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新青天の霹靂  作者: まめ
第三章 短編集
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青天の霹靂36(デパートで)

今日から、冬眞は仕事へと行った。

結婚しても、何が変わった訳ではない。

確かに、一緒の空間にはいるには、いるがそれだけである。

つまり、部屋が一緒になっただけである。

だって、廉夏が起きている時間に冬眞は帰って来ない。

朝も廉夏が起きる時間には、もういない。

ある意味顔を会わせるのは土日だけである。

でも、ベッドだって、一緒なのに。

その土日は、廉夏に使ってくれるけど。

私だって女なのにと、何かモヤモヤしたものが、廉夏には溜まった。

「あ~、買い物行って(ウサ)でも、晴らそうかな?」

そう思い付き、デパートに行った。

廉夏には、買いたいものもあったからだ。

そのために、冬眞の眼鏡を持ってき

これは、家用のだ。

会社には、別の眼鏡で行っている。

デパートにある眼鏡売り場でこの度数のサングラスを買った。

出来るまで、ブラブラする。

その時、突然悲鳴が響き渡った。

その中央に男が倒れていた。

殴られた跡も有った。

廉夏はすぐに、日向に電話する。

「ゴメンね。仕事中に」

「イヤ、それより、どうした?」

「今、あの×××デパートにいるんだけど、人が倒れてるの」

「お前は平気か?」

「全然、大丈夫」

「今、デパートから連絡来た。被害者は二十代~三十代ぐらいの男性。殴打されたあとありで間違いないか?」

「うん、たぶん」

「もう少ししたら、応援がいく。それまで何もお前はするな」

「しろと言われても、嫌だ」

でも、そのあと、廉夏は店員さんに客を外に出さないように、そして中にいれないよう頼む。

もし何か言う人がいたら、住所と名前、電話番号書いてもらって、帰りたい理由を。

それが、きちんとした理由なら、帰してあげてください。

それが、帰るのにはチョットと言う理由なら、直接文句は警官言ってもらいましょう、となり店員さんと廉夏はみんなを並ばせる。

「えっと、こちらにお並び下さい」

並ばせ名前と住所、連絡先などを聞いていく。

そうこうしている間に、警察が来た。

「よ、嬢ちゃん」

「何が、よっよ。お前は何もするなって、わざわざ念押すようなこと?」

「穣ちゃんには、必要かな?」

「必要ありません」

日向と廉夏が言い合っていると、あの新人君がまた来た。

「遊んでいないで、本当に仕事してください。いつも、いつも現場を遊び場か何かと勘違いしていませんか?」

そう言われ、日向は言う。

「だって、犯人もう名乗り出てるじゃん」

と、 後ろでブルブル震えている男を指さす。

「彼に聞けば、何かわかるだろう」

と、言ったとき男が泣き崩れる。

「 殺すつもりはなかったんだ。ただちょっと軽く殴っただけなんだよ」

「って言うことは、他にも犯人がいるってことか?」

「そうなるね」

「警視、犯人の言葉を信じるんですか? 我々、警察は何でも疑ってかかるのが仕事」

「そうだね。つまりは、彼の言葉も信じないと言うことになると、死因が出なきゃなんとも言えないね」

日向は彼の言葉を逆手に取って言う。

一緒に来ていたトメさんは笑う。

「お前さんの敗けじゃ。そう我々の仕事は人を疑うこと。つまり、彼の殴ったって言う言葉も疑わないとな」

「そうですね」

あんまり納得してない様子で返事をする。

「お前、他に何か気付いたことは?」

「あの壁に寄り掛かっている女の人とあの泣いている男の人以外からは、殺意感じないよ」

「う~ん、他は家族ずれとかカップルばかりだしな、帰そう。邪魔だ」

日向は帰すよう、店の人に指示を出す。

「うん、こうなれば、もうちょっと鮮明に聞こえると思う」

「無理はするなよ」

「うん」

廉夏は集中する。

廉夏の集中力は凄かった。

周りの音を完全にシャットアウトし、聞きたい音だけを拾う。

「わかったけど、犯人は二人だ」

「どういうことだ?」

「共謀犯って言う訳じゃないの。お互い別々の動機を持ってる。あの男、女を見境なく追っかけ回してたみたいね。この男に迷惑してたのたくさんいるよ」

「なんだ、自業自得だな」

「うん。でも、今回の犯人は自分で名乗りでるよ」

「そうか?」

「ほら」

そう言ったとき、女が名乗り出た。

「私がやりました。まいにち毎日つけられて、家に帰れば電話され、そのうち家の中に入るようになって、下着がなくなるようになって、もう限界だったんです」

「あんたもか。俺の彼女もあいつのせいでおかしくなって自殺した。許せなかったんだ。後ろから頭を思いっきり殴ったのは俺です」

やはり、軽くじゃなかったんだと思う廉夏だった。

「でも、毒針で刺したのは、私よ」

「つまり、自業自得ってことか? 後は警察にショッピクだけだから、買い物楽しんでくれ」

廉夏は眼鏡ショップで、出来たのを受け取り帰る。

そうしたら、帰った早々、冬眞に抱き締められた。 

「何?」

「大丈夫ですか?」

どうやら、日向から、話しが廉に行き、廉から冬眞に行ったらしい。

「大丈夫だよ。それより、ハイ」

ラッピングのされた袋を渡す。

冬眞は何か分からず受け取る。

そして、開ける。

「廉兄を見てて、冬眞も似合うと思ったんだ」

それは、青の薄いサングラスだった。

「もしかして、この間、自分1人で行くと言ってらしたのは、これのこと?」

「そう。だって、冬眞には絶対レンズ青が似合うと思うのに、黒にしそうだもの。もしくは、茶色」

「そうですね。その辺りを選びそうです。だから、廉夏が買ってきてくれて嬉しいです」

そう言われて、廉夏は悪い気がしなかった。

冬眞はすぐにかける。

「どうですか?」

「やっぱり似合う。カッコいい」

廉夏は抱き付く。

「ありがとうございます。でも、廉夏、他に言いたいことあるんじゃないですか?」

「分かってるなら、言わせるな」

「すいません。言ってもらいたくって」

「冬眞のいけず」

「いけずと来ましたか?」

冬眞はそう言われて、笑う。

冬眞が笑うと廉夏は冬眞にキスしてくる。

ちょっと驚いていたが、廉夏を抱き止め、その口付けを受け取る。

「どうして、冬眞は抱いてくれないの? 私ってそんな魅力ない?」

そう言ったとき、冬眞に廉夏は抱き締め、熱い口付けを廉夏に送る。

「どれだけ、僕が我慢したと思っているんですか?」 

「我慢?」

「そうです。あなたを見ると襲ってしまう可能性があったから、最近は仕事を入れてたんですから」

「冬眞」

廉夏はそう言われて、抱き付く。

冬眞は廉夏を抱き止めキスをすると、左手で首筋に針を刺す。

それで、気を失う。

「ごめんね、廉夏。もう少し我慢して下さい」

冬眞は、しっかり抱き止める。

そして、もう一度キスをする。

「僕も大好きですよ、廉夏」

冬眞の頭には、豪造に結婚する際に言われたことがある。

廉夏が高校生のうちは手を出さないこと。

その約束を守るため、普段冬眞は廉夏に近付かなかった。

近づけば、我慢が効かなくなり、廉夏を押し倒してしまう恐れがあったからだ。

後2年半、約束は守る。

それが、豪造との約束。

守ってやる。

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