでも充分だ」


 周りが想像と妄想を広げる一方でユウだけは真剣に言う。しかし周りは肉欲に染まっている。


「あの、僕はキスで……もしも良ければ、その先もお願いしたく……♡」

「リシタ君!?」


 初めての肉欲が狂わせるのか、それか女装しているからか、リシタ伯爵は少女のような振る舞いで誘う。

 あまりに積極的な変わりようにルーシーは驚いた。


「我々姉妹はもちろん性行為で頼む♡」

「ついでですわ、リシタ様のお手伝いもやってあげますわよ」


 トレイルとマカルタの答えは変わらない。既に肉欲に染まっていて、リシタ伯爵の初めても手伝うつもりでいた。


「わ、私は初めてなのでぇ! ま、まずはキスからぁ!」


 リシタ伯爵もトレイルとマカルタも肉欲一直線。

 その三人に対してロリカは乙女のように恥ずかしがる。同時に体を重ねることに興味は尽きず、妄想は止まらない。


「え、えぇっと、とりあえずアタシからでいい?」


 そんな時、ルーシーは手を上げて告げる。

 すると全員の目がルーシーに向いた。


「僕は別に順番は……」

「わ、私も順番不問で!」


 リシタ伯爵とロリカは順番を気にしない。

 だが、トレイルは違った。


「ルーシー殿、最初は譲らんぞ?」

「それはなーんで?」

「いや、そりゃあ……」

「乙女ぇー」

「う、うるさいなぁ!」


 トレイルの中にある恋心をルーシーに茶化されて、その顔は真っ赤。

 そこからトレイルは恋愛感情からこぼれた質問を返す。


「そういうお前こそ、なぜ最初が欲しい?」

「まぁ……好きだから」

「はわっ!? そ、そんな堂々と言って、軽い気持ちなんじゃないのか?」

「……結構気持ちは、真面目かなぁ」

「はぁ……困ったな」


 互いにユウへ向けている感情は同じ。

 それを互いに知って、どうしようかと悩む。


「うーん、じゃあ二人同時でユウ君を頂くのは? どっちも最初を取れるじゃん?」

「そんなやり方……」

「でも妥協しないと終わらないよ?」

「……そうだな。じゃあそうしよう」

「はーい、決定!」


 悩みの末に二人でユウと交わることが決まる。そうやって妥協して、最初の取り合いを終わらせた。


「てことで、ユウ君!」

「ユウ殿」

「最初はアタシたちが受け取るね♡」

「た、たっぷり頼むぞ」


 順番は決まった。


「さぁ始めるよ♡」


 ルーシーとトレイルはベッドに座り、誘う。

 ユウは表情を変えずに誘いに応じて二人の間に座った。


「まずは我々がユウ殿の気持ちを上げてやろう」

「舌、出して」


 甘い声を出す二人に身を任せ、ユウはベッドに横になる。

 始まるのは肉欲に身を任せた行為。

 二人の舌とユウの舌。絡み合い、唾液が糸を引く。


「んっ……こっちも♡」

「アタシも手伝うから♡」


 二人の手はユウのズボンを下げて、男性器を掴む。

 ルーシーとトレイルは親がやっていた男女の絡み合いを思い出す。そのまま手探りながらに動かし、五分もしない内に刺激による生理的な反応で勃起させた。


「次はそちらか?」


 ユウが作業的に聞くと、ルーシーとトレイルはうんうんとうなずく。


「了解した」


 ユウの手はそれぞれルーシーとトレイルの女性器へ。そこから様子を見ながら触り、刺激の加減を変えていく。


「んっ♡」

「……っ! ユウ君、なんか手慣れてるね……!」

「実際慣れているからな」

「それって……はうっ!?」


 ユウの慣れた手付きにルーシーとトレイルは喘ぐ。


「ルーシーの予想通り、俺はこれが初めてじゃない」


 まるで性的なことに興味を示さないのに、なぜか慣れている。

 その理由を喘ぎながら疑問を抱くルーシーに語る。


「俺は部隊を率いる指揮官として部下の性処理もしていた。だから慣れている」

「な、なにそれぇ!」

「部下が勝手にマナを撒き散らさないための処置だ」

「そういう真面目な話じゃなくてっ……! アタシは、あぁん♡」


 部下の欲求不満を解消し、現地人に対しての性行為を通じたマナの流失を防ぐため、部下の性処理を業務的にしていく内に慣れたという理由。

 しかしルーシーが聞きたいのは好意の所在。それを聞きたくてもユウの慣れた手付きで喘がされる。


「これが好きなようだな、ルーシー?」

「ぐっ……♡イクッ♡」


 あっという間にルーシーの弱いところを把握。優しくて執拗な甘い快楽に、ルーシーは思わず体を跳ねさせる。


「はぁ……♡はぁ……♡」

「ん゛お゛っ゛♡」


 ルーシーの呼吸が荒く乱れる。その横で、弱いところを力強く丁寧に撫でられたトレイルが絶頂に至る。

 これで二人の準備も整う。

 後はマナの譲渡──性行為の実行のみ。


「ユウ君? 色んな人とヤッてるんなら、誰か特別好きな人はいなかったの?」

「今、俺の目の前にいる」

「えっ、えぇっ!? アタシ!?」


 息を荒くしながら問うルーシーは、ユウの答えで余計に心と呼吸が乱れた。


「やるぞ?」

「う、うん」


 向けられた好意と性行為の誘い。ルーシーは動揺しながらもユウの気持ちと男性器を自身の中へ受け入れていく。


「フゥッ……♡フゥッ……♡」


 入ってくる異物感と先走る淫らな発情。

 そこにユウが腰を打ち付けると緊張も理性も全て吹き飛ぶ。

 まだ慣れていない痛さ、恋愛感情と淫らな発情、奥底で響く快感、色々なものに頭の中をかき回される。


「あっ♡」


 部屋にルーシーの喘ぎ声と粘っこい水音が響く。

 ゆっくりとしていて優しい交わり。それがルーシーの初めてを大切な思い出に変えていき、快感が上がってくる。


「イ゛ッ゛♡」


 絶頂。ルーシーの体がビクッと跳ねた。

 同時にユウの男性器がドクドクと脈打ち、マナと精液が流し込まれる。


「ぁ……ぁ……♡」


 ルーシーはマナを受け取った。

 頭の中を快楽と多幸感で染めて、甘えるように体をユウに預ける。


「次は、こっちにも」


 甘くて幸せな感覚に浸るルーシーの横で、トレイルがおねだりする。

 マナを渡す相手はルーシーだけではない。


「分かった」


 ユウという一人の男に好意と劣情の視線が向けられる。

 沈んでいく太陽。夕暮れの先に長い夜が待っている。

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