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あっと!ヴィーナス!!  作者: 神崎理恵子
アポロン編
23/52

第三章 partー1

 天空城の中にある神殿。

 玉座に座り神子を侍らせて、酒をあおっているアポロンがいる。

 そこへ、愛を誘拐した黒服が入場する。

「ご命令のものをお連れしました」

 と抱えていた愛を、慎重に床に降ろした。

「ご苦労だった。下がってよいぞ」

「ははっ」

 静かに退場する黒服。

「ご尊顔を拝見するか……」

 アポロンが右手を前にかざすと、愛の身体が浮き上がって、アポロンの方へ。

 そしてふわりと、その膝の上に乗った。

「さて、どんな顔をしているかな」

 愛の顎をしゃくりあげるようにして、その顔を眺めるアポロン。

「ほほう。なかなか可愛い顔立ちをしておるな。気に入ったぞ」

 と、ほくそ笑んだその時。

 神殿にテレポートしてきた者がいた。

 ゼウスの妻のヘラだった。

 アポロンの膝の上の愛を見て、

「どうやら無事に成し遂げたようだね」

 安堵の表情をしている。

「約束通り、わたしの女にするよ。いいね」

「好きにするが良い」

 念のためにと近づいて、顔を確認するヘラ。

「違う!この子じゃない。人違いだ!」

 驚いた表情のヘラ。

「どうして?写真の女の子だろ?」

 例の写真と見比べている。

「その女の子の後ろにいるのが本物だよ」

「はん?後ろの女の子?」

「そうだ!」

「いい加減な写真を渡すなよ。後ろなら後ろとちゃんと言えよ」

「それは悪かった。とにかく、もう一度やってくれ」

「やってやらないことはないが……。この娘は頂いておく」

「勝手にしろ!」

 というと、いずこへともなく消え去るヘラ。

「いい加減だから、ゼウスにも飽きられるんだよ」

 アポロンが呟いた途端、

「今、何か言ったか?」

 忽然と、再び現れたヘラ。

 聞き耳を立てていたのか?

「いや、何も。空耳だろう」

 陰口に戸は立てられぬ、という諺どおりである。

「そうか……では、頼んだぞ」

 念押しして再び消え去る。


「黒服を呼べ!」

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