2話:生人の儀に参加します!
王都に着いた僕は、とても目をキラキラさせながら街並みを馬車の中から見ていた。
父のの領地では見たこともない程、大きな宿屋や酒場、多くの人が出入りする繁華街や屋台の数々があった。
しばらく進むと教会に着いた。
教会は全体が白で塗られているが、豪華なイメージは受けず、どちらかと言うと質素なイメージを受ける感じの外装で、扉は両開きになっている。
教会の前にはかなり広めの広場があるが、生人の儀という事なので、王国全土の王侯貴族が集まっている。
しかも今年は王家の長男も儀式に参加するらしく、王家に媚びを売るためなのか、一際たくさん人が集まっているらしい。
僕達が馬車を広場の入口で停め、広場に入ると入口辺りにいた、数グループの貴族たちが両親の事でざわめき始める。
「父上、母上。有名人ですね。流石です。」
兄が言った
「私たちはあまりこういうのは好きではないのだがな…
仕方ない。いつものことだ。」
「ファン。貴方もいつかこの苦しみを知るわ。」
母上が少し顔を引き攣らせながら言う。
なにか相当嫌なことでもあったのだろうか…
気にはなるが、あまり触れない方が身のためだ。
「どうも!グラネルさん。お久しぶりです!」
少し小太りのおじさんが父に向かって話しかけた。
「やあ、ディス!久方ぶりだな!」
父が少し嬉しそうに言った。
面識があるのだろうか……だいぶ親しそうだ。
「いやはや…時が経つのは早いものですね。
ユーリくんももう5歳ですか。早いものですねぇ…」
感慨深そうに言う。
「ここまで成長してくれて我々も一安心だ。」
「ユーリ。紹介が遅れたな。
私の友人のディス・グロッゾだ。」
「どうも、ユーリくん。
自己紹介が遅れました。ディス・グロッゾと申します。
グロッゾ商会の会長をしています。気軽にディスおじさんとでも呼んで下さい。」
微笑みながら言った。
「どうも。ユーリです。よろしくお願いします、ディスおじさん。」
僕は会釈をしながら言う。
「ほら、マフィ。お前も挨拶なさい。」
今までディスおじさんの後ろに隠れていて気づかなかったが、僕とおない年くらいの女の子がいた。
「どうも…マフィ・グロッゾ…です。よろしく…」
と言い、すぐにディスおじさんの後ろに隠れてしまった。
「ごめんなさいユーリくん。マフィは人見知りで…
どうか仲良くしてやってください。」
少し申し訳無さそうに言う。
その途端、教会の扉が重厚感のある大きな音をたてながら開いた。
一気に扉に視線が集まる。
そこには1人の男が神父服を着て、立っていた。
「皆様、お待たせしました。
これから生人の儀を執り行います。まず流れについて説明致します。まずは・・・」
長めの前挨拶が行われた。
生人の儀は5歳の子供のみが教会に入り、お祈りをし終えた後にステータスを測るそうだ。
生人の儀の最中は子供以外、教会内には立ち入り禁止らしく、親達は別に用意された待機部屋で待つらしい。
教会内は白を基調とした内装で端から端までおよそ150メートルはあるだろう。広すぎる…
そして、祭壇のそのまた奥にはとても美しい女性の石像が飾ってある。これが唯一神様の像である。これもまた大きい。
500人ほどの子供が集まり、全員が席に着いた。
これから30分程お祈りが行われるらしい。
神父の合図により、お祈りが行われた。
神父が女神様へ、言葉をかけ始めた。




