助っ人
「ピ、ピ、ピー、試合終了~」
蓬栄学園高等部のグランドに笛の音が響く、夏休みに入り八月初頭、[夜空 屋台]はサッカー部の助っ人として練習試合に参加していた。
「結果、3-1で蓬栄学園の勝ち、ありがとうございました」
「「「ありがとうございました」」」
選手達も互いに礼をして、自分達のベンチに戻っていく、
「今日もありがとうな、夜空」
「ホント、相変わらずの活躍ぶりだよな、ワンゴール、ワンアシスト、そろそろ本気で部活に入ることを考えてみないか?」
「そうだよ、お前が入部してくれれば、全国優勝だって夢じゃなくなるんだぜ」
各々の先輩達が勧誘してくるが、いつも屋台の答えは決まっている、
「誘ってもらえるのは嬉しいことですが、俺はどの部活にも入る気はありませんので」
「そう言うと思っていたよ、でもまた助っ人に来てくれよ」
サッカー部キャプテンはその答えが解っていたようであった。
「はい、それでは失礼します」
屋台は自分の荷物をまとめるとグランドを後にした、
「キャプテン、夜空は入れた方がいいと思いますよ、他の部もあいつの事、入れようとしてるんですから、そのうちひょっこりバスケ部辺りに入ってしまってますよ」
「いや、どの部が何回誘っても夜空は首を縦に振らないんだよ」
「何か、理由があるんですかね、いつもあの[祭 音頭]ってやつと一緒にいるイメージしかないんですけど」
「よし、じゃあ明日の放課後にもう一度勧誘してみるか」
夏休みには入っているが、音頭と屋台と立花は自由参加の夏期講習に通っている。




