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新青天の霹靂  作者: まめ
第二章 オープン記念パーティーで
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青天の霹靂17(教会)

会場内に、戻ると、間宮家の党首が廉に挨拶にくる。

「これは、神崎様よくお越し下さいました。神崎様がきたとなれば、それだけで、鼻が高いです」

「いえ、今回は姪の付き添いできただけです」

「姪っ子さん?」

廉の言葉が期待したものと違い、興が削がれたようだ。

「ええ」

廉夏に視線を移す。

「ああ、かわいらしい」

それが、廉へのおべっかだと気付いたが、廉夏は顔に出さない。

「ありがとうございます」

「富山、お嬢さんに教会を案内してあげなさい」

「かしこまりました」

富山は頭を下げる。

「お前達だけで楽しんで来い。私は挨拶がある」

「じゃあ、楽しんできて下さい」

そう言って、次の人へと今回の主役は去って行く。

「挨拶なら、僕も」

「いや、今回は京極のパーティーじゃない。こちらは良い。お前は廉夏のお守りを頼む」

笑って廉が言うと、冬眞も笑って答える。

それに、廉夏はブスくれる。

「ひどい、お守りなんて」

それに、冬眞は笑う。

そして、廉夏の前でやおら膝まずくと、手を差し出す。

「私の手を取ってくれませんか? お嬢様」

廉夏は慌てて言う。

「分かったわよ。恥ずかしいから止めて」

当主が去って行くと、富山は言う。

「助かりました。社長のお供をしていては、頭を下げっぱなしですからね」

「そうですね。ご苦労様です」

冬眞は、笑って言う。

「ここから教会まで少しあるので、車で行きましょう。良かったです社長にああ言ってもらえて、抜け出す理由になります。せっかくのパーティに出ても挨拶周りで、酒の入っている人達の相手は、いるだけで地獄というもの」

車で5分ぐらいのところにそれはあった。

けど、廉夏達を出迎えたのは、銃声だった。

その音を聞き、冬眞は顔をしかめる。

それは、富山も一緒だった。

「何事だ?」

「廉夏さんはここにいてください」

冬眞が言うが廉夏は車から飛び出していた。

「危ないですよ。待って下さい」

慌てて冬眞は、廉夏を追いかける。

冬眞は止めるが、廉夏は止まらない。

教会の中に入ると、銃を乱射し壊して、喚いている男がいた。

「あの男に渡すぐらいなら、壊れてしまえ」

と、ワケわからないことを言っていた。

「止めなさい」

富山が言うと、銃を向けてくる。

その姿に、富山は驚いた顔をする。

その表情に冬眞は、富山に聞く。

「知っている人ですか?」

「はい。間宮家と懇意にしている浅野様でございます」

「そんな人が、なぜこんなことを?」

そう聞くと、富山は言いづらそうに言う。

「麻野家は間宮家から、先月契約を切られたんです。それにより負債が5億に昇り、破産されたと聞いています」

「そうですか? ちょっと手荒なことをしますよ」

そう言い、動こうとしたとき、銃がこちらを向く。

冬眞は銃を向けられた瞬間、情けないことに動けなかった。

冬眞が動けるように、なるより早く、その間に入る者がいた。

それは、廉夏だった。

「廉夏」

そう言った時には、銃が廉夏を捕らえる。

そして、銃が放たれる。

それは、廉夏の頬をかすった。

狙いが廉夏に変わった瞬間、冬眞は動けた。

その瞬間、冬眞は彼のお腹に肘を入れ、富山が首筋に手刀を入れる。

犯人が気を失うと、富山は彼をロープで縛る。

それで、ホテルに戻って警察に連絡しようとすると、廉夏が止める。

「ちょっと、待って」

頬から血を流しながら、廉夏は言う。

「彼の望みを遂げさせて挙げよう」

「遂げさせるとは?」

「教会を燃やして挙げよう」

その言葉に富山は少し悩んだ後頷く。

「そうですね」

そして、教会を燃やした。

その炎を見ながら、廉夏は言う。

「帰って行くね。綺麗?」

「何処にですか?」

冬眞は聞く。

「本来の持ち主のところへ」

そして、頬に銃痕をつけて戻る。

廉のところに戻ると廉はすぐ気付く。

廉夏から、煙の臭いを、嗅ぎ取り、さらに頬には銃痕の痕を見てとり、ただならぬことを感じとったようだ。

話していた相手に一言断りを入れ、すぐ来る。

「何があった?」

冬馬は苦笑い混じりに、答える。

「何か、良く分かりません 。けど、僕らは巻き込まれただけだと思います。何か、教会を壊したいって言う先月、破産した男と会ってしまって。廉夏さんは僕を庇い射たれて弾がかすりました。すいません。僕がついていながら、守れなくって」

冬眞は廉に頭を下げる。

で、廉夏は慌てて言う。

「冬眞せいじゃない。私が飛び出したの。冬眞は止めてくれてたけど、私が聞かなかっただけ。撃たれたのは、自分のせいよ」

廉夏の言葉を聞き、廉も優しく同調する。

「そうだな。それが分かっているなら、今後どうすれば良いかも分かるよな」

そう言われ、廉夏は頷く。

「で、ごめんなさい。それで、教会を燃やしちゃった。弁償してあげて」

「何か良く分からないが、お前が無事ならいい」

そう言った時、廉夏は崩れるように、倒れる。

「大丈夫ですか?」

驚愕する富山。

「たぶん、体がビックリしているだけでしょう。平気ですよ。それに、傷は頬だけのようですし。それもかすっただけですしね」

と、廉が笑って言う。

冬眞も頷く。

「しかし、会長に話します」

そして、驚いた会長は富山にすぐ指示を出す。

「スウィートルームをすぐ用意しろ」

「畏まりました」

頭を下げると、直ぐに富山は動く。

「大事ないといいんですが」

「大丈夫です。ご心配を、お掛けし、申し訳ない。スウィートルームまで用意させてしまい」

廉が苦笑いで言うと、富山は「お気になさらずに、こちらが、悪いんですから」と、言った。

廉が廉夏を持ち上げる。

こう言う時は、廉が抱く。

それに、冬眞も何も言わない。

そして、富山の後についていく。

エレベーターで上へと行く。

そして、一つの部屋の前に止まると、

「こちらになります」

「ありがとうございます」

廉は頭を下げる。

「いえ、こちらこそ本当に申し訳ありません。犯人は警察に渡して厳重なる処罰をお願いいたします。これがカードキーになります」

「ありがとうございます」

そして、廉は言う。

「犯人はお願いします」

冬眞は頭を下げる。

自分が何も出来なかったことに、少しへこむ冬眞だった。

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